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姫路市立書写中学校

SHOSHA JUNIOR HIGH SCHOOL

いじめ防止基本方針

  • 更新日:
  • ID:19402

学校の方針

本校は、姫路市の北西部に位置し、西の古刹書写山円教寺をはじめとする歴史・文化・自然に富む地であり、また夢前川と菅生川に育まれた豊かな農業地帯である。開校当時から地域が一体となり生徒の健全育成を進めている。「社会に貢献できる『ちから』ある人づくり」を学校教育目標に、「生き方」教育、すなわち「『自立的に生きていく力』を育てる」ことを念頭に置いて教育活動を展開している。特に、「学力向上」に加えて「人間関係力」の育成に力を入れている。その基盤となるのが「自己の確立」と「他者理解」である。そのような中、生徒たちは素直でたくましく育っている。しかし、「いじめは、どの学校でも、どの学級にも、どの生徒にも起こり得る」という基本認識に立ち、すべての生徒が安心して学校生活を送り、将来を見据えた充実した教育活動に取り組むことができるよう、本校の内外を問わず、いじめが行われないようにするため、「姫路市立書写中学校いじめ防止基本方針」を策定する。

いじめの定義といじめに対する基本的な考え方

いじめの定義

「いじめ」とは、「生徒に対して、当該生徒が在籍する学校に在籍している等当該生徒と一定の人的関係にある他の生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む)であって、当該行為の対象となった生徒が心身の苦痛を感じているもの」をいう。(いじめ防止対策推進法第2条)
また、けんかやふざけ合いであっても、背景にある事情の調査を行い、当該生徒の感じる被害性に着目し、いじめに該当するか否かを判断するものとする。

基本的な考え方

  1. 「いじめは、いじめられた生徒の心身に深刻な影響を及ぼす行為であり、絶対に許されない行為である」また、「いじめは、誰にでも起こりうるものであり、全ての生徒に関係する問題である」ことを学校の全教育活動を通して指導する。
  2. 教職員は、日頃から気になる行動を見逃さない、気になる発言を聞き逃さないように努める。また、事実確認を第一とし、それぞれが情報を共有するとともに、組織で対応する。
  3. 生徒に対して、いじめを傍観することも絶対に許さないという意識を日頃から持たせる。さらに、生徒一人一人に大切にされるという実感を持たせるとともに、互いに認め合える人間関係を築く教育活動に取り組む。また、集団の一員としての自己有用感を育み、仲間と共に魅力ある学校づくりを推進する。

いじめの未然防止

「自己有用感を高め、全ての生徒が安心してすごせる学校づくり」

  1. 教科指導の充実、わかる楽しさ、できる喜びを感じる授業づくりに努める。また、学ぶ意味や価値を伝えるとともに、互いの考えを伝え合う中で、自他理解を目指す。
  2. 生徒会活動の充実生徒会を中心とした活発で自治的な活動を展開し、生徒自身が自ら頑張ったという実感を持たせる。
  3. 教育相談の充実受容、共感の態度で話を傾聴し、生徒と教師、保護者と教師との信頼関係を深める。
  4. 豊かな心の育成道徳の授業を要に、全教育活動で命と人権を大切にする心を育むとともに豊かな情操と道徳的判断力を高める。
  5. 情報社会に参画する態度の育成情報活用能力を育成するとともに、情報モラルや情報発信の責任について理解させる。
  6. 保護者・地域との連携学校から家庭、地域に出向いて、保護者、PTA、自治会、愛護育成会との連携を強化する。

早期発見

生徒の実態把握

教職員の観察による気づき、日々の生活ノート、定期的な教育相談、校内巡回活動、家庭訪問、保護者会、地域からの情報等を通して、日常的に生徒の様子を把握するように努める。全生徒を対象に毎月終わりに学校生活実態調査、いじめアンケート調査を実施し、必要があれば随時教育相談を行うなど、いじめの未然防止と早期発見に努める。学校生活実態調査では、生徒たち同士が仲間の頑張っているところにも目を向けられるようにし、お互いを認め合える集団作りに努める。調査結果をもとに、担任、学年職員、部活動顧問などが連携して問題解決に向けて組織的に対応を図る。場合によっては、養護教諭、スクールカウンセラー、関係機関等との連携を綿密にし、いじめの兆候をいち早く察知する取組を進める。

相談しやすい環境づくり

教職員は常に共感的態度(カウンセリングマインド)で接し、親身になって関わって、生徒・保護者と心でつながる信頼関係の構築に努め、いじめ等についての解決に向けた相談をしやすい環境をつくる。
また、アンケート調査の実施にあたっては、記名・無記名、または選択・併用等、生徒が記入しやすい形態で実施するなど、実態に合わせて工夫を行う。
生徒指導担当教員、不登校担当教員、養護教諭、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、関係機関等と連携し、保健室、メンタルルーム、カウンセリングルーム等を活用して教育相談を行う。その際、生徒のプライバシーの保護に配慮し、生徒が心を開いて相談しやすい環境を整備する。

  1. 養護教諭との連携
    問題を抱えている生徒と保健室での関わりが多い養護教諭が、担任やスクールカウンセラーと連携して、生徒を見守っていく態勢を整える。
  2. スクールカウンセラー等の活用
    生徒や保護者にカウンセリングを実施し、生徒の不安の軽減や保護者の子育て支援を進める。
  3. スクールソーシャルワーカー及び関係機関等との連携
    生徒が抱える問題解決のために、学校を中心とする対応チームのコーディネーターの役割としてスクールソーシャルワーカーを活用する。また生徒たちに、教育委員会が実施している電話相談窓口やSOSミニレター・メールdeエール、法務局が実施している法務局人権相談窓口や「子どもの人権110番」などの存在を周知徹底し、自分の周りには多くの大人がいて助けてくれるという安心感を持たせる。

早期対応

いじめの兆候を発見したときは、いじめを受けている被害生徒の心身の安定の確保(被害生徒の心身のケア)を最優先し、適切かつ迅速に即日対応する。また、情報を提供した生徒の保護に努める。
問題解決に向けた取組として、学校長は「いじめ対応チーム」を招集し、関係機関等と連携して、学年及び学校全体で組織的に対応する。

正確な事実把握

  1. 当事者生徒と周囲の生徒から個々に聴き取りを行い、時系列で記録をまとめ正確な事実の把握を行う。
  2. 学校全体で情報を共有し、事実を正確に把握する。

指導体制、方針の決定

  1. 指導を進めていく道筋(指導方針)を確認する。
  2. 全教職員で共通理解を図る。
  3. 対応する職員の役割分担(指導体制)を決定する。
  4. 教育委員会や関係機関等との連携を図る。
  5. 学校評価の評価項目に位置付け、評価結果を踏まえ方針の見直しや改善に取組。

生徒への支援・指導

  1. いじめを受けている生徒の心身の安定とケアを最優先し、身の安全を保障する。
  2. いじめを受けている生徒の外傷及び心的外傷が認められる場合は、学校医や医療機関との連携を行う。
  3. 情報を提供した生徒の保護に努め、不安や心配を取り除く。
  4. いじめを行った生徒に対して、相手の心身の痛みや苦しみに思いを寄せる指導に努める。「いじめは決して許されない人権侵害行為であり、命に関わる犯罪行為である」という毅然とした態度で指導を行うとともに、いじめに至った背景や原因を確認し、今後の成長につながる支援と心のケアを継続する。
  5. 当事者同士の関係修復に向けて保護者も交えた話し合いの場を設定する。
  6. 周囲の生徒(傍観者含む)に対して、はやしたてるなどいじめを助長させるような行為がいじめに加担する行為であることを理解させ、そのような行為をすることがないように指導する。

保護者との連携

  1. 保護者に直接具体的に事実を説明し、今後の対応について話し合う。
  2. 保護者に協力を求め、学校との連携方法を確認する。
  3. 再発防止に向けて、家庭での指導も徹底してもらう。

事後対応

  1. スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーや関係機関等とも連携し、いじめを受けた生徒に対して、継続的にカウンセリングを行う。早期に安心して学校生活を送れるよう、心身の安定(心のケア)を最優先し、継続して見守っていく。
  2. 経過観察を行い、当事者間(保護者も含む)の関係の完全修復に向けた取組を継続的に行う。
  3. いじめを行った生徒に対しても、関係機関等とも連携し継続的に指導・支援、心のケアを行う。
  4. 周囲の生徒(傍観者含む)への指導・支援、心のケアを行う。

いじめ解消

単に謝罪をもって安易に解消とせず、少なくとも次の2つの要件が満たされていることを確認する。

  1. 心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるもの含む)が止んでいる状態が、少なくとも3か月は継続していること。
  2. いじめを受けた生徒がいじめの行為により心身の苦痛を感じていないことが、本人及び保護者への面談等により確認されていること。

インターネットを通じて行われるいじめへの対応

パソコン、スマートフォン、携帯電話、ゲーム機などを通じたネット上でのトラブルが後を絶たない昨今、教職員は研修等を通じてそれらの危険性(匿名性、言葉の一人歩き、誤解、疎外感、個人情報の流出と回収不可能など)を十分に理解した上で、SNS等の最新の動向を把握し、ネットモラルに関する指導力の向上を図る。
保護者と連携し、家庭生活における生徒の表情や情報機器の利用状況の些細な変化など、生徒が発するSOSを見逃すことなく、大人の目の行き届きにくいネット上のいじめの早期発見に努める。
発見した場合は、生徒からの聴き取りと証拠の確保を行い、誹謗中傷の書き込みや不適切な画像の削除など、迅速な対応を図る。人権侵害や法律違反に関わる事案等については、警察等の関係機関等と連携して対応していく。

重大事態への対応

重大事態とは

重大事態とは、「いじめにより生徒の生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認めるとき」で、いじめを受けた生徒の状況で判断する。たとえば、身体に重大な傷害を負った場合、精神性の疾患を発症した場合などのケースが想定される。

また、「いじめにより生徒が相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあると認めるとき」であるが、「相当の期間」については、不登校の定義を踏まえ、 年間30日を目安とする。ただし、生徒が一定期間、連続して欠席しているような場合には、適切に調査し、校長が判断する。

また、生徒や保護者からいじめられて重大事態に至ったという申し立てがあったときは、校長が判断し、適切に対応する。

重大事態への対応

  1. 速やかに教育委員会や関係機関等へ報告する。
  2. 教育委員会の支援のもと管理職が中心となり、学校全体で組織的に対応し、迅速に事案解決にあたる。
  3. 事案によっては、当事者の同意を得た後、説明文書の配布や緊急保護者会を実施する。
  4. マスコミ対応は情報窓口を一本化する。

調査を行うための組織

  1. 学校が主体となる場合、上記の重大事態への対応を適切かつ真摯に実施する。
  2. 教育委員会が主体となる場合、「姫路市いじめ問題調査委員会」が教育委員会の諮問に基づき調査を行う。調査を行う委員は、職能団体や大学、学会からの推薦等により参加を得て、当該調査の公平性・中立性を確保する。

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