みなさん、こんにちは!
少し前のことにはなってしまうのですが、4月のブログ「播磨灘大水槽の展示をしばらく中止します」で予告したとおり、今回は播磨灘大水槽の魚の移動の様子をお伝えしたいと思います。
もしかすると、「魚の移動?大した作業じゃなさそうだな...」と思われた方がいるかもしれません。
でも、決してそんなことはありません!
実は、魚の移動は、とっても神経を使う作業なのです。イワシのように網で体がすれると大きな傷になってしまうものや、サメのように骨が柔らかく(軟骨)、網の中で体が曲がってしまいやすいものもいます。移動させるときは、そんな魚たちにもなるべくダメージがないように工夫して作業をしなければなりません。
そんな作業を、水槽が広く魚を捕るのも大変な播磨灘大水槽でやるのですから、それはもう一大イベントです。普段は別々に分かれて作業をする淡水チームと海水チームも、この日ばかりは職員ほぼ全員でとりかかりました。
それでは、移動の手順をご紹介していきます。
まずは、水槽の水を減らします(写真は減らしている途中)。水でいっぱいの水槽の中で網を振り回してもなかなか捕まりません。
次に、人が水槽の下に降りて魚を捕獲して、バケツ等に入れ、外の人が引き上げます。
高さがある水槽なので、落ちればただのケガでは済みません。細心の注意を払って引き上げます。そして、また別の人が、引き上げた魚を容器に入れたまま他の水槽へ移します。ダメージが最小限になるよう、なるべく早くかつ丁寧にすることが求められます。
サメなどの骨が曲がりやすい魚は、担架のような入れ物に入れて、体をまっすぐにしたまま引き上げます。下の画像ではちょっとわかりにくいですが、青い入れ物が担架のようになっています。
移した魚は、一部ウミガメの水槽やサメのタッチプールにも入れています。
以前より少しにぎやかになったので、再開後楽しみにしていてくださいね。
〔スギハラ〕