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書写山で御朱印めぐり 寺院や神社を訪ねて御朱印を集める旅が人気です。姫路の古刹・書写山円教寺でも三つの授与所で六つの御朱印をいただくことができます。

一つの山で六つの御朱印を集める旅

ロープウェイに乗って

JR姫路駅から車で約30分。昨年リニューアルしたばかりの書写山ロープウェイは、書写山の麓と山頂を約4分で結びます。短い空の旅の途中では、姫路の街並みや播磨灘などの景観を楽しめるほか、春は花、夏は青葉、秋には紅葉、冬には雪景色といった四季折々の美しさも堪能できます。

書写山への行き帰りに立ち寄りたいのが書写山ロープウェイ山麓売店。ここの名物は炭火でじっくり焼いたおだんご。プレーン、よもぎ、かぼちゃの3種類の生地があり、味つけも味噌、醤油、きな粉のいずれかを選べます。こんがりと焼き目がついた大きなおだんごは素朴な味わい。心も小腹も満たしてくれます。

山頂の伽藍(がらん)建築を歩く

今もほとんど車の立ち入れない山上の聖域は、今から一千余年前、性空上人によって開かれました。性空上人に深く帰依した花山法皇から「円教寺」の寺号を賜ると、次々と荘厳な建物が建てられ、平安時代から鎌倉時代にかけて隆盛を極めました。また、江戸時代以降は西国三十三所の霊場として多くの人が訪れるようになりました。

ロープウェイ山上駅に降り立つと、そこはもう木々の放つ清浄な空気に満たされています。ロープウェイ山上駅から摩尼殿までは、三十三観音像を配置した参道が整備されています。観音様に見守られながら歩いていくと仁王門があり、ここからは円教寺の境内です。東西に長い敷地には、国指定の重要文化財13棟をはじめとした仏教建築物が点在しています。建物一つ一つの素晴らしさはもちろんですが、大講堂、食堂、常行堂がコの字型に並んだ「三つの堂」など、山に溶け込むような伽藍配置にも驚かされるばかりです。今年5月には令和最初の日本遺産にも認定されました。

❶ロープウェイ ❷西国二十七番札所の看板 ❸売店のおだんご ❹売店のおだんご ❺奥の院へ向かう小道 ❻開山堂

❶書写山に登る手段はロープウェイが一般的ですが、六つの登山道で歩いても登れます。❷乗車口には西国二十七番札所の看板が。❸書写山ロープウェイ山麓売店で買ったおだんごをパクリ。❹炭でじっくり焼くおだんご(1本310円)が人気の「書写山ロープウェイ山麓売店」電話/079-266-2362❺奥の院へ向かう小道。木々のもたらす澄んだ空気が心地いい。❻奥の院の開山堂は性空上人を祭るお堂。

三つの授与所を訪ねて

大きな寺院では複数の御朱印をいただけることがありますが、円教寺でも摩尼殿、食堂、開山堂の3カ所で、合計六つの御朱印をいただくことができます。境内をぐるっと回ってお参りするごとにいただくと良いでしょう。参拝が楽しくなる御朱印集め、ぜひチャレンジしてください。

手軽に体験できる花びらの形の写経をはじめ、健康道場や1日修行体験にも参加できる(要予約/本坊寺務所・電話079-266-3327)ので、こちらもお薦めです。

御朱印拝見 デザイン性を感じさせる御朱印の数々
西国三十三所第二十七番札所の御朱印

▲西国三十三所第二十七番札所の御朱印。西国三十三所草創1300年記念「特別印」も押されています。

円教寺の散華

◀円教寺の散華。

御詠歌の御朱印

▲摩尼殿では西国三十三所の御詠歌の御朱印をいただくこともできます。花山法皇が詠んだといわれる「はるばると 登れば書写の山おろし 松の響きも み法(のり)なるらん」の歌が記されます。

そもそも御朱印とは?

御朱印は、神社やお寺にお参りした証。もともとは写経を奉納した際にいただく証書だったといわれていますが、江戸時代後期には形骸化し、参拝時に御朱印をいただく風習だけが残りました。小さな帳面に記された御朱印はアートのような美しさ。さらに集める楽しみも加わって、多くの人の心を捉えるようになりました。

基本的な成り立ち

奉拝…右上の墨書き。「慎んで参拝しました」の意味を表す。
押印…右上の朱印。寺院の札所の番号、宗派などを表す。
お堂名…真ん中に墨書きされているもの。ご本尊が安置されているお堂名。
御宝印…真ん中に押されている印。ご本尊を古代インドで用いられた梵字(ぼんじ)で表す。
寺院名…寺院名称を左下に墨書き。山号がつく場合も。
寺院印…寺院印やお堂印。
参拝年月日…御朱印をいただいた日付
西国三十三所草創1300年記念「特別印」…2020年3月31日まで特別記念印を押してもらえる。

開山堂御朱印

▲円教寺開山の性空上人を祭る開山堂御朱印。一千年の歴史のシンボルとしてたいまつが燃え続け、朝夕欠かさず勤行が行われています。

チベット語の御朱印

◀日本人チベット僧侶の奥田剛さんが納経所にいるときはチベット語の御朱印がいただけます。

もともとは写経を奉納した証として授与されるもの goshuin
摩尼殿オリジナルご朱印帳

オリジナル御朱印帳
摩尼殿では山の守護神乙天、若天をモチーフにしたかっこいい御朱印帳も販売(各1,600円)。

書写山円教寺
住所/姫路市書写2968 電話/079-266-3327

大講堂の御朱印

▲神仏霊場第七十五番札所である大講堂の御朱印。

根本堂の御朱印

▲播州薬師霊場第十六番札所である根本堂の御朱印。

寺院の風景

個性的な御朱印にわくわく!

御朱印を書く様子

御朱印の魅力は、寺院名や日付をその場で手書きしてもらえること。自分のためだけの書に特別感があります。御利益もありそうですね。

個性豊かな御朱印

摩尼殿でいただけるのは西国三十三所の御朱印。西国三十三所は近畿2府4県と岐阜県に点在する観音信仰の霊場のことで、日本最古にして巡礼の元祖です。養老2年(718年)に始まったこの信仰は昨年1300年を迎えました。これを記念して、2020年3月31日まで、特別印を押してもらえるほか、御朱印と一緒に小さな花びらの形をした紙もいただけます。これは散華と呼ばれ、三十三所すべての散華を集めると観音経の一節が完成します。

食堂でいただけるのは大講堂と根本堂の御朱印です。根本堂は円教寺最古の建物で鎌倉時代に建てられた薬師堂のこと。建物は少し離れたところにありますが、食堂の二階にご本尊が納められているので、こちらで書いてくださるのだとか。

また、奥の院で授与されるのは開山堂の御朱印。ここでは日本語のほかに珍しくもチベット語の御朱印がいただけるとSNSで話題になっています。普段、目にすることのないチベット語の御朱印、せっかくですから集めて愛(め)でたいものですね。

広報推進員のコメント

広報推進員 佐藤美佐子

開山堂では、珍しいチベット語の御朱印をいただきました。僧侶の奥田さんが筆を取られた瞬間、どこからか聞こえてきたのは虫の羽音。澄んだ空気と生き物の気配を感じながら、私も自然の中へ溶け込んでいくような不思議な感覚に包まれました。皆さんもぜひ、書写山に足を運んでみてください。

広報推進員写真