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天体写真と観測報告「リニア彗星(C/2012 X1)(2013年)」

 リニア彗星は、2012年11月に発見された彗星です。当初、明るさは14等と予想されていましたが、10月20日の観測で、8等と約100倍明るくなっていることが分かりました。
 彗星が急激に明るくなる現象を「アウトバースト」といって、砂混じりの「汚れた雪だるま」のような彗星の核が、何かの原因で分裂してガスやちりが急速に広がっている現象と考えられています。

 姫路科学館では、2007年にホームズ彗星がアウトバーストを起こした様子を記録しています。

11月8日

15cm望遠鏡で撮影した2013年11月8日のリニア彗星 下の10月28日の写真と比べると、爆発的に噴き出した物質が大きく広がった分、淡くなってきました。

  • 2013年11月8日 4時50分
  • 15cm屈折望遠鏡(焦点距離1800mm)+冷却CCDカメラ(Iフィルター)
  • 5分×2枚(計10分)露出

10月28日

15cm望遠鏡で撮影した2013年10月28日のリニア彗星 中央の丸くぼんやりした塊がリニア彗星です。本来なら小さくぼんやりした姿のはずが、アウトバーストによって広がって見えています。

  • 2013年10月28日 5時9分
  • 15cm屈折望遠鏡(焦点距離1800mm)+冷却CCDカメラ(Iフィルター)
  • 5分+2分(計7分)露出