| 2004/06号 |
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| ■時の流れを押しとどめた美しき町並み─「播磨の小京都」龍野市 |
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姫路市の隣に位置する龍野市。今も城下町の面影を色濃く残し、「播磨の小京都」と呼ばれる風情豊かな町で、映画『男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け』の舞台にもなった所である。
その中心部は古の武家地ゾーンと町家ゾーンに大別され、武家地ゾーンには龍野城址や武家屋敷跡、聚遠亭と呼ばれる庭園などが残っているが、今回は江戸時代末期から昭和初期に建てられた古い町家が点在し、入り組んだ路地に吹き渡る風までもがどこか懐かしい、町家ゾーンを紹介してみたい。
JR姫新線本竜野駅から西に歩いていくと、揖保川を挟んで、こんもりとした山々を背景に黒い瓦屋根が重たげに連なる旧城下町の町並みが見えてくる。
川を渡り、最初の町筋を南に下ってみる。川原町から日山河原町にかけての道筋で、今どき珍しい三階建ての木造店舗があったり、出格子や虫籠窓の残る古い町家、明治期に建てられたレトロな洋館、腰板に白漆喰の高い塀を巡らせた旧家の建物などが続き、最後に腰高の焼板を巡らせた龍野の特産・淡口醤油の醤油蔵が見えてくる。
その道筋の途中、とても町中を流れる川とは思えない清流が快い瀬音を響かせながら流れている。十文字(どじ)川と呼ばれる疎水だが、この疎水の左右にも白壁の醤油蔵、その昔は造り酒屋だったという古い商家、かつての旧家だという古い民家の白い土塀などが続き、実に風情のある趣を醸し出している。
このほか武家地ゾーンに近い上川原地区にも古い商家や町家、醤油蔵などが連なり、美しい景観をつくりだしているが、萩や津和野などと違って観光化されておらず、道行く人もほとんどなければ野暮な高層マンションのたぐいもない。まるで時間が止まり、町全体がまどろみの中にあるかのような気さえするのである。
静謐に包まれた情感あふれる端整な町並み。映画『男はつらいよ』のように、美しいこの町を今あるがままにドラマの舞台としていってもいいし、時計の針を昭和30年代頃に戻し、時間が、人の心や感情がゆったりと流れていた古き良き時代を演出してもいい。とにもかくにも一度は訪れて欲しい、珠玉の町である。 |
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| ■姫路へ行こう! 今月の話題はこれ |
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★姫路の怪談の主役はここにも。刑部(おさかべ)姫
姫路の怪談のヒロインといえば、何といっても「お菊さん」。井戸の底から「一枚、二枚・・・」と皿を数える声が聞こえるという、「播州皿屋敷」は誰もが知っている。(バックナンバーから2003年4月号をご覧ください。)
しかし、もう一人の主役が姫路城大天守の中にいた。美しい城の中に妖怪が出現するという話は数限りなくあり、その都度様々な姿をしていた。若き宮本武蔵が木下家定に命じられて退治したのは、十二単の女性だった。(2002年8月号参照)井原西鶴の作品や歌舞伎にも登場するなど、江戸時代、姫路城の刑部姫はかなり有名だったらしい。
現在の城を築いた、徳川家康の娘婿、池田輝政は、築城後様々な怪奇現象に見舞われた。城の五層目に毎夜何者かが灯りをともすので、家臣の若侍に灯りをともして来るよう命じて提灯を渡した。若侍が一人で暗い天守を上っていくと、若く美しい十二単の女性が灯りをともしている。若侍は、女に頼んで灯りをもらい、「これも印に」と渡された櫛を持って降りた。それは何と輝政がしまっていた櫛である。箱を調べると、2つが対になっていた櫛が1つしかない。
姫路城のある姫山には、築城のはるか以前から刑部(おさかべ)神社があり、土地の守り神として人々の信仰を集めていた。ところが、羽柴秀吉は築城に際して神社を他の場所に移してしまった。城に出現する妖怪は刑部大神の祟りだったのか。
1609年、池田輝政のもとに「天狗がとりついて呪いをかけようとしている。命が惜しければ“八天塔”を建立するように」という謎の書状が届く。そして2年後輝政は本当に病に倒れてしまったのだ。家臣たちは刑部神社をもとの城内に戻し、境内に“八天塔”を建立。輝政の病気は一旦快方に向かったが、結局亡くなってしまった。輝政のもとに届いた怪文書は、現存しているという。
20世紀になって、姫路城の妖怪を華麗に描いたのが泉鏡花の「天守物語」。
毎年6月22〜24日に開かれる「ゆかた祭」は、風流大名、榊原政岑が一般の人にも気軽に参拝できるようにと町の中に移した長壁(おさかべ・現在はこの字)神社のお祭である。
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★姫路城のすぐそばに、「姫路観光なびポート」誕生
姫路フィルムコミッション事務局のある建物に、5月21日、新しい観光インフォメーションセンターがオープンしました。姫路を訪れる各国の皆さんで、毎日にぎやかです。
フィルムコミッションのコーナーには、姫路で行われた数多くのロケ写真を展示。1967年の「007は二度死ぬ」をはじめ、黒澤明監督の「影武者」、最近では「リターナー」、テレビでは「武蔵」「大奥」などなど。話題を集めているのは、「ラストサムライ」で使用された“桜の枝”や“カチンコ”。ぜひのぞいてみてください。 |
★NHK大河ドラマ「新選組」姫路ロケ行われる
姫路市内にある「亀山本徳寺」の本堂は、2004年1月号で紹介しましたように、新選組の屯所として使われていた西本願寺北集会所を移築したものです。6月9〜10日の2日間、亀山本徳寺で行われた「新選組」ロケでは、土方歳三役の山本耕史さんや沖田総司役の藤原竜也さんが熱演。そして、姫路フィルムコミッションに登録する市民エキストラのべ45名が、りりしい隊士姿で参加しました。特に、2日目はエキストラのみの撮影だったため、まさに「僕らが主役」。行進したり、全力疾走したりと、フル回転の活躍でした。8月下旬から随時放送されるとのこと。見てくださいね! |