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姫路科学館・昆虫マンガ「カブちゃん」第78話

カブちゃんは、「姫路科学館だより」に掲載されている4コマ漫画です。

第78話~「三寒四温」寒い日は3日!?温かい日は4日!?の巻~

「三寒四温」寒い日は3日!?温かい日は4日!?の巻

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 気象現象や天気予報に関する諺は、天気俚諺(てんきりげん)といった四字熟語があることからも解るとおり、地域の気象に根ざした数多くの言葉があります。例えば「夕焼けは晴れ、朝焼けは雨」「月に暈(かさ)がかかると雨」「東風吹けば雨」「暑さ寒さも彼岸まで」「ツバメが低く飛べば雨」などといった具合です。
 一方で気象現象や天気予報そのものを表す四字熟語は、「三寒四温(さんかんしおん)」の他にも「五風十雨(ごふうじゅうう)」などがありますが、天気俚諺ほどには数が多くありません。
 これは個人的な見解ですが、もともと「三寒四温」が中国東北部や朝鮮半島北部の気象現象を表す言葉であったように、そもそも四字熟語が渡来した漢文に根ざした言葉であったことと関係があるように思えます。
 大陸東岸に位置する島国の日本では、大陸で起きているようなマクロな気象現象とは異なり、地域地域での局地的なミクロの気象変化の要素が大きく働きます。その細やかな変化を表すために先人達が工夫した言葉が天気俚諺であることを思えば、それこそ全国津々浦々で様々に言われているような数多くの天気俚諺があることにも納得できるのです。
 つまり、きめ細かな気象予報のためには現地に根ざした経験や言葉が必要となるので、渡来した諺だけでは合わなかったのではないかと思うのです。