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姫路市立山陽中学校

SANYO JUNIOR HIGH SCHOOL

学校だより「光輝」

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光輝 令和7年2月号

「民主的な決め方とは」

2年生が地域ウォークを1月31日(金曜日)に実施しました。山陽中校区のなかを楽しく巡検し、事故やけがなく無事に終了することができました。保護者や地域の方々におかれましては、本行事に際し、ご理解やご協力を賜りましたこと、心より感謝いたします。この場を借りて、お礼申し上げます。有難うございました。さて、この行事は、来年度の4月19日(土曜日)から21日(月曜日)に予定している修学旅行の班別学習の練習やリーダー研修を兼ねて実施したものです。生徒ができるだけ主体的に行事を計画・実施するために、2年部教職員はこの機会に当事者意識を持たせながら、ルールづくりをさせています。その取組として、当日の服装(体操服か、制服か)について、学年集会で議論しました。学年全体の討議は初めてですが、体操服派、制服派がそれぞれの立場で多くの生徒が理由を述べていました。やがて動きやすさの観点から、体操服の方が地域を歩いてまわるときに適している、という意見を述べる発言者が多数を占める展開になりました。司会者は、学年全体に「どちらの服装がよいか」と挙手を求め、その数を集約しました。体操服を支持する生徒が多数いましたが、生徒のなから、「どちらでもよいのでは」という意見が出始めました。この後、司会者はどのように会議を進行させるのか、と様子をうかがっていると、再度多数決を採用して決議するのではなく、2年部教職員に相談し、大人の意見を求めました。教職員は、全員が体育館の前に集合して協議し、「どちらかひとつの服装に決める必要があるのかな」と司会者に返したようです。そして、司会者が「どちらでもよい」という意見に賛同する人に挙手を求めると、みごとにほぼ満場一致で当日の服装が、どちらでもよい、と決まりました。私は、体育館の後方から見ていましたが、2年生の皆さんが頼もしかったです。体操服にほぼ決まりかけているなかで、安易に多数決に頼らずに、少数派の制服支持者の思いを酌(く)むことができてよかったです。自分たちでルールを決めようとする当事者意識も感じられました。この学年会議での2年生全員の合意形成を成し得た経験を修学旅行でも普段の学校生活にも活かしてほしい、と期待します。民主的な決め方は、物事を多数決で決めるのではなく、できるだけ話し合いを通じて、ゴールを目指すものである、と思っています。なぜなら、たとえできるだけ多くの人の意見を反映して決めたとしても、少数派の意見は切り捨てられ、不満な気持ちが残る可能性があるからです。時間的な余裕がないときには、やむを得ず多数決をとらなければならないときがあります。しかし、切羽詰まった状況でもないときに、当たり前のように多数決で決めるのは避けるべきです。多数決をとってよいのは、どちらかの意見を取り入れても対立する利害関係が生じない場合です。対話を通して利害関係を調整し、皆にとって生きやすい社会をつくっていくという姿勢が、目指すべき民主的な社会の形成には必要です。SDGsの理念のなかでは、地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓っています。私たちにできることは、「中学校で生活するうえで、誰一人置き去りにしないために、どのようにしたらよいのか」を共通の高位目標にしてみんなで考える、ということではないでしょうか。どうかこのような意思決定の仕方を生徒の皆さんに身につけてほしい、と切に願います。本校では、ファシリテーションの手法を活用し、日々の教育活動を行っています。他者の意見に対して、「否定しない」「最後まで聴く」「書く描く」「協力する」の4つの対話の原則を守りながら傾聴するなかで、上記の目標を心にとめて、考えてもらえたら嬉しいです。どうか少数派を切り捨てない「対話の方法」を通して、本校をより民主的な中学校にしていきたいと考えています。

光輝 令和7年1月号

「3学期始業式 式辞」

新年あけまして おめでとうございます。今年の干支(えと)は、十干の「乙(きのと)」と十二支の「巳(み)」が組み合わさった「乙巳(きのと・み)」です。「乙」は十干の2番目、陰陽五行説では「木の陰」の性質を持ち、植物が成長し広がっていくような意味合いです。柔軟性や協調性を象徴し、周囲との調和を保ちながら自身の目標に向かって進んでいく力を表しているそうです。「巳」は十二支の6番目で、蛇を表します。蛇には一般的にネガティブなイメージもありますが、古来より豊穣や金運を司る神様として祀られることもあり、神聖な生き物として信仰されてきました。たくましい生命力があり、脱皮をするたびに表面の傷が治癒していくことから、「復活と再生」の象徴ともされています。「乙」は未だ発展途上の状態を表し、「巳」は植物が最大限まで成長した状態をも意味します。この組み合わせは、これまでの努力や準備が実を結び始める転換期を示唆しています。さて、新年を迎えるに当たり今年の干支にふさわしい嬉しい出来事がありました。山陽中の卒業生が頑張っている姿に接し、新年早々にすこぶる感動を覚えました。第101回箱根駅伝で、本校の卒業生が走っている姿を見ることができました。3年生や陸上部の生徒は知っていると思いますが、3年8組の藤田 琴音さんのお兄さんの藤田 大智さんが、中央大学の走者として、東京の市街地を疾走しました。事前に箱根駅伝に出場する中央大学のメンバーに大智さんが登録された、と聞いていましたので、スポーツ新聞でその名前を見つけたときは嬉しかったです。当日の朝になって初めて、登録メンバーの中から本日出場する5名の選手が監督から発表されるそうです。1月2日の往路の様子をテレビで観戦していましたが、1日目には出場の機会は与えられませんでした。中央大学は見事に2位で往路を終了しました。月3日は、「今日の復路で出場できたらよいのに」と楽しみにテレビ観戦していましたが、藤田選手の姿はなかなか画面に現れません。「2年生なので今年は上級生の出番かな」と半ば諦めていたときに、アンカーの10区を任され、出場することが分かりました。城西大と同時に6位でタスキを受け取り、最終的に5位創価大を抜いて見事に総合5位でゴールテープを切ることができました。23.0キロメートルを1時間9分25秒で走り抜け、区間4位の記録は素晴らしいです。仲間に祝福されながらゴールし、抱き合ってともに喜んでいる姿に思わず目頭が熱くなりました。陸上競技の長距離部門で活躍する男子選手たちの多くが憧れる箱根駅伝に出場することは簡単なことではありません。山陽中学校の先輩が見事にその機会を得て、立派に責任を果たしている姿を見て、感動しました。そして、今日の日を迎えるまでにどれほどの「よい自業(じごう)」を積み重ねてきたのか、と想像するだけで頭が下がります。藤田選手は、まだ大学2年生なので、また来年も再来年も更なる活躍を祈念しています。今日から3学期がスタートします。3年生は次の進路に向けて、1・2年生は、次の学年への進級に向けて、しっかりと力を蓄える1学期間にしてください。そして、2025年の「乙巳(きのと・み)」は、皆さんにとって、在りたい自分に近づけるような成長と結実の期間となることを期待しています。どうか善業(ぜんごう)を積み重ねて、納得する自得につなげてくれることを願っています。どうぞ本年も宜しくお願いします。以上、式辞とします。

光輝 令和6年12月号

「あなたは、大切な存在 子どもの話をよく聴いて」

学期末保護者会が17日(火曜日)から始まります。特に3年生にとっては、進路決定にかかわる大切な懇談です。この会に先立って、3年生1人ひとりの進路希望について、本人の適性や学習成績などをもとに会議を開いて協議しています。懇談会での進路指導では、その会議で協議した内容をもとにし、学級担任が生徒や保護者に説明していることをご理解ください。もしかすると、保護者会で学級担任から志望校の変更を勧められるかもしれません。現時点での学習成績だけでなく、その生徒が志望校に入学したあと、その学校の学習活動に余力を持って取り組めるかどうか、その学科・コースが本人の適性に合っているかなども考慮して、総合的に判断しています。どうかその点を踏まえ、学級担任との懇談に臨んでいただければ有難いです。そして、懇談内容をもとに生徒本人の思いを充分に聴いたうえで、各ご家庭でしっかりと話し合い、進路先を決定してほしい、と願います。実は、私自身も息子の進路決定で苦い思いをした経験があります。子どものことを考えて進学先を話し合い、その高校に進学したいという本人の意思を確認したつもりでした。しかし、子どもにとっては、親が望んでいる回答を意識しながら進学先を決めていたことを数年後に知りました。今では進路選択は間違っていなかった、と本人も実感しているようですが、そのときは壁にぶち当たり、つい弱気になった息子の言動に接しました。いずれにせよ、本人の意見をもう少し聴き、合意形成を図る必要があった、と反省した次第です。また、3年生にかかわらず保護者会では、学級担任から2学期の生活についてさまざまな話を聞くことになります。生徒の頑張りに対して、称賛されることもあれば、結果が伴わずに叱咤激励されたり、努力不足を指摘されたりすることもあります。この場合も、本人からよく話を聴いたうえで保護者の思いを伝えていただきたいです。親子がコミュニケーションをとる際には、きちんと子どもの話を聴き、適切な方法で親の意見や気持ちを伝えることが不可欠であると言われます。以下に、子どもとのコミュニケーションのとり方について、研修で教えていただいた内容をご紹介します。参考にしていただければ幸いです。

子どもの話をきちんと聴くということは、どのような点に留意すればよいのでしょうか?人の話を聞けなかったり、相手の気持ちを思いやるのが苦手だったりする子どもは、自分自身が話を聴いてもらい、気持ちをくんでもらった、と感じないケースが少なからずあります。

  • 子 子どもの話を聴くときに気をとめておかなければいけないこととは何でしょうか?
  • 子「英語のテスト50点やったんよ」。母「何やってんの。勉強しなさいって、あれだけ言ったのに」
  • 子「勉強したよ」。母「やってたら、そんな点数とるわけないでしょ」
  • 子「勉強したって言ってるのに。もうええわ。」

このようなやり取りに、身に覚えはありませんか?「勉強しなさい」という言葉には、母親の「きちんと勉強しておかないと、あなたの将来が心配だ」という気持ちが込められています。しかし、それがきちんと子どもに伝わっていない場合があります。子どもの話を聴くときには、「くり返す」「言いかえる」「気持ちをくみ取る」という3つのポイントが大切だそうです。つまり、子どもが思ったことや感じたことを非難せずに受けとめ、発した言葉から感情をくみ取り、聞き手が共感しているということを言葉にして伝えるのです。それでは、3つのポイントを押さえた聴き方とは。

  • 子:「英語のテスト50点やったんよ」母:「50点かぁ、悲しい思いをしたね」
  • 子:「うん…でもあんまり勉強せえへんかったからやと思うよ。次はがんばるわ」

「英語のテスト50点だった」という言葉に、「50点で悲しい」という気持ちが隠れていることを大人がくみ取り、その気持ちをくり返して「あなたは悲しいと感じたんだね」ということを言葉で伝えています。子どもはそれを聞き、「話したらわかってもらえるんだ」という安心感を得、その上で次に自分がすべきことを自分自身で考え、答えを導き出そうとします。「ココロとココロ(コミュニケーションを築いて、気づく)子ども編〈公益財団法人和歌山県人権啓発センター発行〉」

大人は日々、多忙な生活を送っていますが、少しの時間でもよいのです。長時間聞いてもらったから満足感を得られるとは限りません。たとえ5分でも、子どもが素直に気持ちをはき出したとき、その日の出来事を話したとき、「聴いているよ」「いつも側にいるよ」という気持ちで子どもの言うことを受けとめ、共感してあげることが大切です。そのようにすることで、子どもの心に大人への信頼感が生まれます。日常のちょっとした働きかけで、子どもは自分の気持ちについてじっくりと考え、自他を認め、それをうまく言葉にして相手に伝える方法を覚えていくのではないでしょうか。保護者会が終わりましたら、懇談内容をもとに上記のポイントを押さえて、話をされてはどうでしょうか。この機会が親子のコミュニケーション力をアップさせる契機になれば、と期待します。結びにあたり保護者の皆さんや地域の方々におかれましては、2学期の本校教育活動に、ご理解、ご支援を賜り、心よりお礼申しあげます。新年もどうぞ宜しくお願いいたします。

光輝 令和6年11月号

オープンスクール、学芸発表会、ありがとうございました

夜寒の候、保護者や地域の皆さんにおかれましては、オープンスクールや学芸発表会に多数のご出席を賜り、心より感謝申し上げます。おかげさまで本年度の学芸発表会は、多くの方々の心に響く山陽中生のパフォーマンスをふんだんに観ていただけました。皆さんのご期待に添うことができ、嬉しい気持ちでいっぱいです。さて、学芸発表会に先立って実施しましたオープンスクールには、310名以上の方々がご来校くださり、授業の様子や作品展、1・2年生の合唱コンクール予選を参観していただきました。その際にご回答いただいたアンケート集計結果を以下に掲載しています。また、2学期から運用を開始しましたスクリレにも合唱コンクール予選や学芸発表会について、生徒たちの頑張りを称賛する多くのコメントを保護者の皆さんから頂戴しました(その一部を紹介させていただきます)。

生徒たちの頑張りを称賛する多くのコメントを保護者の皆さんから頂戴しました(その一部を紹介させていただきます)。

  1. 他市から初めて観覧に来た娘の祖父母が、こんな素晴らしい学芸発表会を観たのは初めてで感動した、と言っていました。山陽中の学芸発表会は、先生方と生徒、クラス、学年、学校全体の一体感を感じられる本当に素敵な行事だと思います。
  2. 弁論、合唱、朗読劇、吹奏楽、どれをとっても、すばらしい発表で感動しました。堂々とした弁論、クラス一丸となった合唱、大迫力の吹奏楽、山中生の本気を見せてもらいました。朗読劇は、完成度の高さに驚かされ、本当にすばらしい作品でした。3年生が盛り上げ、引っ張っているなと感じました。楽しい1日を過ごすことができました。ありがとうございました。
  3. 今年の学芸発表会、とても良かったです。合唱はもちろん、生徒会の出し物もわかば・いずみ・なぎさ・のぞみ学級の合奏も吹奏楽の演奏もどれも素晴らしかったです。先生方のコーラスも出演前からまるでアイドルが出て来る様な生徒達の歓声にはびっくりしました。放送部の劇も涙なしに見られませんでした。今年でタイムリーに見られるのは最後ですが、きっと来年以降も今年に負けない学芸発表会が続いていくのを確信しました。お疲れさまでした。
  4. いまだ夢の中にいるようです。夢と希望の塊である子どもたちが、夢と希望に満ち溢れた世界を見せてくれました山陽中万歳。

行き届かない点があるにもかかわらず、このような高い評価をいただき、教師冥利につきます。職員一同、感謝いたします。

光輝 令和6年10 月号

全国学力・学習状況調査の分析から

猛暑が少し和らいだとはいえ、まだ昼間は気温が高いなかでの体育大会の練習はきついものです。陸上競技大会や体育大会予行では、「全力燃笑・学年の壁をこえた絆を」のスローガン通り、一生懸命に頑張っている山陽中生が時々見せる笑顔は素敵です。明日に開催される体育大会でも、競技も大会運営も、昨年よりもさらに生徒主体のパフォーマンスを期待しています。どうか多くの地域の方々や保護者の皆さんにお越しいただき、本校生の頑張っている姿を観覧していただければ幸いです。さて、9月初めに4月18日(木曜日)実施の全国学力・学習状況調査(以下、学テ)結果を3年生各自に返却しました。その際、具体的に国語・数学の平均正答率(数値)については触れませんでした。昨日の神戸新聞(9月30日朝刊)に、姫路市教育委員会が学テの市立小・中学校の平均正答率を公表した記事が掲載されていました。以下に本校の学テ調査結果について報告します。本校の国語・数学の平均正答率は、全国や兵庫県の数値と大きな差は見られません。国語はほぼ同じで、数学は少しそれを上回っています。ただし、国語の正答率はここ近年における本校の数値のなかでは、最もよい結果が出ていました。また、設問内容別でみると、国語は、「知識及び技能」や「思考力、判断力、表現力等」を問う設問において、国・県の結果とほぼ同じです。数学は、「数と式」「関数」「データの活用」領域の設問では、若干、国・県の結果を上回っています。また「図形」領域の設問では、ほぼ同じ結果でした。しかし、自分の考えを記述して回答する「思考・判断・表現」を問われる問題では、依然、国や県、姫路市の平均よりも無回答率が高いのが本校の課題です。一方で、生徒質問紙については、肯定的な回答が、国・県の結果よりも上回っていたものが、以下の(1)から(4)の質問事項における内容です。

(1)主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善に関する取組状況

  • 1、2年生のときに受けた授業で、自分の考えを発表する機会では、自分の考えがうまく伝わるよう、資料や文章、話の組立てなどを工夫して発表していましたか。

  • 学級の友達との間で話し合う活動を通じて、自分の考えを深めたり、広げたりすることができていますか。

(2)学習指導

  • 1、2年生のときに受けた授業で、PC・タブレットなどのICT機器を、どの程度使用しましたか(週1回以上の割合。)
  • あなたの学級では、学級生活をよりよくするために学級活動で話し合い、互いの意見のよさを生かして解決方法を決めていますか。
  • 学級活動における学級での話合いを生かして、今、自分が努力すべきことを決めて取り組んでいますか。

(3)挑戦心、達成感、規範意識、自己有用感等

  • 自分には、よいところがあると思いますか。
  • 学校に行くのは楽しいと思いますか。

(4)地域や社会に関わる活動の状況等

  • 地域や社会をよくするために何かしてみたいと思いますか。本校は、ファシリテーション(FT)の手法を教科の授業だけでなく、さまざまな教育活動に取り入れています。ICT機器やシンキングツールなどを活用し、授業や学活などで、生徒同士が対話する活動が定着してきました。そのような状況を裏付ける結果が、学テの調査結果から伺えます。特に、生徒の自尊感情の高揚を目的のひとつにして始めたFTの効果が数字に表れているのが何よりもうれしいです。しかし、課題も見えました。学習習慣や学習環境について問われた質問のなかの「1日当たりどれくらいの時間、テレビゲームをしますか」「1日当たりどれくらいの時間、携帯電話やスマートフォンでSNSや動画視聴などをしますか」の問いに対して、国・県の結果よりも長い時間にわたって利用していることが判明しました。また「携帯電話・スマートフォンやコンピュータの使い方について、家の人と約束したことを守っていますか」に対する肯定的な回答が国・県の結果よりも下回っていることから、余暇における携帯電話やスマートフォンの使い方について、改善する必要があります。以上の結果を踏まえ、学校では、引き続きICT機器活用やFT手法を用いた授業改善に努めます。基礎学力の定着を図り、思考力・表現力の向上に向け、「主体的・対話的で深い学び」の推進に努めます。どうか各家庭におかれましては、少しでも勉強に集中できる学習環境を整え、学習習慣が身につくように見守っていただければ、と存じます。

光輝 令和6年9月号

2学期のはじめに

今夏は例年よりも酷暑日が続きました。そのような夏休みを乗り越えて、本日、元気に登校したみなさんと再会し、2学期を迎えられることに感謝します。1学期終業式で、夏休みの計画が「三日坊主」に終わらないように、ドジャーズの大谷選手が高校生のときに作成したマンダラートを例にあげて話をしました。自分のマンダラートを作成しなくても、夏休みの1日の生活を記録に残しながら、自分の脳に意識させて頑張ってほしい、と。8月9日の神戸新聞「若者Box席」に本校3年生の投稿文を見つけました。タイトルは、「受験生の夏に悔いなく」。1・2年時とは違った夏休みにしたい、勉強で成果をあげて親孝行したい、との思いから「夏を乗り越えて夏を制す」を目標に、勉学に励む夏休みにしよう、という決意をこめた内容でした。みなさんの夏休みの生活はいかがでしたか?この夏の各部活動での大会やコンクールの成績は、非常に立派です。夏休みに各部で頑張っている山中生の様子は、顧問の先生方から聞いています。なかでも全国中学校体育大会陸上競技の部、400メートル男子で優勝した知識 航作さんは山陽中学校の名前を全国各地に届けてくれました。また、本校の部ではありませんが、クラブチームで出場した濱岡 理愛さんは、同大会ソフトテニス競技の部、女子個人戦で全国5位に入賞しました。最後の大会で引退した3年生だけでなく、新チームに切り替わってからの1・2年生の活躍も耳に届いています。記録的な猛暑のなかで、本当によく頑張ったとすべての生徒をねぎらいたいです。また、今年はオリンピックイヤーの夏休みでしたので、夜遅くに放映される日本選手の活躍をリアルタイムにテレビ観戦し、寝不足になった生徒も多かったのではないでしょうか。惜しくもあと一歩のところで負けを喫した種目もありましたが、多くの人々の感動を呼びました。結果的には、海外開催でのメダル獲得数が過去最多の45個という素晴らしい成果をあげてパリ・オリンピックは幕を閉じました。それらのメダリストのなかには、周囲から見ると素晴らしい成績であっても、自身の目標を達成できなかった悔しさで心から喜べない選手がいます。このような選手は、他者の評価だけから自身のオリンピックでの取組を評価するのではなく、自分にしか分からない独自の価値観で自分を見つめ直しているのではないでしょうか。私たちは、他者の評価を気にしてしまう傾向があります。しかし、他者の意見に惑わされずに、自分自身がよいものとして認めるものを追求し、自己実現に向けて努力を続けることが大切です。8月12日の神戸新聞「正平調」で、姫路市埋蔵文化財センターで開かれている企画展「推(お)し展」について、以下のように紹介されていました。(略)お城や骨、石垣、埴輪(はにわ)-。幅広い人たちに考古学への興味を持ってもらおうと、普段発掘調査を行う専門職員5人が、さまざまな分野の推しを文章や写真などのパネルでアピールする。職員の一人、山下大輝さんは「瓦推し」。小学生の頃、東大寺境内に落ちていた古代の瓦を見つけた出合いの話を紹介し、中世の城の瓦に残る痕跡から、作業する人の営みを読み取れる魅力などを挙げる。夏休みも半分過ぎた。将来について考える子どもたちにこそ展示を見に行ってほしい。子どもの頃、将来仕事にできるほどの推しを見つけた人々の情熱を、きっと感じられるはずだ。在りたい自分を見つけ、より自分らしく生きていくためには、自分自身がもとめる価値観に目を向け、高めていくための努力が必要です。さあ、山陽中学校での2学期がスタートしました。山中生一人ひとりの健闘を期待しています。

光輝 令和6年7月号

没頭体験を通して

6月26日(水曜日)に総体や吹奏楽コンクールに向けて、壮行会を実施しました。各部の部長がしっかりと決意を述べ、3年生にとって最後の大会にのぞむ意気込みが伝わってきました。どうか、自分が選んだ部活動をしっかりと締めくくってください。中播総体は、6月29日(土曜日)からすでに始まっています。いくつかの部の応援に行かせてもらいましたが、試合会場で、必死に頑張っている選手の姿や大きな声を出して応援する生徒の様子を見ると、何回見ても感動します。コロナ禍中につくることができなった総体での思い出を、しっかりと心に刻んでほしいものです。4月の新入生部活動紹介で部活動に取り組む意義について、いつも話をしていることがあります。それは、「好きなことへの没頭体験というものが、人が生きていくうえで大切である」ということです。明治大学の齋藤孝先生は、著書【本当の「頭のよさ」ってなんだろう?(誠文堂新光社)】の中で次のように述べています。『何年か夢中になって打ち込んできたこと、熱中してきたことが、没頭体験としてこれから先の自分の生き方にあらわれます。なぜなら、「好きになり方」を知っているから。「情熱」をどうやって注いでいったらよいかを知っているから。そこにある充実感、幸せな感じを知っているから』だそうです。そして、『没頭感覚を体感してきている人は、たとえ何かに失敗したり行き詰ったりしても、ほかのことにまた熱心に取り組むことができて、そこでまた充実した時間を過ごすことができるのです。どうしたら熱中できるかを知っていることは、これからの人生においてきっと武器(強み)になることでしょう』と。いま、部活動は少しずつ地域に移行しようとしています。部員数の減少、指導者の確保、教師の働き方の問題などの理由からです。しかし、本校は幸いにも、従来の部活動の体制で活動できています。これは大規模校のメリットです。その強みを活かしながら自分の選んだ種目に没頭してほしいと願っています。(以下に中播総体の日程を載せていますので、会場で応援していただける方は、宜しくお願いします)

中播地区総合体育大会日程

サッカー

7月5日(金曜日)午後1時30分開始VS飾磨西(球技スポーツセンター)

卓球

7月1日(月曜日)個人戦、ダブルス戦、7月2日(火曜日)団体戦(ウインク体育館)

女子バレー

7月13日(土曜日)第3試合(午前11時00分)VS東光中、勝てば第6試合(午後1時15分)(ウインク体育館サブ)

男子バレー

7月13日(土曜日)第1試合(午前9時30分)VS神南中(ウインク体育館メインA)

水泳

6月29日(土曜日)午前10時20分から、6月30日(日曜日)午前10時00分から(スポーツ会館)

陸上競技

7月13日(土曜日)午前9時00分から、7月14日(日曜日)午前9時00分から(ウインク陸上競技場)

男子ソフトテニス

6月29日(土曜日)団体戦(香寺総合公園SC)VS城乾中、7月5日(金曜日)個人戦(広畑コート)

女子ソフトテニス

6月29日(土曜日)個人戦(広畑コート)、7月5日(金曜日)団体戦VS東光中(球技スポーツセンター)

剣道

7月12日(金曜日)女子個人・男子団体、7月13日(土曜日)男子個人・女子団体(県立武道館第1)

野球

7月5日(金曜日) 午前12時30分開始 VS増位中(ウインク球場)

女子バスケットボール

7月4日(木曜日) 午前10時35分開始 VS夢前中と琴陵中の勝者(ウインク体育館メインA)

男子バスケットボール

7月3日(水曜日) 午前11時55分開始 VS網干中(ウインク体育館メインC)

相撲

7月7日(日曜日) 午前9時00分開始 個人戦(灘中相撲場)

教育振興会・愛護育成会総会開催

6月7日(金曜日)本日、教育振興会及び愛護育成会総会を開催いたしました。教育振興会では、顧問の市議会議員様、会長・副会長の3連合自治会長様、評議員の各自治会長様並びにPTA会長、副会長様にご参加いただき、議題についての協議、承認をいただきました。また愛護育成会総会では、姫路少年サポートセンタ―所長、下村政美様に「生徒の健全育成にむけて」と題したご講演をいただきました。令和4年、5年のデーターを比較しながら、生徒、児童を取り組まく環境の変貌と危機管理についてご講演いただきました。多忙の中にも関わらず、多くの皆さんのご参加ありがとうございました。

教育振興会・愛情会資料

光輝 令和6年度6月号

自立とは

2年生は来週から5日間のトライやる・ウィーク(6月3日から7日)で山陽中学校を離れて活動します。
27年前の平成10年にスタートしたトライやる・ウィークは、兵庫県教育委員会が「生きる力」と「心の教」を重視した取組の一環で、中学生を対象とした長期体験学習です。
生徒の皆さんには、このトライやる・ウィークを通して、大人がそれぞれの役割を果たしながら働くときに、他者と協力し「自立」的に仕事に取り組んでいる点を見習って、個々の活動に励んでほしいです。
「自立」とは、自分のことは、他人の力を借りずに、自分でやるという「独立」を意味する解釈で使われていることが多いように感じます。他人に依存しないで独り立ちする「独立」という言葉からは、「自立」よりも非依存度が高い印象を受けます。では「自立」と「依存」の関係はどのような受け取り方をすればよいのでしょうか。
臨床心理学者の故河合隼雄(かわいはやお)先生は、著書「こころの処方箋」の中で「自立と言っても、それは依存のないことを意味しない。そもそも人間は誰かに依存せずに生きてゆくことなどできないのだ。
自立ということは、依存を排除することではなく、必要な依存を受けいれ、自分がどれほど依存しているかを自覚し、感謝していることではなかろうか。依存を排して自立を急ぐ人は、自立ではなく孤立になってしまう」と述べています。
また、兵庫県教育委員会は「兵庫が育むこころ豊かで自立する人づくり」を教育の基本理念として掲げています。兵庫県教育委員会が意図する「自立」とは、「自分のことはできる限り自分でするが、自分ひとりでできないときや助けが必要になったときには、相談する相手がいて、助けてもらいながら責任を果たしていく」という河合先生の述べる「必要な依存を受けいれる態度」を含んだものを指しています。
生徒の皆さんは、このトライやる・ウィークで、分からないことがあれば質問したり、助けを求めたりしながら、自己の役割や責任を果たしてください。自分ひとりの力でやり遂げられればよいですが、できないこともあります。他者の力を借りながらも、このトライやる・ウィークでの自分の責任を果たすことが自立的に働くことです。他者に依存することも含めた自立心をこの機会に育んでほしい、と願っています。
人はそれぞれに何かの仕事をしながら生活をしています。物を生産してもらったり、サービスを提供してもらったりして、自分の生活が成り立っています。やがて生徒の皆さんは、そのような相互依存のなかで何かの役割を受け持って仕事をすることになります。自分の意思で自分のやりたいこと(仕事、勉学、趣味、運動、芸術活動など)を決定し、周囲の人の助けを借りながら、自己実現していくことが最終的な「自立」の目的ではないでしょうか。そして、「なぜ勉強するのか、どうして仕事をしなければならないのか」といった永遠のテーマに対するひとつの答えでもあります。
最後になりましたが、地域や事業所の皆さまにおかれましては、成長過程の多感な中学生を指導していただけることに、心より感謝いたします。至らぬ点や失敗することもあるかと存じますが、是非この機会に、やがては本校区を支えていく生徒のことを知っていただき、人生の先輩として助言していただければと存じます。
また、保護者の皆さまにおかれましては、お子様との会話を通して、その日頑張ったことを褒めていただければ幸いです。宜しくお願いします。
それでは、2年生にとって、実りある5日間になることを期待しています。トライやる・ウィークを終えて元気に中学校に戻ってきてください。

わくわくオーケストラ教室・人と自然の博物館

「1年生わくわくオーケストラ教室・人と自然の博物館」

  • 天候にも恵まれ無事に学びを終えることができました。午前中は三田市にある人と自然の博物館に行ってきました。「自然と人間が共存できる環境づくり」というテーマで各班で事前学習を実施して臨みました。各班ごとに分かれ多くの展示品やはく製、標本を見ながら、資料や写真を持参したタブレットに取り込んでいました。どの生徒も笑顔の中に、真剣なまなざしがありました。後日その資料を活用して、個人ごとにで新聞形式にまとめる予定です。
  • 午後からは県立芸術文化センターにて、兵庫県芸術文化センター管弦楽団(PAC)の演奏に聞き入りました。また手拍子での演奏の参加や曲「ふるさと」を会場にいる参加全員で歌うことができました。
人と自然の博物館の前での集合

人と自然の博物館の前にて説明を受けている様子

恐竜の骨の模型

人と自然の博物館のエントランス中の恐竜の骨の模型を見る様子

芸術文化センター内

芸術文化センター内で演奏を待つ様子

1年生の自然教室

1日めの登山の様子

1日目の活動
あいにくのくもり空でしたが、全員で山頂を目指して、登山に挑戦。山頂から見た景色に笑顔がこぼれる生徒もいました。

2日目の飯盒炊爨に取り組む様子

2日目の活動
雨のため行程を変更して活動しました。
午前は体育館で活動となりましたが、午後は飯盒炊爨に取り組みました。雨の影響もあり火が着きにくく苦戦しましたが、おいしいカレーができました。

3日目のオリエンテーリングの様子

3日目の活動
2日目に予定していたオリエンテーリングをしました。
鉢伏高原の斜面に設置されたチェックポイントを巡り、クイズやミッションに挑戦。全員で最後の活動までやりきることができました。

光輝 令和6年5月号

人口減少社会を生きていくために

令和6年度の本校教育目標は、「ICTを活用し、AIにはできない当事者性を発揮できる未来を担う人づくり」です。あらゆる教育活動を通じて、「自分とは一体何者か」「自分がやりたいことは何か」と自分に目を向け、“自分探し”をしながら、独自の当事者性を発揮できるようにICTを活用し、学んでほしい、との思いをこの目標に込めています。
先日(4月26日)の放送朝会では、この目標について、以下のように補足説明をしました。
この目標は、今からの社会情勢を考え、国や兵庫県の方針に基づいて、これからの学びについて、立てた目標です。
皆さんが生きていくこれからの社会は人口が急激に減り、人手不足を補うためにICTを活用しなければ社会がまわっていかないと言われています。
そして、今までのように他者の成功事例をまねているだけでは、会社経営が行きづまり、下手すると倒産してしまう時代がきています。
それでは、日本はどれぐらいの数で、人口推移をしてきたのでしょうか?
明治維新から130年ぐらいまでの間は、1年間で70万人ぐらいずつ増加してきましたが、現在は約80万人ずつ減少しています。
2010年の12,806万人をピークに、2050年代(皆さんが40才代)には1億人を切ってしまうという予想が立てられています(国土交通省作成グラフ参照)。
これほど急激に人口が増えて、これほど急激に人口が減った国はないそうです。
つまりこの人口減少社会が抱える課題をいかに乗り越えるか、それを教えてくれる前例はどの国にもありません。
日本に住む私たちが自分たちの頭で考えて、乗り越えなければならない問題だということです。
その課題のなかで、今、解決策が求められているのは、長らく日本を支えてきた人口増加を前提とした経済システムから、人が減っても成り立つ経済システムに変えていく必要がある、という点です。
人が増え続けている時代は、ものを作っても、作っても不足しています。
サービスも足りていません。
どんどんものやサービスが売れる時代です。
そこで成功するためには、「誰かが成功している方法を見習って、真似しながら真面目に働けば何とかやっていける」という経営方針でじゅうぶんな利益を得られたようです。
今、人口が減少し始めて、社会の在り方も教育の在り方も真剣に考えなければなりません。
ものを作っても安くしないと売れません。
価格競争が行き過ぎると、やがて赤字になって倒産する会社が出はじめます。
何か商品やサービスに付加価値をつけて売らないとやっていけない時代が来ています。
これからは各自の当事者性を発揮して、自分にしかできないオンリーワンを目指していく必要性を強く感じています。
皆さんは、しっかりと当事者意識を持って、“自分探し”をしてください。
課題意識を持って、山陽中学校で学んでください。
あなた方の当事者性がさまざまな場面で発揮されることを期待しています。

修学旅行

平和祈念公園の像の前

修学旅行1日目
雨の中での平和学習でしたが、平和の大切さ、命の大切を学ことができました。真剣なまなざしがありました。

班別活動の様子

修学旅行2日目
またもや雨の中での活動。各班にわかれての班別学習。事前の万全な計画のもと、充実した学びができました。

ハウステンボスの風車の写真

ハウステンボスも雨の中での活動となりましたが、お土産を選ぶときの笑顔が印象的でした。

大宰府の写真

修学旅行3日目
晴天の中で、大宰府天満宮ではそれぞれの進路に対するに思いを祈願してきました。

令和6年4月号

令和6年度がスタートしました。桜の花が満開の始業式は、あまり記憶にありませんが、そのようななかで、今日、皆さんと再会できてよかったです。春休みの間、特に変わった点はなかったですか?

4年間にわたるコロナ禍もほぼ収束しました。今年度は、思う存分、勉強や部活動など自分のやりたいことに取り組めますので、頑張ってください。

さて、明日の入学式では、新たに340名の1年生を迎えます。2年生は、347名、3年生は、360名です。全校生は1,047名です。昨年度に引続き、姫路で一番人数が多い中学校です。人口減少で生徒数が減っている学校が多いなかで、本校はこれからも生徒数が増え続けることになります。新聞で発表されましたが、数年先には、城陽小校区に義務教育学校ができ、城陽小出身の生徒は山陽中学校から城陽の義務教育学校の生徒になります。

まだまだ先のこととはいえ、寂しい気持ちがします。また、分離するまでは皆さんに過密状態の本校で、窮屈な思いをさせなくてはいけないのが心苦しいです。

今年度は、昨年度よりも1学級が増えたため、教室の配置が今までと変わります。3年生は、2階にそのまま残ります。1年生は、3階です。2年生は、南館1階に7クラス、本館の3階に2クラスの配置になります。2年生には、誠に申し訳ないですが、2つの棟に分かれて生活してもらわなければなりません。お許しください。

そのような本校の状態のなかでも、皆さんは協力して、勉強や部活動、行事などに取り組んでくれています。山陽中の先生たちは、姫路一の大規模校でも、皆さんの心に響く、丁寧な指導を目指して頑張ります。そのような状況ですが、どうか生徒も教師も一緒に成長できるように、と教育課程を編成していきます。

兵庫県教育委員会は、令和6年度から第4期「ひょうご教育創造プラン」をスタートします。その中の重点テーマとして、「『絆』を深め、『在りたい未来』を創造する力」の育成を掲げています。このテーマが意味するところは、「コロナ禍の中で、体験活動の機会や地域とのつながりが減少し、生徒自身や取り巻く環境に大きな影響を及ぼした。改めて社会全体の「絆」を深め、豊かな心を育むことが重要である」と。また、「今後の教育には、社会情勢が激しく変化するなかで、想定外の出来事と向き合い対応する力や不透明な未来を切り拓く力をどう育んでいくか、また、ウエルビーイング(個人や社会のよい状態)を向上させ、持続可能な社会を実現させる、といった視点が重要である」と。そのためにも、自ら「在りたい自分」や「在りたい社会」を描き、自己のみではなく主体的に他者と協力・協働しながらその実現に向けた課題を発見・解決し、新たな価値を創造していく力を育むことが求められています。

これを受け、本校の令和6年度の目標を「ICTを活用し、AIにはできない当事者性を発揮できる未来を担う人づくり」にしました。あらゆる教育活動を通じて、「自分とは一体何者か」「自分がやりたいことは何か」と自分に目を向け、“自分探し”をやりながら、独自の当事者性を発揮できるようにICTを活用し、学んでほしい、との思いからです。

本年度も引き続きICTを活用し、ファシリテーションの手法を組み込んだ授業や教育活動を展開します。皆さんには、どうか当事者意識をもって自ら学び、知性も感性もしっかりと育んでくれるものと期待しています。

最後に、昨年4月の始業式で3年生には、北海道の植松電機の植松努社長さんの話を紹介しました。

私たちは、壁にぶち当たると「どうせ自分にはできない」と諦めてしまいます。そのような「どうせ無理」という思いをはねかえし、夢を諦めずに頑張れる人になってほしい、と植松社長は、全国各地での講演会やモデルロケット教室を実施されています。年間1万人以上の子どもたちに「本当の自信の増やし方」を発信し続けておられます。

現在、植松さんに姫路にお越しいただき、県立武道館を会場にして、5月に講演会を実施する計画を立てています。是非、皆さんに植松さんの話を聞いてもらい、“自分探し”の一助にしてほしいと考えています。楽しみにしておいてください。

それでは、2、3年生の皆さん、明日入学してくる1年生とともに、山陽中の先生たちと、この1年間、頑張りましょう。宜しくお願いします。以上、式辞とします。

令和6年4月8日 姫路市立山陽中学校長 三浦 洋

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