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《 姫路発 》お城からの手紙

2022 Spring vol.87

知られざる姫路の絶景03 夢前町 ヤマサ蒲鉾(かまぼこ)の花畑  清流・夢前川の伏流水でかまぼこ作りをする工場に知る人ぞ知る花の絶景がありました。

フォトジェニックな風景を探しに出掛けよう!

 姫路市街から北へ車で約30分。夢前川沿いにあるヤマサ蒲鉾(かまぼこ)の本社工場の春は、色とりどりの花々で始まります。

 まずは平成19(2007)年に、工場の裏山に作られた「芝桜の小道」。4月中旬からゴールデンウイークにかけて、およそ6500平方メートルの敷地に約21万株の白、赤、ピンク、紫の芝桜が絵画のように斜面を彩ります。6月にはアジサイも見頃になりますが、近年マスコミにも取り上げられ話題を呼んでいるのがハスの名所「蓮(はす)の花苑(かえん)」。約1万2000平方メートルの敷地に大賀蓮や青菱紅蓮など6種類のハスが6月下旬から7月下旬まで順に花を咲かせます。時間や天気によって幻想的な美しさを見せると、写真家にも人気。遊歩道も整備され、間近で花の美しさを眺めることができます。無料開放というのもうれしいポイントですね。

 さあ、花を堪能したら、次はお土産です。工場に併設された夢鮮館はヤマサ蒲鉾の直売所の中でも一番多くの商品が並ぶ場所。中に入るとすぐ目に入るのが揚げたての天ぷら。「チーズ」や「たこねぎ」など、どれを食べるか迷ってしまいそう!奥にはお土産や贈り物にぴったりの品物がずらり。中でも「笹かまぼこ」を揚げてみようというアイデアで誕生した「しらさぎ揚」はきめ細かい口当たりと上品な味わいが人気です。そして忘れてはいけないのが姫路の新名物「城下町どっぐ」。見た目はアメリカンドッグで中身はチーズかまぼこ。かまぼこの塩気と甘めの生地が絶妙にマッチしたクセになる味わいで、食べ歩きやお土産にピッタリです。

 その他、敷地内には焼きたてのちくわが食べられるちくわ工房、雪彦温泉の源泉を利用した足湯、夏場はかき氷が人気だという和風のカフェ「茶房 一福」などがあるので、ぜひのんびりお出掛けください。

❶芝桜が美しいグラデーションを作ります❷❸揚げたての天ぷらがずらり。目移りしそう❹広々とした店内には贈り物にぴったりの箱入りのかまぼこも❺上質なハモをベースにしたすり身をさっと揚げた「しらさぎ揚」(1,650円)。プレーン、えび、あなごの3種類

かわいい袋に入った「城下町どっぐ」(150円)

夢前のあれこれ 田園風景と温泉に癒やされる

 周囲をなだらかな山々に囲まれ、夢前川沿いに田んぼが広がる夢前町。初めて訪れたのに、なぜか懐かしい、日本の原風景が見られる場所です。豊かな土地柄に恵まれて、米やそば、野菜など農作物とその加工品、山菜やマツタケ、ボタン肉などおいしいものがたくさんあるのも魅力です。地産地消にこだわるレストランや江戸時代から続く老舗の酒蔵など、心と体に優しい食にたくさん出会える場所ですよ。

 おいしいものでおなかがいっぱいになったら、姫路市内唯一の温泉地である「塩田温泉郷」へ。ぜひ1泊して、のんびり日頃の疲れを癒やしてくださいね。

里山風景に心癒やして
季節の野菜がた〜っぷり♡
❶広々としたキャンプサイト❷新メニューの季節の野菜と桃色吐息(姫路のブランド豚)をトッピングした七福ピザ(900円)が人気❸謎の小さなドアを発見! まるでどこかに瞬間移動できそう
夢さき夢のさと夢やかた
播磨富士と呼ばれる明神山の麓にある夢さき夢のさと「夢やかた」。芋掘りなど季節の農業体験ができる他、コテージ、キャンプ場などが整備され、大自然の中アウトドアを楽しめるスポットです。中心施設となる夢やかたでは、地元のお米や野菜を販売する他、地元の人も多く訪れるレストランがあり、姫路市特産の夢そばが味わえます。手ぶらBBQ(要予約・2人〜、1人2,500円〜)もあり。
夢乃そば
そばの実を石臼でゆっくりと丁寧にひいて打ち立てを提供する香り豊かなおそばをはじめ、あなごめしなど姫路らしい食事が楽しめる食事処。地元の新鮮野菜や播州銘菓が並ぶ売店も整備されています。
そばの香りを楽しんで 夢乃そばの外観とざるそば
ゆめさき苺ハウス
最新の設備が整ったハウスで、あきひめ、紅ほっぺ、よつぼし、かおり野の4品種を高設栽培。30分間食べ放題のイチゴ狩り(大人2,600円、小学生2,000円、4〜5歳1,300円、3歳以下無料)が楽しめます。水素水100%で育てる完熟イチゴは甘くて絶品!帰りはぜひ隣接するカフェ「夢街道farm67」へ。スイーツを食べて一休みするもよし、地元産のお米や野菜をお土産にするもよし。
この時期だけのお楽しみ
❶高設栽培なので収穫が楽ちん❷大人気の「どデカいちごパフェ」❸イチゴのオブジェが目印❹ひょうご推奨ブランドに認定されたお米も販売
旅気分を満喫して
旅する雑貨屋/食堂 itsumo
旅好きのオーナーが仕入れた世界各国の雑貨が所狭しと並び、見ているだけで旅気分を味わえる雑貨店。併設された食堂では、旅の味とアイデアが満載のランチ「ごはんのセット」と「パンのセット」がいただけます。パンのセットに登場するバインミーというベトナムのサンドイッチは、屋台のおじさんに教えてもらった味をアレンジしたものなのだとか。

塩田温泉郷

塩田温泉の開湯は奈良時代ともいわれ、
江戸時代には湯治場として利用されてきたといわれています。

里湯ひととき 夢乃井

のどかな里山の風景が楽しめるお宿。露天風呂付きの個室は日常を忘れさせてくれるぜいたく仕様で人気を集めています。播磨の食材にこだわった料理も自慢。もちろん大人数での利用もOKです。

住所:姫路市夢前町前之庄187
電話:079-336-1000

(上)播州の山々を見渡す露天風呂「満天星」(下)夢乃井に隣接するぜいたくな小宿、夢乃井庵「夕やけこやけ」

塩田温泉 湯元
上山旅館

明治7(1874)年創業の老舗温泉宿。希少な自家源泉をひのき風呂や野趣あふれる野天風呂で楽しめます。泉質は炭酸重曹弱食塩泉で飲用も可能。朝食には源泉で炊き上げる名物「温泉粥(湯壺(つぼ)がゆ)」をぜひ。

住所:姫路市夢前町塩田287
電話:079-336-0020

(上)開放感いっぱいの野天風呂(下)戦国時代に赤松氏が宴席で食べていたといわれる一見白ご飯、中にはたくさんの具材が入った珍しい狸食(たぬくい)が復活