令和6年度学校だよりNO.2

己の欲せざるところは人に施すなかれ　行いてえざることあれば、これを己に返り求む　これは物に接するの要なり

これは、林田校区が誇る敬業館の校訓の一節です。「自分がされて嫌なことは人にもしない。人に接してうまくいかないときは自分が反省する。これが人とのかかわりの中で大切なことである」という意味だそうです。毎年、入学式・始業式に、「は（早寝早起き朝ごはん）」「あ（あいさつ・返事）」「と（友達を大切にする）」のお話をしています。今年度は、友だちを大切にすることに加え、敬業館の校訓を鑑みて「自分がされて嫌なことは、周りの人にしない」ということを強調しながら伝えました。かつて、学問が奨励され、身分に関係なくすべての人に学ぶ機会が与えられるという学問の先進地だった林田では、敬業館は藩校として大切にされた場所だったそうです。学びこそが人々の暮らしを豊かにするという、当主の先見の明は、現在に至るまで「敬業」の精神として大切に受け継がれています。その根底には、人と人とのかかわりがあり、それは、現在、教育界で提唱されている「対話的・協働的な学び」に通じるものだと私は考えています。人と人との「和」こそが、学力を高めるうえで大切な要素だと捉え、日々の教育活動に邁進していきたいと考えています。