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小林平一コレクション

  • 更新日:
  • ID:33849

姫路科学館が収蔵する「小林平一コレクション」のご紹介です。
コレクションは9年間の整理事業が終了し目録を刊行しています。

小林平一コレクションとは

小林平一氏(1923年-2002年)は、日本の古瓦の研究・復元に取り組み、世界文化遺産・国宝姫路城をはじめ、多数の文化財修復に携わっていました。
その一方、若い頃から鳥類や昆虫類の観察・採集を続け、多くの種が絶滅の危機に瀕する状況を危惧し、今いる種を記録に残し、未来へ伝えることを目的として、鳥類、昆虫、ほ乳類など幅広い分類の標本の収集に力を注がれていました。
小林平一コレクションの自然史資料は遺族より姫路市に譲渡され、姫路科学館の収蔵室で整理・保存・管理し、常設展示室で一部を入れ替えながら公開・展示・解説しています。また、生物多様性保全の学術的研究にも活用されています。
小林平一氏の収集した標本は、その多くが貴重なものであり、これからの入手は非常に困難な種ばかりです。これらの貴重な標本群を、十分な保存と厳重な管理のもとで次世代に残し続けていくことが、姫路市立の博物施設である当館が背負うべき重大な公的・社会的責務であると考えています。

小林平一氏略歴

  • 1923年(大正12年)神崎郡船津村(現・姫路市)に生まれる
  • 1940年(昭和15年)旧制中学校卒業後、父・小林平太郎の元に瓦職人として弟子入り
  • 1949年(昭和24年)父より事業継承
  • 2002年(平成14年)逝去

昆虫

小林平一氏の昆虫コレクションは、11目75科3484種38840頭に分類整理されました。大きくて綺麗な標本が多くあります。

蝶類

蝶類標本は、昆虫標本の中で種数で約70%・頭数で約80%を占めます。特にトリバネアゲハの標本(約8500頭)を中心に、アゲハチョウ科のコレクションが充実しています。

甲虫

クワガタムシ科6000頭をはじめ、多数の標本があります。

鳥類

1950年代から1970年代にかけて収集されたものが105種・約8400羽あり、採集地が特定可能なものとしては、日本、韓国、台湾をあわせた3地域の標本が大半を占めています。38種438羽に及ぶワシ・タカ類を中心に、日本では野生絶滅したコウノトリ、トキ、キタタキの標本や、トリバネアゲハ採集の際に収集したと思われるフウチョウ科の標本もあります。

ほ乳類他

ウシ科、シカ科などを中心に全身や頭部剥製、は虫類等の標本が約120点あります。

コレクションの同定・整理事業

姫路科学館では膨大な小林平一コレクションについて、鳥類を3年、昆虫類を9年かけて同定・整理してきました。すべて目録として公表し、世界的なデータベース(GBIF)にも登録しています。

  • 個々の標本の同定(学名と標準和名)
    図鑑や論文などで、1つ1つ名前を確認します。研究者に確認をしてもらうこともあります。
  • 個別情報(標本ラベル)の読み取りと記録
    標本についているラベルから雌雄、採集地、最終年月日、採集者等の情報を読み取ります。
  • データベース化
    上位分類(目・科・亜科・族・亜族)と希少性を反映し、GBIF(地球規模生物多様性情報機構)への登録をします。
  • 収蔵資料目録の発行
    データベース化されたものは目録として発行します。

コレクションの活用

小林平一コレクションは、未来に残す貴重な財産として大切に保管すると共に、展示や研究を通じた活用も行っています。

常設展示

常設展示室2階のコレクションコーナーで、展示物を入替ながら常時公開しています。

特別展・企画展

特別展や企画展の機会に、常設展示では見られない収蔵品を展示しています。

  • 第3回 小林平一コレクション展(昆虫、鳥)(2021年4月)
  • 桜山公園の野鳥(鳥類)(2019年4月)
  • 第2回 小林平一コレクション展(トリバネアゲハ)(2017年3月)
  • 第1回 小林平一コレクション展(ワシ・タカ類)(2012年3月)

他館への貸出

博物館や科学館での展示用に貸し出しを行っています。

研究資料

生物の多様性や進化の証拠として、研究者が来館して調査を行う場合もあります。