学校だより『蔭山の里』令和7年度12月号

今年の流行語大賞候補の中に「二季」という言葉がありました。日本の「四季」の移り変わりは風情があり、それぞれの季節に趣（おもむき）と美しさがあります。しかしここ数年の酷暑の中で、春と秋が非常に短くなり、暑い夏から、短い秋を経て一気に寒い冬がやってくるようになってしまいました。（夏と冬の「二季」ですね）

今日から12月、「師走」を迎えました。10月に引き続き、11月にも本校ではたくさんの行事や体験活動が実施されましたが、今月は学期末の保護者会も予定され、2学期の締めくくりをする時期となります。特に9年生は卒業後の進路を決定していく大切な時期を迎えます。ご家庭で本人の希望、保護者の希望、通学方法、必要経費等さまざまな視点からしっかりと相談していただいた上で、保護者会に臨んでいただきたいと思います。

11月2日（日曜日）に豊富小学校の創立125周年を記念し、100周年記念行事で設置したタイムカプセルの開封を行いました。当日はタイムカプセル設置当時6年生だった卒業生2人と現在の6年生2人が一緒にタイムカプセルの除幕を行いました。タイムカプセルの中には、25年後の自分にあてた手紙や録音テープ、思い出の写真など、当時の1年生から6年生までの在校生と地域の自治会や各種団体の皆さんがそれぞれの思いを込めた品物が入れられており、参加された方々からは自分の入れた品物を見つけては、大きな歓声が上がっていました。現在タイムカプセルに入っていた思い出の品物を随時返却しています。2001年当時豊富小学校1年生から6年生に在籍されていた方で、品物の返却を希望される方は、年末までは学校で保管しておりますので、事前に電話で来校日時を予約（平日の午前10時から午後5時）した上で受取をお願いします。また、お知り合いの方にも受取について、情報をお知らせいただけると幸いです。

11月26日（水曜日）には、地域の豊富町生涯教育後援会とPTAの共催の形で、教育講演会及び6年生思い出づくり事業行事として、北海道からロケットづくりのスペシャリストである植松電機の植松努社長をお招きし、「思うは招く：ゆめがあればなんでもできる」をテーマとしてご講演いただきました。　植松電機は小さな町工場でロケットや人工衛星の開発を実現し、池井戸潤さんの小説を原作とし、ドラマ化もされた「下町ロケット」のモデルとなりました。そして、植松さんは自分自身の子どもの頃からの経験をもとに、講演やモデルロケット教室を通じて、子どもたちに「どうせ無理」という考え方をはね返し、夢をあきらめないことの大切さを伝えておられます。本校でのご講演でも「足りない自分やできない自分をダメだと思わない」「みんなは成長できるすごい人です」「だったらこうしてみたら」「知りたい、やってみたい、好き、が力になる」など、多くのパワーワードを話してくださいました。子どもたちは熱心に話を聞き、ロケットの打ち上げも成功させて大喜びでした。植松さんからのたくさんの励ましで、多くの勇気と自信をいただく一日となりました。

11月18日（火曜日）には、今年も光洋商会の清瀬さんご夫妻を講師に迎え、5年生が陶芸に挑戦しました。あらかじめ作成したイメージ図を基にして、オリジナルのシーサーを製作しました。まるで夫婦漫才をしているような清瀬さんご夫妻の指導を受け、楽しく、そして集中して取り組む5年生の姿が印象的でした。素敵な作品に焼きあがりました。