学校だより『蔭山の里（かげやまのさと）』令和7年度6月号

2週間近く前からスマホのお天気アプリとずっとにらめっこしながら、コロコロ変わる予報に一喜一憂していましたが、5月24日（土曜日）は、大きなてるてる坊主をつくって体育発表会の実施を願う子どもたちの思いとは裏腹に雨模……。午前6時前には翌日への延期決定を余儀なくされました。そして、5月25日（日曜日）前日から降り続いた雨の影響でグラウンドの一部はややぬかるんでいる状況でしたが、早朝から職員・係生徒が一丸となって整備・準備作業を懸命に行い、何とか15分遅れの午前9時に開会式を始めることができました。今年の体育発表会は昨年以上に義務教育学校としての特色を前面に押し出すとともに、子どもたち一人ひとりの笑顔がはじけるものにしたいという思いから、以下のようにいくつかの新しい取組を取り入れました。(1)1年生から9年生を紅白の2チームに分け、「紅白対抗戦」とする。(2)1年生から9年生の代表選手がバトンを繋ぐ「紅白対抗リレー」を創設(3)後期課程生徒会をリーダーとして紅白それぞれのチームがまとまって「応援」を行う(4)美術部による紅白の「応援旗」の作成(5)フィールド大会(5月19日)の開催：後期課程生徒全員が3種目(走幅跳、走高跳、ボール投げ)のうち1種目に出場。初めての取組でしたが、生徒会のリーダーを中心とする応援合戦は何度も練習を重ねた成果として、大きな声や拍手で盛り上がり、競技している仲間や、代表選手の大きな力となりました。さらに、昨年から始めた1・2・9年、3・4・7年、5・6・8年の3学年ずつによる交流演技では後期課程の生徒が前期課程の生徒をサポートし、微笑ましい光景が各所で見られ、見ている側も思わず笑顔になりました。そして、体育発表会の最後を飾る紅白対抗リレーは上級生が下級生をエスコートする形で入場し、1年生から順にアンカーの9年生までバトンを繋ぎました。ちっちゃくてかわいらしい1年生がスタートし、2年生、3年生とバトンが渡されていきますが、学年が上がるにつれて徐々に体も大きくなり、最後の9年生になると、ずいぶんとたくましく、そしてスピード感のある頼もしい姿を見せてくれました。それは、まるで豊富小中学校での子どもたちの成長の様子を早送りで見ているような感覚でした。毎年楽しみにしている1・2年、3・4年、5・6年の隣接学年で取り組む表現活動は、選曲、振り付け、小道具、と指導する先生方の思いと工夫があふれており、一生懸命踊る子どもたちの姿とともに今年も素晴らしい内容でした。特に5・6年生の披露してくれた「翔旗！未来への狼煙（のろし）」は、練習の時からそろって旗を振る音が「ばしゃっ！ばしゃっ！」とグラウンドに響いていましたが、発表会当日もオレンジと青のフラッグが風になびいてとてもかっこいい演技になっていました。後期課程の全生徒で行う「豊富ソーラン2025」は今年もグループ練習や全体練習を通して、立候補制で決まった9年生の実行委員を中心に、上級生が下級生をリードしていく伝統的なスタイルで練習をすすめました。練習時間に先生方の大きな声や指示が聞こえることはほぼありません。実行委員長が指示を出し、実行委員が見本を見せ、下級生はその指示に従い一生懸命練習する。この良き伝統が過去の先輩たちから受け継がれ、未来の後輩たちへと繋がれていきます。真っ赤な長いハッピに赤い鉢巻をきりりと締めた9年生を中心に本番でもかっこいいソーランと集団行動の美しい姿を披露してくれました。体育発表会終了後、連絡帳を通じてある保護者の方から次のようなメッセージをいただきました。「朝早くからグラウンド整備等お疲れ様でした。いろいろ趣向が凝らされた企画で本当に楽しい体育発表会でした。←こういう声がたくさん届いていると思いますが、是非職員室で共有していただきたいです。子どもたちも大満足の大会だったと思います。」私たちにとって本当に温かいメッセージをいただき感激しました。ありがとうございました。早朝からご来場くださった来賓の皆さん、地域の皆さん、そして保護者の皆さんに上記のような感想を持っていただけたならば、幸いです。日頃から、学校行事や体験活動はやりっぱなしにせず、終わった後にどのようにその後の学校生活や教育活動に活かしていくかが大切だと考えています。今回の体育発表会での学びを今後の豊富小中学校の教育活動に活かしていけるよう、子どもたちとともにがんばってまいります。今後ともご支援とご協力をよろしくお願いいたします。