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姫路市立 豊富小中学校

TOYOTOMI ELEMENTARY AND JUNIOR HIGH SCHOOL

文化発表会5

  • 更新日:
  • ID:25696

弁論

生徒代表がステージで弁論をしている様子

8年2組小川玲桜さんが、6年生から9年生までの児童生徒および保護者の方の前で堂々と語りかけました。

「命の大切さ」

皆さんは、命の大切さについて考えたことはありますか。私も最近まではそんなことを考えたことがありませんでした。しかし、去年、私の祖母が亡くなった事が私に命の大切さについて考えるきっかけをあたえてくれました。祖母は、とても優しくて面白くて、私達のことを一番に考えてくれていました。そんな祖母が私は大好きでした。三年前に治療してなくなったはずの癌が再発した、と聞いたときでも、私は、また以前のようにすぐ治るだろうと軽く考えていました。しかし、急に症状がひどくなり、朝病院から電話がかかってきて「話しかけても返事がない」と言われました。その時でも、まだ寝ているだけじゃないのかなと思いながら病院に向かいました。ですが病院に着いたときにはもうすでに亡くなっていたのです。その時私は、最後の少しだけでも生きているときの顔が見たかった、と強く思いました。数日たっても亡くなったことが信じられなくて、もっとああしておけば良かったと後悔ばかりでした。この時人間は不思議だと思いました。祖母が生きている間、使っていた靴や帽子、メガネなどを見たときは何の感情も湧きませんが、この世から居なくなった途端にメガネや帽子が祖母との沢山の思い出をよみがえらせ泣きそうになります。今、一緒にいる家族のお茶碗、友達の席を見ても、いつでも会えるという気持ちがあるから何も思わないけど、もしこの世から居なくなったとき、思い出の物を見て寂しくなり、涙するのは予想できます。しかし、生活をしていく中で大切な人のことを一日何度思い出すでしょうか。皆さんは、お小遣いで買った筆箱や鉛筆を見て仕事を頑張っているお父さんを思い出しますか。綺麗に洗濯された体操服を見てお母さんを思い出しますか。いつも優しく私達を見守ってくれているおじいちゃんやおばあちゃん、ましてや毎日喧嘩の絶えない兄弟のことを一日何度思い出しますか。生きている間はその人のことを頻繁に思い出すこともありません。しかし、命には必ず終わりがあります。だからこそ生活をしていく中で今生きている家族や友達のことを思い出し、大切に想うことが私達にとっての命の繋がりなんだと思いました。そして、「命」という漢字の中には、「口」という字が入っています。これは、口を使って話す「コミュニケーション」が大切だと教えてくれている様に感じます。命を大切にするということは、健康で長生きをするということだけではないと思います。どんなに健康でも一人で寂しい思いをしていると、生きている意味すら分からなくなるかもしれません。誰ともコミュニケーションをとらずにいると、人は視野が狭くなり「マイナスな思い込み」が多くなるそうです。祖母が亡くなって強く感じた、後悔をしない生き方の為にも、もっと沢山の人に声をかけるコミュニケーションを積極的にしていこうと思いました。私が幼い頃に父から聞いた話ですが、「目を開いたまま亡くなってしまった方にご家族の方が『おつかれさま。ゆっくり休んでね。』と声をかけると、もう亡くなって動くはずがないのに、だんだん目が閉じていったんだよ。」と教えてくれました。私はそれを聞いて、びっくりしました。命が終わってしまったあとでも、家族の声が届いているんだ。人って凄いと思いました。このことから私が思うことは、自分や他人の命を大切にすることの第一歩は、日々の「あいさつ」や「ありがとう」を伝えるコミュニケーションをとることだと思います。いつでも会えると思っている家族や友達のことをどれだけ思い出せるか、そして、口、言葉を使うコミュニケーションをとることが、「いつかは終わる命」を大切に出来ていると言えることだと思います。この、「いつかは終わってしまう命」を大切に、悔いなく生きること。それが今の私の目標です。それを教えてくれた祖母の命に感謝します。「おばあちゃん、ありがとう」

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