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太陽を安全に観察するために
(日食めがねが売り切れでも慌てない編)

 日食めがねが売り切れでも、慌てたり日食を見るのをあきらめたりしないでください! 今、みなさんの家や身の回りにある物で、日食や太陽を観察してみましょう!!

 ただし、太陽の観察はかなり注意がいります。最悪の場合、目が見えなくなる「失明」の恐れすらありますので、十分気をつけて観察してください。

秘密は「ピンホール」

 小さな穴を「ピンホール」といいます。
 小さな穴を通った光はちょうどレンズを通ったように、少し離れた場所に像を作ります。そこで、「何か穴のあいているもの」と「像を映すスクリーン」をセットにすると、太陽の形を見ることができるのです。

スタンダード「厚紙ピンホール」

厚紙と画鋲を用意します 厚紙に穴を開けます 壁にかざして影を作ります
1:用意するのは、厚紙と画鋲だけです 2:厚紙に穴をあけますが、はじめは小さめ、あとで様子を見ながら大きくします 3:外に出て壁に厚紙の影を映すと、丸い太陽の形が見えます
白い壁のほうがよく見えます ポイント
  • 穴の大きさは見え具合にあわせて調整します(小さいとクッキリ、大きいと明るい)
  • 厚紙の色は白でも黒でも関係ありません
  • 紙との間の距離を大きくすると見やすくなりますが、暗くなります
  • 穴から太陽を直接見てはいけません!!
4:白い壁のほうがよく見えるので、壁に紙を貼ってもいいです

高級ピンホール「落しぶた」

穴の開いた落し蓋です 落し蓋の影を壁に映すと丸いものが見えます 実は太陽の形が見えています
1:用意したのは100円ショップにあった落し蓋と白い紙です 2:壁際に置いた白い紙に、落し蓋の影を合わせます 3:丸い穴を通った光が太陽の形になります!
ポイント
  • 1~3mmくらいの穴が開いているものなら、何でもOKです!
  • ザルのように細かい穴がたくさん開いているものより、穴同士にすきまがある物がよく見えます
  • 紙との間の距離を大きくするとはっきり見えます
  • 穴から太陽を直接見てはいけません!!

ハイグレード「牛乳パックカメラ」

牛乳パックを3本用意します 底の部分にピンホールを開けます 真ん中の牛乳パックは底を取って筒にします
用意するもの
  • 1リットルの牛乳パック3個(注ぎ口は開けておきます、3個なければ2個でもOK)
  • セロテープ
  • はさみ
  • 小さな穴を開ける画鋲や千枚通し
1
1個目の牛乳パックは、底に小さな穴を開けます
(はじめは小さめ、あとで見ながら大きくします)
2
2個目の牛乳パックは底を切り取って四角い筒にします(牛乳パックが2個しかなければパス)
一番最後は窓を開けます 加工した牛乳パックを連結します 穴を太陽の方向に向けます
3
3個目の牛乳パックは、底に近いところに切れ目(赤い線の場所)を入れて、窓を作ります
4
1個目の牛乳パックは小さな穴が外側になるように上下を逆にして、3つを連結します
5
筒の影を見ながら、小さい穴を太陽に向けます
一番底を見ると、丸い太陽が見えます お菓子の入れ物でもOKポイント
  • 注ぎ口の部分はしっかりあけて、途中でふさがらないようにしてください
  • 牛乳パックでなくても、お菓子やラップの芯など筒状のものならOKです
  • 筒がなければ、箱の片面に穴&反対に窓でもいいです
  • 穴と底の間が長いほど太陽は大きく映ります
6
3個目の牛乳パックの窓から底の部分を見ると、丸い太陽の形が見えます。太陽が暗い場合は、少しずつ穴を大きくしてみてください。

これもピンホール効果「木漏れ日」

日食の時に欠けた太陽の形が分かる木漏れ日 木陰に見える明るい部分は、よく見ると丸い形をしています。実は、これは太陽の形が見えていて、日食の時は欠けているのが見えます。太陽を直接見ないし、写真を撮ることができます。道具もいらないのでとてもオススメです。
 写真は日食の時の木漏れ日です。ちゃんと三日月のように欠けているのが分かります。