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姫路科学館・企画展「兵庫県産の化石・鉱物展 ~兵庫の大地の物語~」(2006年度)

兵庫の化石・鉱物展

基本情報

  • 会期:2006年1月20日(金曜日)から2月19日(日曜日)
  • 場所:1階特別展示室
  • 観覧料:無料

会場の様子

会場風景ランベオサウルスのイラスト

会場全体の様子です。約500点の化石や鉱物を展示しています。実物大の恐竜のイラストが目印です。

兵庫の大地

兵庫県産の化石

兵庫県内で採集された様々な岩石です

兵庫県の鉱石 兵庫県内の鉱山で採られた鉱石です

 兵庫で一番古い岩石は、養父市で見られる4億5千万年前にできた蛇紋岩(じゃもんがん)です。この頃、日本列島は陸ではなく、アジア大陸の東の海底にありました。その後、1億4千万年前頃に、海底は隆起して陸になりました。
中生代白亜紀後期(1億年から7千万年前)には、激しい火成活動(造山運動)が起こり、現在の兵庫の地表の大部分ができました。その後も、隆起・沈降を繰り返しながら、現在の大地になりました。

兵庫の化石

ランベオサウルス亜科の右下歯骨
ランベオサウルス亜科の右下歯骨で、関西初発見の恐竜化石(洲本市産)

アンモナイトの化石
プラビトセラス(南あわじ市産)

 これまでに県内各地でたくさんの化石が採集されています。
特に県北部の貝化石や、神戸市白川の植物化石、明石沖海底で見つかる明石ゾウ化石、また淡路島のアンモナイト化石はよく知られています。
最近になって大型の脊椎動物の発見が相次いでいます。三田市付近で見つかったおよそ3,700万年前のサイやバクの仲間の化石、また、香住海岸では、およそ1,600万年前の大型ほ乳類や鳥類の足跡化石、それに淡路島の白亜紀後期の地層から、関西で初めて植物食恐竜ランベオサウルス亜科の化石が発見されました。

姫路市内でも、昭和62年(1987年)に別所小学校の児童が世界で3例目というミシディオプテリッドという貝化石を発見しました。この標本は姫路科学館で保管しています。

フウの仲間の化石
フウの仲間(神戸市須磨区産)

ヒトデの仲間の化石
ヒトデの仲間(神戸市垂水区産)

ハコエビの仲間の化石
ハコエビの仲間(南あわじ市産)

オオハネガイの仲間の化石
オオハネガイの仲間(香美町村岡産)

兵庫の鉱物

県内にはかつて374か所もの金属鉱山がありました。金属鉱山からは、金・銀・銅・鉛・スズ・亜鉛・コバルト・アンチモン・タングステン・蒼鉛等の鉱物が採掘されました。これらが採掘される金属鉱床(地下で有用な鉱物がかたまっているところ)のほとんどは、上述の中生代後期白亜紀の火成活動でできました。
他に、海底で堆積した岩石中にできたマンガン、火成岩や脈岩中にできた長石・雲母・石英・角閃石・輝石、岩石が風化作用により破砕され、その中の鉄が集中してできた砂鉄等があります。

現在は上記鉱物を採掘している鉱山はありません。非金属鉱物である陶石・葉ろう石・滑石を採掘している鉱山は現在もあります。

世界初発見の生野鉱
世界初発見の生野鉱(朝来市生野鉱山)

世界初発見の櫻井鉱
世界初発見の櫻井鉱(朝来市生野鉱山)

世界初発見の中瀬鉱
世界初発見の中瀬鉱(養父市中瀬鉱山)

日本で2番目に発見されたサーピエリ石
日本で2番目に発見されたサーピエリ石(多可町樺坂鉱山))

緑簾石の変種であるウィザム緑簾石の変種であるウィザム石(養父市山中鉱山)

会期中の催し物

セミナー「役に立つ鉱物」とギャラリートーク(鉱物解説)

講師:松内茂氏
4月29日(土曜日)セミナー:10時~12時 ギャラリートーク:13時~14時

ギャラリートーク(化石解説)

講師:岸本眞五氏
5月3日(水曜日)11時~、13時~、15時~

化石のクリーニング実演

実演:田中省吾氏
5月5日(金曜日)11時~15時

出展協力

【化石】岸本眞五氏(姫路市在住)、田中省吾氏(姫路市在住)、桔梗照弘氏(相生市在住)、森恵介氏(相生市在住)

【鉱物】松内茂氏(多可町在住)