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隕石が見られる・さわれる博物館や科学館

姫路科学館の隕石の展示

流星群を見よう」別館

隕石は、流星よりも大きな物質が大気圏で燃え尽きないで地表に落ちてきたものです。地球以外の物質を手に入れる貴重なチャンスで、地球の成り立ちを知る上でとても大切な資料です。一方、2013年にロシアに落ちた隕石や、6500万年前に恐竜の絶滅のきっかけになったといわれる隕石など、人間や生物の生活環境を変えてしまうこともあります。
みなさんの身近にある博物館や科学館には、隕石が展示されている場所があります。ぜひ自分の目で地球の外から来た物質を見たり触ってみたりしてください。
(写真は当館の展示です。左側のように、直接隕石を触ることができる施設もあります)

このページについて(2023年4月更新)

このページは隕石の展示施設についての情報を随時更新しています。隕石を常時展示中の博物館・科学館・施設の関係者の方からの情報提供・修正依頼は大歓迎です。姫路科学館まで、ご一報いただけると幸いです。

  • 2013年2月より、星の子館&姫路科学館での検索による調査(情報の欄「HP」)と、全国の施設から寄せられたり問い合わせたりした情報(同「施設」)を元に製作しています
  • 期間限定の特別展などは除いています
  • 情報は古い場合もありますので、開館日や展示内容、施設の場所はリンク先より直接各施設にお問い合わせください

隕石の種類

隕石の分化

隕石は大きく分けると「石質隕石」「石鉄隕石」「鉄隕石」の3種類があります。それぞれの特徴を覚えておくと、隕石を見るのがぐっと楽しくなります。
流星の元になる「ちり」は主に彗星から来ますが、隕石のほとんどは火星と木星の軌道の間にある「小惑星帯」から来ると考えられています。またわずかですが、月や火星から来た隕石も見つかっています。

ただ隕石のほどんどは、故郷がどんな天体か分かりません。「はやぶさ」や「はやぶさ2」のような小惑星からのサンプルリターンは、隕石の故郷を知る上で重要な情報をもたらしてくれます。

石質隕石

姫路科学館の石質隕石

石質隕石は、地球の岩石に成分が似た隕石です。
太陽系の初期の物質がそのまま固まった丸い粒(コンドルール)が入っている「コンドライト」と、一度大きな天体になってからバラバラに壊れたコンドルールのない「エイコンドライト」があります。
地球で見つかる隕石のほとんどはコンドライトです。エイコンドライトは、地球の岩石とさらに見分けがつきにくいので数は多くありませんが、小惑星ベスタや月、火星起源のものがあります。

 写真は、姫路科学館で展示されている石質隕石(コンドライト)の「アエンデ隕石」です。

石鉄隕石

姫路科学館の石鉄隕石

小天体が衝突しながら集まってある程度の大きさになり、中で重たい金属と軽い岩石が分かれた後に再度バラバラに壊れた破片です。天体の中央部にあった金属と岩石が混じった隕石で、金属の中に岩やカンラン石という緑色の石が入っています。

 写真は、姫路科学館で展示されている石鉄隕石の「エスケル隕石」です。

鉄隕石(隕鉄)

姫路科学館の鉄隕石

石鉄隕石と同じように、一度大きな天体になってからバラバラに壊れた天体の核の部分で、ほとんど金属の塊です。表面はさびていますが、内部には数百万年かけてゆっくりと金属が冷えたときにしかできない模様(ウィドマンシュテッテン構造)が見られます。

 写真は、姫路科学館で展示されている鉄隕石の「ギベオン隕石」の断面です。

これは隕石?

隕石のようで隕石でないもの

地球の岩石と隕石は、見た目の上で「決定的な違い」はありません。「この石は隕石か?」ということを正確に知るには、専門の研究機関で鑑定をしないと分かりません(鑑定は有料のようです)。
隕石かも?と思っても、ほとんどの場合は普通の石やコンクリート片、「磁石につく石」は製鉄の際にできる「鉱滓(こうさい)」のことが多いようです。

  • 隕石はめったに落ちません(有史以来、日本国内で確認された隕石は50個ほどです)。
  • 明るい流星(火球)がどこかに落ちたように見えても、遥か遠くの場合が多いです。
  • 神戸隕石や広島隕石、2018年に小牧市で見つかった隕石のように、大きな隕石は民家に落ちれば屋根に穴が開くほどの勢いですから、人気のない場所ならともかく、気がついたら裏庭にあった、という可能性は低いです。
  • 隕石の表面は熱で溶けた時にできる黒い皮膜があって、表面が滑らかでツルッとしている物が多いです。
  • 販売されている隕石のほとんどには、いつどこに落ちた隕石なのかラベルがあります。 ラベルがないものは、鑑定してもらわないとわかりません。

写真のような、夕方や明け方に見える「尾を引くゆっくりと飛ぶもの」は、ほとんどが「短い飛行機雲を引く飛行機」で、隕石の落下ではありません。(隕石の場合は、流星と同じようにもっと早いです)

姫路科学館では

姫路科学館には隕石の専門家はおりませんので、隕石の鑑定はできません。(このページは姫路科学館の展示物の参考にして頂くためのページです)

北海道・東北

北海道・東北地方で隕石が展示してある施設
施設名 隕石の種類 さわれる
隕石
その他 情報
石質 石鉄 鉄(隕鉄)
北海道 なよろ市立天文台 4個 5個 あり(鉄) 気仙隕石を展示 施設
北海道 美唄市郷土史料館 沼貝(光珠内)隕石を展示(冬季休館) HP
北海道 苫小牧市科学センター あり(鉄) HP
青森 十和田市市民文化センター 1個 施設
青森 青森県立郷土館 1個 施設
岩手 岩手県立博物館 気仙隕石を展示 HP
宮城 東北大学総合学術博物館 HP
宮城 仙台市天文台 3個 2個 3個 あり(鉄) 施設
秋田 秋田大学鉱業博物館 気仙隕石、白岩隕石を展示 HP
秋田 秋田県立博物館 HP
山形 山形県立博物館 1個 施設
福島 スペースパーク・郡山ふれあい科学館 1個 1個 あり 施設
福島 田村市・星の村天文台 4個 2個 1個 あり(鉄) 施設

関東

関東地方で隕石が展示してある施設
施設名 隕石の種類 さわれる
隕石
その他 情報
石質 石鉄 鉄(隕鉄)
茨木 ミュージアムパーク・茨城県自然博物館 あり 月起源の隕石を展示
火星起源の隕石を展示
HP
栃木 栃木県子ども総合科学館 2個 3個 あり 持ち上げられる隕石あり
カンラン石と重さが比較できる
施設
群馬 群馬県立自然史博物館 あり 計23個展示 HP
埼玉 さいたま市青少年宇宙科学館 1個 施設
千葉
東京 国立科学博物館 多数 2個 多数 あり 月起源の隕石を展示
火星起源の隕石を展示
施設
東京 国立極地研究所 南極・北極科学館 2個 2個 あり(石質・鉄) 月起源の隕石を展示
火星起源の隕石を展示
薄片の顕微鏡観察ができる
HP
施設
東京 コスモプラネタリウム渋谷 HP
東京 葛飾区郷土と天文の博物館 3個 2個 1個 HP
東京 足立区ギャラクシティ 1個 8個 あり(鉄) 施設
東京 東京工業大学地球史資料館 確認中
東京 府中市郷土の森博物館 2個   1個  あり(鉄)  持ち上げられる隕石あり 施設
神奈川 平塚市博物館 5個 2個 3個 あり(鉄) 施設
神奈川 相模原市立博物館 7個 2個 3個 あり(鉄) 薄片の顕微鏡観察ができる 施設
神奈川 神奈川県立生命の星・地球博物館 HP
神奈川 はまぎんこども宇宙科学館 1個 あり(鉄) 施設
神奈川 かわさき宙と緑の科学館 あり HP

東海・北陸

東海・北陸地方で隕石が展示してある施設
施設名 隕石の種類 さわれる
隕石
その他 情報
石質 石鉄 鉄(隕鉄)
新潟 上越清里星のふるさと館 櫛池隕石を展示 HP
新潟 清里歴史民族資料館 櫛池隕石を展示 HP
新潟 燕市長善館資料館 米納津隕石(レプリカ)を展示 HP
新潟 新潟県立自然博物館 HP
富山 富山市科学博物館 3個 1個 3個 あり(石質・鉄) 施設
富山 富山市天文台 1個 1個 1個 あり(鉄) 施設
石川 石川県柳田星の観察館「満天星」 1個 2個 あり(鉄) 施設
石川 コスモアイル羽咋 あり HP
石川 根上学習センター 根上隕石(レプリカ)を展示 HP
福井 福井県立恐竜博物館 あり HP
福井 セーレンプラネット(福井市自然史博物館分館) 1個 1個 あり(鉄) 施設
山梨 八田村ふるさと天文館 1個 あり(鉄) HP
長野 ミュージアム鉱研地球の宝石箱 HP
岐阜 西美濃プラネタリウム あり HP
岐阜 岐阜市科学館 1個 美濃隕石(レプリカ)を展示 施設
静岡 ディスカバリーパーク焼津 1個 1個 1個 あり 地球の岩石と隕石を触って比べる展示あり 施設
静岡 浜松科学館みらいーら 笹ケ瀬隕石を展示 HP
愛知 名古屋市科学館 3個 2個 2個 あり(鉄) 施設
愛知 蒲郡市生命の海科学館 HP
愛知 豊橋市視聴覚教育センター 1個 あり(鉄) 施設
愛知 名古屋大学博物館 1個? 確認中
三重 鈴鹿市文化会館 HP

関西

近畿地方で隕石が展示してある施設
施設名 隕石の種類 さわれる
隕石
その他 情報
石質 石鉄 鉄(隕鉄)
滋賀 滋賀県立琵琶湖博物館 HP
滋賀 ダイニックアストロパーク天究館 HP
京都 綾部市天文館 2個 1個 2個 あり(鉄) 施設
京都 京都市青少年科学センター     1個     施設
大阪 大阪市立科学館 14個 1個 8個 あり(鉄) 施設
大阪 大阪市立自然史博物館 HP
兵庫 姫路科学館 3個 1個 5個 あり(鉄) 火星起源の隕石を展示 施設
兵庫 伊丹市立こども文化科学館 1個 あり(鉄) 施設
兵庫 神戸市立青少年科学館 2個 1個 2個 あり(鉄) 小隕石を多数展示
神戸隕石で穴があいた屋根を展示
施設
兵庫 明石市立天文科学館 5個 1個 3個 あり(全種類) 薄片の顕微鏡観察ができる 施設
兵庫 兵庫県立大学西はりま天文台 4個 2個 2個 あり(鉄) 施設
兵庫 猪名川天文台 1個 あり(鉄) 施設
奈良
和歌山 和歌山市立こども科学館 1個 施設
和歌山 みさと天文台 1個 1個 あり(要申出) 施設
和歌山 串本隕石博物館 多数 多数 多数 HP

中国・四国・九州

中国・四国・九州地方で隕石が展示してある施設
施設名 隕石の種類 さわれる
隕石
その他 情報
石質 石鉄 鉄(隕鉄)
鳥取 鳥取市さじアストロパーク 1個 1個 2個 なし 月起源の隕石を展示
火星起源の隕石を展示
実体顕微鏡で観察できる
施設
島根 島根県立三瓶自然館 4個 2個 6個 あり 持ち上げられる隕石あり 施設
島根 メテオプラザ 2個 4個 美保関隕石を展示 施設
島根 日原天文台 2個 施設
岡山 倉敷科学センター 2個 1個 富田隕石を展示 施設
広島 広島市こども文化科学館 1個 広島隕石を展示 施設
山口 山口県立山口博物館 4個 3個 5個 仁保隕石3号、玖珂隕石(切片)を展示 施設
徳島 阿南市科学センター 1個 あり(鉄) 施設
徳島 あすたむらんど徳島 子ども科学館 2個 あり(鉄) 施設
徳島 ラピス大歩危(道の駅大歩危) 確認中
香川 香川県立五色台少年自然センター自然科学館 国分寺隕石を展示 HP
愛媛 愛媛県総合科学博物館 2個 2個 あり(鉄) 薩摩隕石を展示 施設
愛媛 久万高原天体観測館 1個 1個 あり(鉄) 施設
高知 芸西天文学習館 1個 施設
福岡 九州大学総合研究博物館 施設
福岡 北九州市立児童文化科学館 1個 HP
佐賀 佐賀県立宇宙科学館 2個 1個 3個 あり(鉄) 持ち上げられる隕石あり
福富隕石(レプリカ)を展示
施設
長崎 長崎市立科学館 HP
熊本 清和高原天文台 1個 1個 あり(鉄) 施設
宮崎 宮崎県総合博物館 あり(鉄?) HP
鹿児島 鹿児島市立科学館 HP
鹿児島 鹿児島県立博物館 薩摩隕石を展示 HP
沖縄

参考資料

●日本の隕石リスト(国立科学博物館) 検索での表示
 日本に落下した隕石は、確認されただけで54個あります。国立科学博物館には、この中から多数展示されていますが、隕石が落下した場所にちなんだ施設にも展示されています。

日本に落下した隕石の展示場所
隕石名 展示施設 隕石名 展示施設 隕石名 展示施設
直方 須賀神社(常時展示はレプリカ) 富田 倉敷科学センター 広島 広島こども文化科学館
国立科学博物館
南野 田根 小牧 名古屋市科学館
国立科学博物館
笹ヶ瀬 浜松科学館 櫛池 上越清里星のふるさと館 習志野 国立科学博物館
(個人所有)
小城 白岩 秋田大学鉱業博物館 福江
八王子 神岡 田上 国立科学博物館
米納津 燕市長善館資料館
燕市吉田 隕石記念碑(レプリカ)
国立科学博物館
長井 白萩 国立科学博物館
気仙 なよろ市立天文台
岩手県立博物館
秋田大学鉱業博物館
国立科学博物館
沼貝 美唄市郷土資料館 岡野
曽根 京丹波町曽根 隕石記念碑(レプリカ)
国立科学博物館
笠松 (個人所有) 天童 国立科学博物館
大富 岡部 国立科学博物館 坂内
竹内 芝山 駒込
福富 佐賀県立宇宙科学館(レプリカ)
国立科学博物館
青森 国立科学博物館 玖珂 山口県立山口博物館
国立科学博物館
薩摩 愛媛県総合科学博物館
国立科学博物館
富谷 国立科学博物館 長良 (個人所有?)
仁保 山口県立山口博物館
国立科学博物館
狭山 国立科学博物館 在所 (個人所有)
東公園 国分寺 香川県立五色台少年自然センター自然科学館
国立科学博物館
越谷 (個人所有)
仙北 国立科学博物館 田原 国立科学博物館
神崎 美保関 メテオプラザ
木島 国立科学博物館 根上 根上学習センター(レプリカ)
美濃 岐阜市科学館
国立科学博物館
つくば 国立科学博物館
茨城県自然博物館(レプリカ)
羽島 十和田
神大実 国立科学博物館
茨城県自然博物館(レプリカ)
神戸 (個人所有)