姫路市立 坊勢中学校
BOZE JUNIOR HIGH SCHOOL
- 〒672-0103 姫路市家島町坊勢430番地1 地図
- 電話番号:079-326-0033
姫路市立 坊勢中学校
BOZE JUNIOR HIGH SCHOOL
『 梅雨』の足音が少しずつ聞こえ始める季節となりました。じめじめ、むしむしとした日も増え、汗ばむ時間も多くなってきそうです。6月は一年の中で唯一、祝日が無い月です。少し不思議な気もしますが、「水無月(みなづき)」という名前には、地上に雨が降るので空の上には水が無くなるという説もあるそうです。雨の季節だからこそ、ふと立ち止まり、自分の周りにいる人や支えてくれている存在に目を向ける時間にできたらいいですね。
6月の第3日曜日は「父の日」です。今年は6月21日です。父の日と聞くと、私は毎年、自分の父のことを思い出します。父はすでに他界して約20年になります。生きていれば今年で85歳になっていました。
父は大変厳格な人でした。特別仲が良かったわけでもなく、かといって仲が悪かったわけでもない、そんな親子関係だったように思います。私が水泳をしていた頃には、練習や試合のことにいろいろ口を出され、「また言うてる」と面倒に感じることもありました。冗談を言うタイプでもなく、今で言うところの「頑固おやじ」そのものでした。今思い出す父の姿も、叱られた場面や、お酒を飲んでいた場面が多く浮かびます。酔った勢いで家の中にいたアリを手でつぶし、それを机に置いていたところ、山椒の実と勘違いして食べてしまい、「苦い、苦い」と怒りながら吐き出していた…、そんな少し笑ってしまう思い出もありました。
そんな父が亡くなった後、父の知人から聞いた話があります。「幸典、お父さん、お前のこと本当に心配していたぞ。学校の仕事もしながら、水泳の部活ばかりやって、朝早くから夜遅くまで練習して、いつ休むんやろう、身体は大丈夫なんかな、家族との時間は取れてるんかな?って、よく話していたぞ。」
その話を聞いた時、私は驚きました。あの頑固な父が、そんなふうに私のことを見ていてくれたのか、と。面と向かって伝えられた言葉も心に残りますが、第三者を通して知った父の思いは、不思議なくらい深く心に染み込みました。そして、その場で涙が止まりませんでした。
家族との関わり方は人それぞれです。近くにいるから伝わることもあれば、離れてみて初めて気づくこともあります。私自身、父がいなくなってから知った父の『想い』がありました。人の気持ちは、案外その時には分からないものです。でも、あとになって心に残る言葉や行動があります。だからこそ、今ある日常や人との関わりを大切にしてください。
父の日を迎えるたび、私は父の言葉ではなく、父の「想い」を感じます。今年も黄色の薔薇を墓前に供え、静かに手を合わせようと思います。
そして皆さんも、この6月、少しだけ立ち止まって、自分を支えてくれている人の存在について考える時間を持ってみてください。その時間は、きっと皆さんの心を少し温かくしてくれるはずです。
幼小中合同集会を実施しました。今年度は転入教職員として、幼稚園2名、小学校5名、中学校5名の先生方を迎え、園児・児童・生徒の前で自己紹介を行いました。ピアノ演奏や歌、絵を描くなど、それぞれの先生方の個性あふれる紹介に、子どもたちからは笑顔や歓声が広がり、あっという間に心をつかむ場面がありました。生徒会企画の〇×ゲームでは、「鯖が好きか?」「苗字が同じか?」など坊勢らしい問題も出題され、会場は大盛り上がりでした。幼小中が一堂に会する集会は坊勢島の伝統の一つです。幼小の子どもたちが中学生を見つめる姿から、「いつか自分も…」という姿勢も感じました。坊勢島の温かな空気が、そのまま子どもたちへ受け継がれていることを感じた時間でした。

坊勢島の伝統的行事の一つである「幼小中合同運動会」を実施しました。年配の方に話を伺うと、この合同運動会は50年以上前から続いているとのことでした。今では当たり前のように感じるこの景色も、長い年月をかけて多くの方々に受け継がれてきた坊勢島の大切な文化の一つです。当日も、運動場には多くの地域の皆さんや保護者の方々が集まり、島全体で子どもたちを応援する温かな空気に包まれました。
前日の準備では、中学3年生が大活躍でした。テント設営や会場準備を、誰一人嫌な顔をすることなく率先して引き受けてくれました。言われたから動くのではなく、「次の人が気持ちよく当日を迎えられるように」という思いが自然と行動につながっている姿を見て、坊勢中の伝統はこうして受け継がれていくのだと感じました。まさに「島心」が見えたシーンでした。
そして迎えた運動会当日。競技が始まると、運動場にはたくさんの笑顔があふれました。一生懸命走る姿、最後まであきらめず演技する姿、仲間へ惜しみない声援を送る姿…。時には実況席から、仲間を盛り上げるユーモアたっぷりの声も飛び出し、会場全体が笑顔に包まれる時間もありました。競技をする人だけでなく、応援する人、支える人、それぞれが主役になっているまさに、坊勢らしい運動会でした。
ちなみに、私も兄弟分リレーに参加しました。が、結果は…ここでは詳しく触れませんが、想像以上に身体が思うように動かず、情けない自分を再確認する時間となりました。
最後の演技で行われた玉入れは、坊勢島らしさを象徴する演技でした。中学生が幼稚園児を背負いながら競技を行う姿は、勝敗だけではない温かさを感じさせてくれました。背中に乗る園児の笑顔、その園児を自然に支える中学生の姿を見ながら、「こういう景色が坊勢島の宝なのだろうな」と感じました。見ている方々も自然と笑顔になり、会場全体がほっこりした空気に包まれました。
運動会後、保健体育部長から「一人一人の本気があった。仲間の存在が自分を前へ進めてくれることを知った」という言葉がありました。とても印象に残る言葉でした。学校生活には、大きく分けると体育・文化的行事、宿泊・校外学習行事、儀式的行事があります。そして、その一つ一つの経験が生徒たちを成長させます。6月末からは中播地区総合体育大会が始まります。今回の運動会で感じた仲間の力や、本気で取り組む気持ちを、次は部活動や学校生活につなげてほしいと思います。そして3年生には、今年の運動会で見せてくれた姿を、さらに次の後輩たちへ『伝統』として残していってくれることを期待しています。


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