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天体写真と観測報告「メタンバンドで見た木星」

 このページの写真は、ストライプ柄でおなじみの木星の写真ですが、ちょっと雰囲気が違いますよね? 実は、この写真は「メタンバンド」と呼ばれる特別な光を通すフィルターを使って撮影した木星の姿です。
 メタンバンドのフィルターを通して見ると、木星の大気の中で低い所にある雲は暗く、高い所にある雲は白く見えます。木星の写真でよく見かける丸くて赤い「大赤斑」と呼ばれる模様は、盛り上がった大きな雲の渦なので、メタンバンドで見ると白く輝いて見えます。

メタンバンドで見た木星いつもの木星

 木星の右下に見える白い点が大赤斑です。木星の右側に見えているのは、ガリレオ衛星のエウロパです。衛星は木星の大気の影響を受けないので明るく見えます。
 別の日に撮影したカラーの木星の写真(右側)と比べると、模様の見え方がずいぶん違います(中央の赤い模様が大赤斑です)

  • 2012年11月7日
  • 姫路科学館90cm反射望遠鏡(ニュートン焦点)+メタンバンドフィルター+USBカメラ(DMK21AU04)で撮影
  • 60枚コンポジットの上画像処理

 15分毎に撮影した木星の写真を並べると、大赤斑が木星の自転(約10時間)にあわせて動いていく様子が分かります。
 また、ガリレオ衛星が木星の周りを公転している様子も分かります。右に移動しているのがイオ、左に移動しているのがエウロパです。

21時45分 22時 22時15分
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