金星の見え方(肉眼編)
金星の軌道は地球よりも太陽に近いので、ある角度以上は太陽から離れることができません。そのため、「宵(よい)の明星」として太陽が沈んでしばらくの間か、「明けの明星」として夜明け前に見ることができます。
金星は約7ヶ月で太陽の周りを1周しますが、地球も1年間で太陽の周りを回っているので、宵の明星(約8ヶ月)→太陽のそばで見えない(約1ヶ月)→明けの明星(約8ヶ月)→太陽のそばで見えない(約1ヶ月)→宵の明星…と移り変わっていきます。
金星の見え方(望遠鏡編)
望遠鏡で金星を見ると、月のように満ち欠けして見えます。
金星が太陽と地球の間に入り込む時(「内合(ないごう)」といいます)は、新月と同じように金星の影の方が地球に向くので見えません。反対に、太陽の向こう側にある時(「外合(がいごう)」といいます)は、太陽の光が全面に当たって「満金星」になります。(実際は、内合と外合の時期は太陽の方向に金星があるので、望遠鏡を向けるのは危険です)
外合と内合の間では、日によって月の様に形が変わって見えます。でも、月とちがって地球と金星の間の距離が変わるので、写真を撮った外合から内合に向かう時期(宵の明星)は、細くなりながら大きく見えるようになります。
2010年は10月28日が内合だったので、7月から比べると、どんどん大きくなって行くのがわかります。
2010年の金星の様子
写真は、姫路科学館90cm反射望遠鏡直焦点(焦点距離14,000mm)+ペンタックスK100D Photoshopで向きと露出を補正しています
![]() |
![]() |
![]() |
7月19日 | 7月24日 | 8月6日 |
![]() |
![]() |
![]() |
8月16日 | 8月21日 | 9月1日 |
![]() |
![]() |
![]() |
9月4日 | 9月21日 | 9月25日 |
![]() |
![]() |
![]() |
10月2日 | 10月7日 | 10月11日 |
![]() |
![]() |
![]() |
10月17日(内合11日前) | 10月26日(内合2日前) | 11月4日(内合から7日後) |