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日本と世界の大型望遠鏡

 姫路科学館のお向かいにある星の子館のような、みなさんに望遠鏡で星を見てもらうための施設「公開天文台」は全国にたくさんあって、みなさんの住む町の近くにも、きっとあると思います。
 だれもが気軽に星とふれあえる場所・公開天文台に行ってみませんか?

そもそも「天文台」って何をするところ?

 天文台は、星や宇宙の研究をしたり観測をする場所です。ですから、これまでは主に大学の先生や学者さんのための施設でした。
 しかし、市民の人たちに星や宇宙にふれてもらうために望遠鏡を置いている「公開天文台」という施設も、たくさんできてきました。「天文台」という名前でも、いろいろな施設の形があります。

研究をするための天文台
国立天文台や大学の付属天文台などがあります。定例観望会や見学コースを設けている施設もありますが、本来は天文学者が宇宙のことを研究するための施設なので、普段は一般の人は中に入ったり望遠鏡を見るチャンスは少ないです。
科学館にある天文台
科学館の施設の一部として、天文台を持っている館があります。プラネタリウムが一緒にあることも多いので、昼・夜どちらも楽しめます。
一般の人に見てもらうために作られた天文台
とにかく「夜空を見てもらう」という目的で作られた施設です。
宿泊施設にある天文台
おもに宿泊している方へのサービスのために望遠鏡が置いてありますが、宿泊しない人でも見ることができる施設もあります。

 国内の公開天文台はほとんどが「公立」、つまりみなさんのために作られたものです。だれでも行ける施設ですから、「なんか難しそうだなぁ」なんていわないで、気軽に遊びに行ってみてくださいね。
 最近の公開天文台に設置されている天体望遠鏡は、一昔前に最先端の研究用に使われていた望遠鏡に匹敵する大きさがあります。「大きな望遠鏡で宇宙を見てみたい!」という夢を、だれもがかなえることができるのです。

世界中の天文台を見てみよう

 「Google Mapsで見る天文名所めぐり」のページでは、世界のいろいろな天文台を衛星写真で上から見ることができます。

国内の主な天文台の望遠鏡の大きさ

 この表に載っている以外にも、研究用に「TMT(口径30m!)」や2~6mクラスの建設構想があったり、口径1m以上の望遠鏡を個人で製作されている方がいます。日本って望遠鏡大国ですね。

国内の主な天文台の望遠鏡の大きさ
研究のための天文台 口 径 総合 口 径 公開天文台
1 すばる観測所
(国立天文台・ハワイ)
820cm 1
2 東京大学アカタマ天文台(建設中)
(東京大学・チリ)
650cm 2      
3 京都大学岡山天文台
(京都大学・岡山県)
380cm 3
4 マグナム観測所
(東京大学・ハワイ)
202cm 4
5 200cm 兵庫県立大学西はりま天文台
(兵庫県)
1
5 国立天文台ハワイ観測所岡山分室
(岡山天体物理観測所)

(国立天文台・岡山県)
188cm 6
6 MOA
(名古屋大学・ニュージーランド)
180cm 7
7 なよろ市立天文台
(北海道大学・北海道)
160cm 8 160cm なよろ市立天文台
(北海道・研究観測兼用)
2
8 東広島天文台
(広島大学・広島県)
150cm 9 150cm ぐんま天文台
(群馬県)
3
情報通信研究機構
(東京都)
150cm
(衛星通信用)
10 IRSF
(名古屋大学・南アフリカ)
140cm
(赤外線専用)
11
11 宇宙科学研究所
(JAXA・神奈川県)
130cm
(赤外線専用)
12 130cm 仙台市天文台
(宮城県)
4
神山天文台
(京都産業大学・京都府)
130cm 130cm 神山天文台
(京都府・研究観測兼用)
14 115cm 銀河の森天文台
(北海道)
6
15 113cm 阿南市科学センター
(徳島県)
7
13 木曽観測所
(東京大学・長野県)
105cm
(写真専用)
16 105cm みさと天文台
(和歌山県)
8
石垣島天文台
(国立天文台・沖縄県)
105cm 105cm 石垣島天文台
(沖縄県・研究観測兼用)
18 103cm さじアストロパーク
(鳥取県)
10
19 101cm 美星天文台
(岡山県)
11
15 鹿児島大学
(鹿児島県)
100cm 20 100cm 富山市天文台
(富山県)
12
美星スペースガードセンター
(岡山県)
100cm
(小惑星捜索)
100cm 星の文化館
(福岡県)
miniTAO
(東京大学・チリ)
100cm 100cm かわべ天文公園
(和歌山県)
23 95cm 綾部市天文館
(京都府)
15
18 国立天文台ハワイ観測所岡山分室
(岡山天体物理観測所)

(国立天文台・岡山県)
91cm 24 91cm 星と緑の創造センター
(埼玉県)
16
25 90cm 星の子館
(兵庫県)
17

世界の天文台の大型望遠鏡の大きさ

 世界中を見ると、もっと大きな天体望遠鏡があります。
 すでに天文学者のあいだでは、次の大型望遠鏡の計画も進んでいます。

世界の大型望遠鏡の大きさ
 (リンク先はすべて英語です) 口 径
E-ELT(ヨーロッパ・計画中)(European Extremely Large Telescope・ヨーロッパ超巨大望遠鏡)
 ヨーロッパ南天天文台が計画を進めている、現在世界最大の大型望遠鏡計画です。
 (以前はOWLというさらに大きい100m望遠鏡計画もありました…)
39m
TMT(国際協力)・計画中(Thirty Meter Telescope・30m望遠鏡)
 日本も参加して計画中の、次世代の大型望遠鏡です。(国立天文台のページ)
30m
GMT(アメリカ・計画中)(Giant Magellan Telescope・巨大マゼラン望遠鏡)
 アメリカが計画を進めている大型望遠鏡です。
25m
GTC(スペイン)(Gran Telescopio CANARIAS・カナリー大型望遠鏡)
 1台の望遠鏡としては世界一の口径があります。
10.4m
SALT(南アフリカ)(Southern African Large Telescope・南アフリカ大型望遠鏡)
 高度固定式の望遠鏡です。
10.2m
Keck 1&2(ハワイ)
 口径10mの望遠鏡が2台あります。2台を組み合わせて口径15mの望遠鏡に相当する観測もできます。すばる望遠鏡のとなりにあります。
10m×2台
(15m相当)
HET(アメリカ)(Hobby-Eberly Telescope・ホビー・エバリー望遠鏡)
 高度固定式の望遠鏡です。
9.2m
LBT(アメリカ)(Large Binocular Telescope・巨大双眼望遠鏡)
 口径8.4mの望遠鏡を2台組み合わせて、口径12mの望遠鏡に相当する性能を持ちます。1つの架台に2枚の鏡がのっているユニークな望遠鏡です。
8.4m×2台
(12m相当)
すばる望遠鏡(ハワイ)
 日本で作られた望遠鏡ですが、観測条件の良いハワイにあります。
8.2m
VLT(チリ)(Very Large Telescope・超大型望遠鏡)
 口径8.1mの望遠鏡が4台あります。1台ずつでも使えるし、4台を組み合わせると口径16mの望遠鏡に相当する観測もできます。
8.1m×4台
(16m相当)
Gemini(ハワイとチリ)
 口径8mの望遠鏡を7カ国が協力して北半球と南半球に1台ずつ置いています。
8m×2台
   
なゆた望遠鏡(兵庫県)
 国内の公開天文台では最大の望遠鏡です。こちらは観望会をしています。
2m
参考:「1枚鏡」と「複合鏡(ふくごうきょう)」
 1枚のガラスで直径何mもの大きな鏡を作るのは大変です。そこで、小さな鏡を組み合わせて1枚の鏡のようにする「複合鏡」という方法で作られる望遠鏡が増えました。
 複合鏡は大きな鏡で暗い天体の光を集めるのには適していますが、鏡の位置をそろえるのがむずかしいので、焦点を合わせて細かい部分を調べるのは苦手です。
 望遠鏡の写真を見て、1枚鏡か複合鏡か見分けがつくでしょうか?