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星の子館の天体望遠鏡の紹介

『星の子館』の90cm反射望遠鏡

姫路科学館の向かいにある星の子館には、1992年4月にオープンした公開天文台【天体観測室「あさひララ」】があります。普段は望遠鏡の愛称として「あさひララ」や「ララちゃん」が使われています。
毎晩天体観望会を開催していて、お天気が良い日なら気軽に実際の夜空で季節の天体を楽しむことができます。

2017年3月までは姫路市の直営でしたが、2017年4月より指定管理者が運営しています。(観望会のご案内)

望遠鏡製作会社

ミカゲ光器研究所(兵庫県西脇市)

主鏡(90cmニュートン・カセグレン式反射望遠鏡)

  • 有効口径:90cm
  • 焦点距離:4880mm(F5)
  • 鏡材:ゼロデュア(ドイツ・ショット社製、鏡材直径92cm、鏡周における鏡材の厚み13cm)
  • 焦点距離(ニュートン焦点): 4880mm(F5、有効視野角1.2度)
  • 焦点距離(カセグレン焦点):14320mm(F16、有効視野角0.3度)
  • 鏡面研磨者:ジンデン博士(イギリス)
  • 鏡面精度:ハルトマン常数0.24秒(1995年姫路市天文職員測定)、一次元ハルトマン常数0.17秒(同)
  • 主鏡支持方式:鏡底18点支持、鏡側6点支持

鏡筒形状

トラス式鏡筒

架台

  • ドイツ式赤道儀
  • 駆動方式:極軸・赤緯軸パルスモータ(1周720万パルス)
  • 駆動伝達方式:ウォームギア(極軸352枚・赤緯軸300枚)
  • 高速回転機能:対恒星時300倍相当
  • 天体導入形式:コンピューター制御
    • 1992年:コスモ(現エルデ光器)製「TCS」を導入
    • 2001年:光耀製「Dolfin for windows」に換装
    • 2014年:エルデ光器「APECS」に換装
  • 2002年11月~2003年2月にかけて協栄産業によりオーバーホールと補強を実施
  • 2014年1月~2月にかけて協栄産業によりオーバーホールを実施

望遠鏡総重量

約14トン

同架望遠鏡

  • ペンタックス15cm F12屈折望遠鏡
  • ペンタックス10cm F10屈折望遠鏡
  • ペンタックス10cm F4屈折望遠鏡
  • 高橋製作所10cm F10屈折望遠鏡
  • ビクセン20cmVisac反射望遠鏡
  • 高橋製作所11倍7cmファインダー

観測装置

  • 冷却CCDカメラ:SBIG STL-1001E-NABG(2006年更新)
    • KAF-1001Eチップ(1024×1024ピクセル 24.6mm x 24.6 mm)
    • RGBまたはBVRIフィルタ内蔵
  • 低分散分光器:SBIG DSS-7(2007年新規購入)
    • 5.4オングストローム/画素、有効波長範囲:400~900nm程度
    • 受光部:SBIG ST-8XMEi 冷却CCDカメラを使用
  • 超高感度ビデオ撮影装置:浜松フォトニクス社AVIS-DVS1000+リアルタイム画像処理装置
  • 高感度ビデオ撮影装置:ZWO CMOSカメラ、ImagingSauce社USBカメラ、WATEC100N、ビクセンカラーCCDカメラなど
  • スチール:2デジタル一眼レフ、大判カメラ撮影装置、35mmカメラ撮影装置など

観測室

  • ドーム:内径7m、スリット幅2.1m、上下開閉式、望遠鏡駆動と連動制御
    • 2014年:防水コーキング、外壁遮熱塗装、内壁張替、スリット手動開閉機構追加
  • 観測室内環境:大型クーラー及び除湿機による空調設備
  • 床面基礎:コンクリート、床面ビニール・カーペット(2014年:床補強及びビニールカーペット張替)
  • ドーム製作会社:協栄産業(大阪市)

あさひララ望遠鏡の場所(2005年4月GPS計測 世界測地系)

  • 東経134度37分42.5秒
  • 北緯34度51分10.5秒

望遠鏡総工費

ドーム、制御用コンピューター、周辺装置を含む総額1億円相当を、アサヒビール株式会社様より寄贈して頂きました。
当市への寄贈品であることを鑑み、天文台の保守管理は引き続き姫路市が行っています。

望遠鏡側面図

望遠鏡設計図