学校通信12月号

12月、いわゆる「師走」に入り、令和7年もいよいよ残りわずかとなりました。年末が近づくと、何となく心がそわそわし、普段より落ち着かない日々になります。このような時期は、気のゆるみから思わぬ事件・事故が起こりやすくなるとも言われています。生徒の皆さんにも慌ただしさに流されることなく、一日一日を丁寧に過ごし無事に新しい年を迎えてほしいと思います。

さて、11月下旬、私が大学時代に所属していた水泳部のOB会に出席しました。創部75年という歴史ある水泳部で、オリンピックに出場された先輩方をはじめ、今回は80歳を超える大先輩から22歳の現役選手まで、多くの方々が集まりました。それぞれの自己紹介タイムでは、学生時代の懐かしい話や、当時の苦労、仲間との思い出などが語られ、笑い声が絶えない温かい会となりました。

（私はしっかり坊勢中学校の宣伝もしておきました。）

数十年が経ってもなお、「水泳」というつながりで顔を合わせ、当時の仲間・先輩・後輩と語り合える、それは、まさに人生の中の大きな「心の財産」だと改めて感じました。厳しい練習や上下関係の中で必死に過ごした日々は、今の自分を支える大切な時間だったのだとしみじみと実感できたOB会でした。

生徒の皆さんも、今、仲間と過ごしている「この時間」が、将来きっと大切な「宝物」になる時が訪れます。日々の学校生活を、仲間と共に大切に積み重ねて欲しいと思います。

1年生を対象に「いじめ防止人権学習」を実施しました。NPO法人の講師をお招きし、子どもの権利条約に示される「意見を表す権利」「安全に守られる権利」など、子どもたちが本来持っている大切な権利について学びました。授業では「相手の権利を奪うのがいじめであり、決して許されない行為」であることを、実例を交えながら丁寧に教えていただき生徒達も真剣な表情で聞き入っていました。

今回の学習を通して、生徒達は「人権」という、日常の中にある大切なテーマを考える時間となりました。今後も学校・家庭・地域が力を合わせ、子どもたちを温かく見守りたいと思います。

今回も本物の選挙で使われる「投票箱」をお借りし、体育館で緊張感ある雰囲気の中、立会演説と投票を行いました。候補者たちは自分の言葉で学校をより良くしたい思いを語り、聴く側の生徒も真剣に話を聞きました。投票では「記載台」も本物を使い一票の重みを肌で感じる選挙となりました。坊勢中の未来をつくるリーダーを全校で選び、良い学校づくりへの意識を高める大切な時間にもなりました。以下に後期生徒会役員を紹介します。

【生徒会長】岡田（2年）

【保健体育委員長】小林（2年）

【美化委員長】桂（2年）

【文化委員長】桂（2年）

【執行委員】上西（1年）森（1年）

本校体育館にて「トライやる・ウィーク体験発表会」を実施しました。2年生の生徒は、緊張感のある表情でしたが堂々と立ち振る舞い、人前で自らの体験を「口に出して伝える」貴重な経験ができました。弁論大会でも同じですが、自分の考えを口に出す『アウトプット』の「力」は、これからの時代に欠かせない大切な技術の一つです。大勢の前で話すことは誰でも緊張しますが、その緊張を乗り越えた体験こそが大きな「力」になります。たとえ言葉に詰まっても挑戦したという事実が、皆さんの成長に必ずつながります。

各事業所の活動報告では、班ごとの個性が出ていた発表でした。手作り感あふれる温かいスライド、会場を笑いに巻き込むクイズ形式、教師をネタにして笑いを誘う工夫、そして原稿を見ずに自分の言葉で語る姿など、多様な表現で発表会を盛り上げてくれました。どの班も、体験を真剣に受け止めた跡が感じられ、非常に頼もしく思いました。

また、質疑応答では1年生からの質問も活発に出され中にはユーモアあふれる質問で会場を和ませる場面もありました。先輩に素直な気持ちで疑問を投げかけ楽しみながら学ぶ姿勢が、来年度のトライやるにつながったと思います。

2年生の感想では活動先への「感謝」の気持ちが多く語られました。人を笑顔にする喜び、相手の立場に立って動く難しさ、忙しくても笑顔で対応する大切さ、人の役に立つことの尊さ。そして、支えてくれる家族への改めての感謝。「学んだことをこれからに活かしたい」という前向きな言葉が多く、心の成長がしっかりと伝わってきました。

今回の体験発表会は、生徒一人ひとりの学びを全校で共有する温かな時間となりました。今回感じた気付きや感謝の心を、今後の学校生活に活かしてくれることを期待しています。