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姫路科学館・昆虫マンガ「カブちゃん」第54話

カブちゃんは、「姫路科学館だより」に掲載されている4コマ漫画です。

第54話~カブちゃんの秋見つけ の巻~

カブちゃんの秋見つけ の巻

バッタ博士のミニ知識【秋見つけ】

 暑かった夏も過ぎ、実りの秋、食欲の秋、読書の秋、いろいろな秋がやってきました。
 カブちゃん達の影が伸びていることからも解るとおり、秋になると太陽の高度が下がってきます。つまり夏の間、頭の真上近くから照らしていた太陽が、空の低いところから照らすようになるので、影は長くなるのです。また、太陽の高度が下がって、太陽のエネルギーが効率よく照らせなくなることから、秋は涼しくなるのです。
 これは、私達の暮らす地球の地軸(自転軸)の向きが、地球が太陽の周りを回る公転面に対して垂直ではなく、約23.4度傾いているために起こる現象です。地球儀を思い浮かべてみてください。地球儀の回転する軸は傾いていますよね。これが地軸の傾きです。
 傾いたまま太陽の周りを1年かけて回っている地球は、北半球(地球儀の上半分)と南半球(地球儀の下半分)が、効率よく太陽に照らされる時期が半年ごとに交互にやってきます。これが季節の変化です。
 北半球にある日本が、頭の真上の方から効率よく太陽に照らされている夏の間、南半球の国々(例えばオーストラリアやニュージーランドなど)では、地球が丸い分だけ太陽の高度が低くなり冬になります。反対に南半球の国々が夏の間、北半球の国々では冬になります。
 つまり丸い地球が約23.4度傾いて自転していることで、様々な季節の変化が生み出されています。驚くべき素晴らしいメカニズムですね。身近に秋を見つけたら、地球の傾きに思いを馳せてみてください。