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姫路市立白鷺小中学校

HAKURO ELEMENTARY AND JUNIOR HIGH SCHOOL

〒670-0012 姫路市本町68番地52 地図

電話番号:079-222-5588

学校は「かてい」という学校風土

  • 公開日:2020年11月6日
  • 更新日:2020年11月6日
  • ID:8013

学校は「かてい」という学校風土

~仲間だからわかることを大切にしたい!~

 「S・S・F」― 何の略かおわかりでしょうか。またまた新たなアルファベット表記か?と思われたことでしょう。正解は、「スマート・スポーツ・フェスティバル」、つまり、スポーツ・フェスティバル(白鷺小中学校の運動会・体育大会)の代替行事のことです。

 残念ながら、「全小中児童生徒参加させて…」ということは適いませんでしたが、中学部生徒によって、9月24日(木曜日)に、曇天・無風の絶好の体育大会日和に恵まれ開催されました。午前中のみ、ほぼぶっつけ本番での競技・進行でしたが、そこはさすが中学生、しっかりとそれぞれの役割を果たしながら温かい声援と歓声に包まれ、仲間との絆を深めることができました。

 なかでも印象的だったのは、男子1000m、女子800mの持久走と一番短い50m走をバトンでつなぐ学級全員リレーでした。というのも、前者は、持久走の選手選びは、難航しがちなものですが、ほとんどの学級で自ら手をあげ「しんどい」けど「やりがいも大きい」まさに「縁の下の力持ち」のような役が決まったと聞いていたからです。周回を重ねるごとに歯をくいしばり持てる力を出し切ろうとするひたむきさに胸が熱くなりました。後者は、得意なものもそうでない者も精一杯力を出し切り、全員で協力しながらゴールをめざします。走る順番やバトンの位置を走力に応じて工夫しながらバトンをつないでいく姿に「学校」や「社会」のあるべき形を示してもらったように思えました。

 また、このような仲間を認め助け合う中学部生徒の素地は一朝一夕に形づくられるものではありません。生まれた時から、さまざまな働きかけや体験を経て身につけてきたものです。とくに、本格的な集団生活の場である小学校の果たす役割は重要です。小学部では9月に6年生修学旅行、5年生自然学校を行いました。いずれも日帰りとなりましたが、それぞれが思いやりをもって、各自の役割を果たしながら仲間と楽しい時間を過ごすことができていました。その場に居て、子供の成長ぶりを実感させてもらっていることに感謝せずにおれませんでした。

 これら小中の行事を通して、成長を小学校、中学校という制度の枠組みで区切ってとらえているかぎり、その子を理解することができないのではないかと思いました。

 ところで、ここ数年、「結果責任」という言葉がよく使われるようになったように思います。一番よく聞かれるのは、「政治は結果責任」というものでしょうか。なるほど、歴史を学ぶと、そのことは理解されます(国民を飢えさせないこと。国を戦争にむかわせないこと)。

 では、学校にもそのことは当てはまるのでしょうか。確かに、「結果責任」が問われる面や状況もあります。しかし、子供の成長を促す場である学校は、むしろ常に過程にこそ重きをおく風土を培っていかなければならないのではないでしょうか。なぜなら、成長にむけて努力する過程(かてい)で、成功体験はもちろんのこと、いやむしろ挫折や失敗そのものに価値を見いだしていくことこそが、人の成長であると思うからです。「あの時の挫折や失敗があったから、今の自分がある。」と振り返ることのできる人生を歩んで行ってもらいたいと思います。

 最後にエピソードを一つ紹介して終わります。体育館に入ると異様な光景が目に入ってきました。9年生女子の跳び箱の授業中でした。4、5人が小さな輪になって泣いています。中には号泣に近い者もいます。何があったのか。周りの状況からして、もめ事ではないことは推測されましたが…。聞くと、「A子さんがやっと跳ぶことができたので、みんな喜んで…」と言います。何度も何度も失敗しながらも、あきらめず挑戦し、やっと成功したことを知っている仲間にしかわからない賞賛の涙でした。

 「やっぱり、学校って家庭(かてい)。ええとこやな」って思いました。

(学校通信「白鷺一心」令和2年第6号より)