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宿題で楽しく星を見よう!(冬の大三角編)

(夏休みの星の宿題については「夏の大三角編」をご覧ください。また、宿題を出す先生方には、別のページがあります。)

 このページは、主に冬休みの宿題で「冬の大三角形」を見るときの参考のページです。「やっぱりわからない」ではなくて、「こんなに気軽でいいんだ!」と気がついて、星空と友だちになる人が増えるとうれしいです!

星を見る前に

  • 冬の大三角を見るのに望遠鏡はいりません!天文台にわざわざ出かけなくても、家のベランダや近所の公園で星は見えます。とりあえずチャレンジしましょう。
  • 防寒はしっかりと。かぜを引いてはこまります。
  • 晴れていますか? くもりや雨の日は星は見えないのであきらめましょう。
  • どんな宿題も「いつやるの?今でしょう!」が大切です。
  • 特にお天気しだいということは、「星の宿題はより早くやる」のが大切です。宿題が出たらすぐしよう。
  • いきなり外に出ても、星は見えません! 目が暗さになれるまで10分くらいかかるので、しばらく空を見ていましょう。
  • とにかく、あわてずさわがず、のんびりと…

「冬の大三角形」を探そう!

冬の大三角もきっとみつかります

←左の写真から星を3つ使って正三角形を作ってください。3つの中にはかならず「一番明るい星」を入れてください。

 見つかった人は、もう本当の空で冬の大三角が探せます!!

冬の大三角も探すのにまよう人が多いと思います。
 三角を形作っているのは、3つの一等星

  • オリオン座のベテルギウス
  • おおいぬ座のシリウス
  • こいぬ座のプロキオン

 なので、星がよく見えない町の中でも見えます。特にシリウスは、星座を作っている星(恒星・こうせい)の中で一番明るいのできっと見つかります。また、三角の1つはオリオン座の星です。3つの星が「くし団子」のように並んでいたらそこがオリオン座です。

 探し方のコツは、とにかく南東を向いて、「低いところにある一番明るい星」「上にあるちょっと赤い星」「左のほうの明るい星」「3つでほぼ正三角形」が冬の大三角と思うで、まずまちがいありません。

冬の大三角の見つけ方

  • 外に出たら5分くらいは空を見て、目がなれて星が見えるようになるのを待ちます。
  • 冬の大三角はほぼ正三角形で、辺の長さが【手をのばした時の「にぎりこぶし」の大きさ3つ分】と思って、3つ星を探すとよいでしょう。意外と大きいです。
  • また、天の川や星座を作る暗い星は、町をはなれた星のよく見える暗い所に行かないと見ることはできないので、「見えない」と思ってしまえばシンプルで探しやすくなります。

 上の図は姫路を基準に作っています。お住まいの場所によって夏の大三角形の場所が上下するので注意してください。また、地面から10°,20°,…と数えていくと、90°は直角=頭の真上になります。

星の場所を記録しよう

夏の大三角を見るための昼間の作業 「1時間ごとの星の動き」を見るときは、左の図のように昼間のうちにスケッチ用紙に目印の線と風景を書いておくと楽です。(ちなみに雲や太陽は書かなくていいですよ(^^)
 夏の大三角なら8月だと8時ごろから見えるので、8→9→10時の3時間くらい観察してみてください。
 冬の大三角なら1月になると7時ごろから見えるので、7→8→9時の3時間です。
 3時間ずっと外にいる必要はありません(特に冬は!)。テレビ見たり、ごはん食べたり、お風呂入ってもOK。
 (ただし、そのまま朝まで寝ないように…)

 あと、大切なのは「いつも同じ場所から観察する」ということです。場所が変わると星の位置もずれてしまうので、立つ場所やベランダのふちにアゴを乗せる場所を決めてください。

網を使って目印を作るあと、魚を焼く網をベランダにつけると、そのまま空に「方眼紙」ができるので、星の場所を記録しやすくなります。

 ちなみに教科書などでは「大三角」と書かれることが多いですが、いわゆる専門用語ではなくて星空の目印についた「ニックネーム」なので、「大三角形」でもまちがいではありません。

あの星座はどこ?

 夜空には、本のように星座の線が引いてあるわけでも絵が描いてあるわけでもないので「星座の形は分からなくて当たり前」です。
 星座は今から何千年も前、テレビや本もなくて、夜になったら星を見るしか楽しいことがなかった人が作ったので、みなさんがいつも見ている、星がポツポツしか見えていない空では星座の形はわかりません。
 「星座を探す」というよりは「あの星は何座の星か?」というのがわかればOKと思ってください。

12月後半~1月前半の主な星座の場所

  • しし座:23時くらいに東の空からのぼってきます
  • おおぐま座(北斗七星):0時ごろに北東の方角にぶら下がっている
  • さそり座:夜明け前の東の空の低いところにアンタレスがあります
  • 夏の大三角(こと座・はくちょう座・わし座):夕方の西の空低くにありますがすぐ沈みます
  • カシオペア座:20時すぎだと北の空の高いところにあってよく見えます
  • オリオン座:ほぼ一晩中見えます

月の観察の宿題は

月の観察のチャンスは?

 月の観察は、夕方に半月が見えるころ(上弦の月)から満月までがチャンスです。
 新聞のすみっこを探すと、月の満ち欠けや見える時刻が書いてあると思うので、よーく探してみてください。(切り抜いて集めてみると、意外な発見があるかも知れませんよ?)
 うっかりすると、夜中や明け方に観察することになります!!(;_;

 2017年の冬休み、月の観察のチャンスは12月21日から1月2日のお正月の間です。