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水族館ブログ 「姫路市立水族館・飼育係のブログ」

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あしあと

 

    これは何のたまごかな?

    • 公開日:2022年2月5日
    • 更新日:2022年1月27日
    • ID:19965

    皆さん

    こんにちは。

    さて、さっそくですが、これは何でしょう?

    タナゴの卵

    何だか形が電球のようですね・・・。

    魚の卵には違いないようです。


    この卵が育ってふ化すると、次はこんな形になります。

    タナゴの赤ちゃん

    次は何だか形が飛行機のようですね・・・。


    さて、魚に詳しい方はもうお分かりでしょう。

    何の卵かというと、タナゴの仲間の卵なのです。

    詳しくいうと、希少種のニッポンバラタナゴの卵です。

    タナゴの仲間は二枚貝のえらの中に卵を産みつけるという、変わった習性を持っています。


    ふ化した赤ちゃん(ふ化仔魚といいます)の形が飛行機のような形になっていたのにも理由があります。

    飛行機の翼のような突起は、その名も「翼状突起(よくじょうとっき)」と言い、二枚貝のえらから吐き出されないようにするための、

    いわば「つっかえ棒」のような役割をもつと言われています。

    ちなみに、卵の大きさは2ミリ程度、赤ちゃんの大きさは3ミリ程度です。


    当館では、希少となったタナゴの仲間を、このように人工繁殖させて保全しています。

    卵や赤ちゃんの展示予定は今のところありませんが、機会があればぜひ展示してみたいと思っています!


    (タケダ)