分教室

令和2年度（2020年）春、姫路市西今宿にある高岡病院の思春期病棟内に、主として病弱の児童生徒を対象とする「uluの木分教室（うるのきぶんきょうしつ）」（以下、分教室）が開設されました。

ここでは簡単にではありますが、その紹介をします。 

高岡病院に入院し、医師が入級できると判断した児童生徒が、分教室に通っています。小学部と中学部があるため、入級するのは義務教育段階の子どもたちとなります。彼・彼女たちの居住地は、播磨だけでなく丹波や阪神など兵庫県内のさまざまな地域です。

教室は全部で3つありますが、広さは3つあわせてもそれほど広くはありません。そのスペースを3：2：1の割合で仕切り、3つの教室を確保しています。なお、授業によっては、2つの教室の間にある仕切りを外し、1つの教室として使用しています。空調の完備はもちろん、毎日の消毒作業など、感染症対策にもしっかりと取り組んでいます。

分教室に在籍する児童生徒は、医師の指導により参加する授業時間数が決まっているため、1時間目から6時間目まで同じメンバーで授業が進むことは、あまりありません。1日1時間しか授業に参加しない児童生徒もいます。また、集団への適応が難しく、個別の授業だけを受けている児童生徒もいます。さらに、その状況も週ごとに変わるため、授業に参加する児童生徒の顔ぶれが毎週違うということもあります。

授業は学部ごとに分かれることが多いですが、学年ごとに分かれることはありません。そのため、例えば、中学部では、社会は全員同じ内容を学び、英語は習熟度別プリントで個々に異なる内容に取り組むなど、教科によって、異なる方法・内容で授業は行われています。また、野菜の栽培やスポーツなどは病院敷地内にあるグラウンドで実施するなど、内容によっては屋外で授業を行うこともあります。

日頃のやり取りの中で、児童生徒の多くが分教室での学習や生活を楽しみにしている様子がうかがえます。「こっち（分教室）に来て先生と勉強しているほうが楽しい」と笑顔で話してくれる児童や、前の授業時間中に扉の小窓からうらやましそうに教室内をのぞく生徒もいます。また、昼食の時間には、午前中の授業でできたことを、自慢げに友人に話す姿も見られます。分教室で授業を受ける児童生徒たちにとって、授業は「楽しい」時間になっていると思われます。

病院の許可がなければ、分教室には立ち入れません。もし、詳しい内容をお知りになりたいという方は、書写養護学校までおたずねください。また、もしよろしければ、高岡病院のウェブサイトにあるスタッフブログ「そよかぜ」もご覧ください。

「高岡病院のスタッフブログ」別ウィンドウで開く

(注意)分教室の校時表は以下のとおりです。（いずれの学部も、金曜日は5時間授業になります。）

(注意)分教室の昼食は、教室から病棟（ランチスペース）に戻り、他の入院している子どもたちと一緒に食べます。（教師とは別になります）