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企画展「植物化石展」(1997年度)

基本情報

  • 会期:1998年2月28日~3月31日
  • 場所:1階特別展示室

ごあいさつ

むかしから白川峠や奥畑の神ノ谷などの山麓を歩くと、白い凝灰岩が見られます。その石を割ると、美しい木の葉の化石が出ることで知られています。この地層は、「神戸層群」と呼ばれ、白川地域から三田地域まで広く分布しています。
神戸の植物化石の産地は、植物化石の種類、質、産出量とも日本有数で、昔からよく知られていました。いわば神戸層群は、太古の森がつまっているタイムカプセルです。現在では、この化石の産地も都心部の近郊に位置しているため、早くから開発の波にさらされ、化石の採集できる場所はほとんどなくなりました。しかし、これまでに多くの研究者や愛好家によって植物化石の研究が進むにつれて、当時の森の様子や植物の種類についても次第にわかるようになってきました。今回の企画展は、「神戸の植物化石を考える会」のメンバーが、これまでに採集された神戸層群の植物化石を中心に、日本の植物化石も展示します。
このような太古の眠りから醒めた植物化石を1人でも多くご覧いただき、西神戸から三田地方にかけての太古の森を想像し、これからの自然環境作りを考え、自然と人間の共生についても考えていただく機会になれば幸いです。
また、地元神戸市在住の故堀 治三朗氏は、独学で半世紀にわたり植物化石の研究に取り組み、自然学習の普及に努められました。今回の展示には、掘氏の業績を偲んで「堀 治三朗氏のコーナー」も設けています。
この企画展開催にあたり、「神戸の植物を考える会」のみな様方をはじめ多くの方々にご協力いただきました。ここに厚くお礼申し上げます。

会場の様子

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