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天体写真と観測報告「肉眼で見える黒点(2002年)」

太陽の表面には「黒点」と呼ばれる黒い斑点がよく見られます。これは太陽の表面(約6000度)よりも温度が低い(約4500度)部分で、周りよりも暗いため黒く見えます。黒点の大きさは数千kmから数万kmと様々で、強い磁場を持っています。
 黒点の出現数は平均11年で増減しています。これは太陽活動の盛衰の周期と同じで、太陽活動の活発な時期(極大期)には黒点や太陽表面の爆発現象(フレア)の発生が多く、紫外線、X線の放射も活発になるため、地球上では磁気嵐やオーロラなどが発生しやすくなります。 
 太陽は、2000年末に活発な時期があって、その後はゆるやかに静かな状態になっていくと思われていましたが、2002年に入ってから再び活発な状態になり、大きな黒点が見られるようになっています。

2002年の太陽の様子

太陽全体の様子(左:2002年7月20日 右:7月21日)
太陽が自転しているため、黒点の位置が動いて見えます

黒点の拡大像拡大した黒点(2002年7月21日)
黒点は黒い部分(暗部)と灰色の部分(半暗部)からできていて、細かい模様が見えます。
大きな黒点は、地球の直径の何倍もあります。