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姫路科学館・昆虫マンガ「カブちゃん」第98話

カブちゃんは、「姫路科学館だより」に掲載されている4コマ漫画です。

第98話~あくまの星が見える? の巻~

あくまの星がみえる? の巻

バッタ博士のミニ知識【変光星】

  明るさが変化する星、変光星は、その変光の理由によっていろいろな種類があります。アラビア語で「悪魔の星」と名づけられたアルゴルは、食変光星(しょくへんこうせい、食連星とも言う)の仲間です。

 私たちは太陽系の地球に暮らしているので、太陽一つだけが恒星という世界が当たり前と思いますが、宇宙では連星と呼ぶ二つ以上の恒星を持つ世界の方が多数派で、おそらくは半数以上が連星系であろうと考えられています。

 連星系の恒星は互いの周り(共通重心)を回っていますので、その軌道面の方向が地球に向いていると、日食と同じように「食」と呼ばれる現象を起こします。明るい主星を暗い伴星が隠すと暗くなります。この様に食の現象によって明るさが変化するので、食変光星と呼ぶのです。

 アルゴルはペルセウス座のβ星(その星座の中で2番目に明るい)で、2.867日の周期によって2.12~3.39等星と1等級以上も明るさが変化します。肉眼で見ても明るさの変化が判る星ですので、周囲の星の明るさと比較して観察してみてはいかがでしょうか。