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姫路市立白鷺小中学校

HAKURO ELEMENTARY AND JUNIOR HIGH SCHOOL

〒670-0012 姫路市本町68番地52 地図

電話番号:079-222-5588

確かな成長ぶりと哲学者の警鐘

  • 公開日:2022年2月24日
  • 更新日:2022年2月24日
  • ID:13977

~さらなる成長を願って~

 晩秋をむかえています。6年生の修学旅行では、古都(奈良・京都)の紅葉を堪能することができました。まだまだコロナ禍の影響が大きく、制約もたくさんある中でしたが、訪れた先々で、歴史の学習で学んだ建造物等に直接ふれることができ、学びをより深めることができました。それよりも何よりも、年度初めの予定から、3度も予定を変更し、やっと実現した修学旅行を存分に楽しむことができました。音楽会の翌日に出発というハードな日程でしたが、子ども達は、小学部入学以来初めてで最後の宿泊を何よりも楽しみにしていました(4年生の林間学校、5年生の自然学校とも宿泊できませんでした)。どの顔も、どの顔も笑顔、笑顔の楽しく有意義な修学旅行でした。

 さて、2学期は、新型コロナ感染予防対策を充分にとりながら、できる範囲で学校行事を行いました。9月には、感染予防(当初、予定していた保護者・関係者の皆さんに観戦していただけなかったことは残念至極でした)に加えて熱中症にも配慮しながら小中の実行委員会を立ち上げて、スポーツフェスティバルを行うことができました。全校生の歓声に包まれながらの演技に、義務教育学校のパワーを感じることができました。

 コロナ感染が広がり、感染リスクの高い合唱や楽器演奏が制限される中、文化発表会(中学部)、音楽会(小学部)の開催が危ぶまれましたが、工夫に工夫を重ね練習を積み重ねて開催に漕ぎつけることができました。子ども達の歌声のすばらしさに感動しました。かつて、阪神淡路大震災時に、被災された人々が、学校からもれ聞こえてくる歌声に勇気づけられたということが思い出されました。また、保護者の皆さんにも、入れ替え制や人数を制限させていただかざるを得ませんでしたが、鑑賞していただけたことに胸をなでおろす思いでした。また、8年生のトライやる・ウィークは地域の皆さんのご協力もあり、短い日数となりましたが、職場体験も行うことができました。7年生は、わくわくオーケストラで「本物」に触れることができました。小学部では、各学年、地域に支えられながら総合的な学習の時間の学びを深めることができました。

 このように慌ただしくも充実した2学期をおくってきましたが、学校行事等を通して経験的に身につけたことが一人一人の人格形成につながっていきます。9年間の成長の軌跡を目の当たりにすることができることが義務教育学校の良さです。白鷺小中学校の可能性を改めて感じています。

 哲学者で京都市立芸術大学学長の鷲田清一さんとゴリラの研究者で京都大学総長の山極寿一さんの対談の中に次のような発言があります。

 消費主体としての子どもにすれば、自分のお金だから何に使おうと勝手、誰にも迷惑をかけてませんよとなる。お金さえ出せばなんでも買える、そんな全能感を子どもが持つのは、非常に危うい傾向です。だから、お金がなくなってしまうと、一転して極端な無力感に陥ってしまう。(『都市と野生の思考』)

 鷲田さんの指摘は極端でしょうか。私はそのように思いません。というのも、「お金」とはもっとも遠い世界にあるべき公立小中学校においても、このような感覚がまん延してきているように思えるからです。教育サービスを受けとる主体としての子供という考え方です。学校は、サービスの受け手として子どもを育てる場ではないと思います。保護者や地域と共に未来の担い手である子どもの幸せを願って、切磋琢磨していく場、それこそが学校の役割ではないでしょうか。白鷺小中学校が、大人の温かな眼差しと率先垂範を根底に据え、子どもの成長ぶりを共に喜び合いながら、さらなる飛躍に向けて鍛える場になるよう努力していきたいと思います。

 最後となりましたが、今年の本校教育活動に対する皆さんのご理解・ご協力・ご支援に感謝申し上げるとともに、和やかな年末・年始を過ごされることを祈念して、令和3年の白鷺一心を締めます。


(学校通信「白鷺一心」令和3年度 第8号より)