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天体写真と観測報告「リニア彗星(C/1999S4)」

 リニア彗星(C/1999S4)は、1999年9月27日に発見された彗星で、2000年7月下旬からから8月始めにかけて5~6等になって、小型の双眼鏡などでも見られる彗星になるかもしれないと期待されています。
 リニア彗星が地球にもっとも近づくのはは7月23日で、この時の地球からの距離は約5600万kmになります。また、太陽にもっとも近づくのは7月26日で、この時の太陽からの距離は約11500万kmで、地球からは約6000万kmになります。
 彗星の一般名称は、ふつうは発見者の名前で呼ばれますが、「リニア」は人の名前ではなく、発見したプロジェクトの名前(Lincoln Near Earth Asteroid Research (LINEAR))です。これは地球に接近する小惑星を組織的に捜索するプロジェクトで、副産物として多くの彗星が発見されています。したがって多くのリニア彗星があり、これらは正式符号(例えばこの彗星はC/1999S4)によって区別されます。

リニア彗星(C/1999S4)撮影データ
2000年7月7日2時52分30秒から58分30秒
ε160(16cm F3.3) アサヒペンタックスMX
フジカラー Super G Ace 800
撮影地 高知県土佐市

姫路科学館で撮影したリニア彗星(C/1999S4)撮影データ
2000年7月21日20時46分から21時10分に撮影された画像を合成
姫路科学館15cm屈折望遠鏡+冷却CCDカメラ