鏡を洗うときは、望遠鏡を横倒しにして、横のふたをとって中に入ります。鏡は直径90cmあるので、写真の写っている人の上半身と同じくらいの大きさがあります。
まずは、表面の様子を観察して、傷やめっきの痛んだ部分がないかチェックします。
そして、ほこりを風で飛ばします。砂などがついていると、擦ったときに傷になるので慎重です。
さらに水でゴミを洗った後、鏡に霧吹きで秘伝の専用洗剤をつけます。
技師の方にはずいぶん長くお世話になっていますが、未だに成分は教えてもらえていません。
新品のガーゼでそっと拭いていきます。強いと傷がつくし、弱いと汚れが落ちないので、この力加減がプロの技です。
ガーゼは何回も新品に換えて、ゴミで鏡が傷つくのを防ぎます。
洗剤をきれいな水で流して、水滴が残らないように、特殊なタオルで水分を取り除いていきます。
これも擦ると傷になるので、上からタオルを軽く押し付けるようにして、少しずつ作業をしていきます。
鏡があるのかないのかわからないくらい、すっかりきれいになりました!
これでまた、みなさんにきれいな星を見ていただくことができます
来館者が多く稼働時間の長い夏休みは、湿度も高いのでほこりが鏡の表面にくっついて、なかなか取れません。
今回の掃除だと、作業前(左)と作業後(右)でこんなに違います。