おしゃれなお店や高級食材を使ったぜいたくな料理、チェーン店とは違った魅力のある町の中華屋さん。なぜだか分からないけれど無性に食べたくなる「あの味」を二つご紹介します。
姫路にお出掛けの際は、穴子や前どれの魚などの正統派名物もいいですが、庶民的な味もいいですよ。ぜひ、チャレンジしてみてください。
地域に愛され続ける
大衆的な中華料理「町中華」。
昭和から長く続く食文化は
姫路にも残っています。
一つ目は東来春のシューマイ。初代店主が野菜の切れ端と肉の脂身を混ぜて作った賄い料理から生まれたというもので、初めての人は「これがシューマイ?」と驚く味と食感です。独特のもっちり感はジャガイモのでんぷんから。餡(あん)はキャベツ、ニンジン、玉ネギなどの野菜がほとんどで肉は少量。じっくり炒めることで野菜のうま味と甘みが感じられます。季節によって野菜の味や水分が変わるので、同じ味をずっと続けていくのは本当に難しいのだとか。唐辛子入りでピリッとした刺激があり、そのままでもおいしい。もちろんからしじょうゆや酢じょうゆで食べてもOK。ツウはソースで食べるそう! 途中で味変してもいいですね。
もう一つは英洋軒のギョーザ。某グルメサイトの百名店にも選ばれたギョーザが名物です。餡がきめ細かく、ニンニクがしっかりときいたパンチのある味。本店は昭和57(1982)年創業の中華食堂ですが、今回取材したのは姫路駅前店。こちらは姫路の町でちらほら見かけるビニールシート系の立ち飲み屋さんで、お酒好きにはたまらない雰囲気です。