緑の相談所相談員からのアドバイス(園芸作業帳)緑の相談所相談員からの、季節の園芸ワンポイントアドバイスです。
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日本の夏は熱帯より暑いとも言われ、高温多湿を好む観葉植物でも種類によっては、夏バテを起こして弱ってしまいます。室内からいきなり直射日光の下にさらしたり、直接地面やコンクリートの上に置くのは厳禁です。戸外に出す場合、ヨシズなどをかけたり、スノコの上に置くだけでだいぶ暑さが軽減されます。また高温で風通しの悪い締め切った室内に放置するのもダメです。できるだけ換気をしましょう。冷房のきいた室内では、冷気が直接当たらないようにし、湿度も低下するのでこまめに葉水をあげましょう。
ハンドスプレーを用いた水やりの様子
夏野菜が収穫の真最中です。キュウリやトマト、ナスビなど比較的収穫期間が長い作物は、途中で肥料切れや収穫忘れなどがあると、株に負担がかかり弱ってしまい、病害虫の標的にもなります。追肥は少量で回数多くが鉄則です。(液肥でもかまいません)キュウリでは収穫が2・3日遅れただけでもヘチマのように大きくなってしまい、急速に株が弱ります。採り忘れのないよう気をつけて毎日観察するようにしましょう。一方、トマトは果実全体が赤く完熟したものの方が美味しいのですが、カラスなどにつつかれやすいので、防鳥ネットなどで対策しましょう。
トマトは赤くなってから収穫
木がますます元気になり、新しい枝がぐんぐん伸びてきます。とくにモモやウメなどでは木の外側の枝葉で内部に光が当たらなくなり、内側の枝が枯れたりする場合があります。徒長枝などを間引き剪定して樹木の内部まである程度光が当たるようにしましょう。キウイでは長く伸びた巻きづるを剪定するくらいにします。ブドウは結実した枝で、15~20節くらいで先を止めます。
緑の相談所の鉢植えブドウ(品種名;巨峰)
夏花壇は今が一番きれいと言えるでしょう。プランターやコンテナ栽培では、思った以上に根が張っています。水やりを1回でも忘れると、すぐにしおれます。水を与えると回復したように見えますが、それを繰り返すと根部分が弱り、地上部の葉や茎を維持できなくなって枯れこんできます。また、花壇のぺチュニアやマリーゴールド、ポーチュラカ(ハナスベリヒユ)などは、茎葉の繁りすぎで内部がムレて枯れこみ見苦しい状態になってしまうので、ハサミで刈り込むなど、こまめな剪定や摘心を心がけましょう。
手入れを怠ると中心部に花が少なくなります
さあ、まちにまった開花の時期です。見事に白鷺が乱舞するようなサギソウの花が楽しめることでしょう。7月上旬頃から花芽があがりはじめ、8月には次々と開花します。花を長持ちさせるためには開花直後の花の中心を人差し指の腹でそっと触れてみてください。2つの小さな花粉の袋(花粉塊)が指にくっつきます。サギソウの花は受粉すると短命になるため、この作業でできるだけ受粉させないようにします。このくっつく花粉塊、本当は花の蜜を吸うために訪れる昆虫の背中にくっついて、サギソウの受粉に重要な役割を果します。
また、花後(花弁が茶色く変色してきます。)は、できるだけ早く古い花を摘み取っておきます。受粉していた場合、種子を作るための莢ができてしまいます。サギソウは種子よりも球根で増やすほうが簡単で、莢を残しておくと、種子ができ、その方に養分が取られてしまうので、新しいよい球根ができなくなります。
花粉塊取りの様子
頭いっぱいに花粉塊をつけたセセリチョウ
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