中谷芙二子《白い風景―原初の地球》霧の彫刻 #47769、オールひめじ・アーツ&ライフ・プロジェクト、姫路市立美術館、兵庫、2023年
©Fujiko Nakaya photo: Atsushi Nakamichi / Nacása & Partners Inc
姫路市立美術館では「オールひめじ・アーツ&ライフ・プロジェクト」庭園アートプロジェクト招聘作家として、“霧の彫刻家”中谷芙二子氏が、令和4から6年度の三ヵ年計画で、「霧の彫刻」3部作の制作に取り組んでいます。1970年代以降、霧を用いて作品を制作し続けてきた中谷氏は、昨年、文化功労者に選出され、今年にはウルフ賞を受賞されました。
今年度制作された新作、《白い風景―原初の地球》は、「霧の彫刻」3部作の2作目となります。中谷氏がイメージするのは、無垢の地球。そこへ人々が足を踏み入れると、空気が動き、姿が見え隠れして、人の動きが見えてくる……。「風景を聴く」をテーマに、姫路市立美術館の庭園に誕生した新たな「霧の彫刻」が、風景と人、自然と人、作品と人が融和し、研ぎ澄まされた感覚の世界へとわたしたちを誘います。
「白い風景」は無垢の地球のイメージ。
原初の地球には雪が降っていたかもしれない。
白い霧に包まれていたかもしれない。
人類が地球に生まれるよりもずっとずっと昔から雪も霧も地球上に存在していたに違いない。
想像することはとても楽しい。
姫路市立美術館の庭園に立ち込める霧。
四方から発生する霧は、互いに出会って合流し、風に吹かれて上昇する。
霧は逆転層にぶつかると下降しはじめ、対流が始まる。
大気の中では、この大小さまざまな対流がうごめいていると言ってもよい。
対流する霧は無限に形を変え、千変万化を繰り返して消えていく。
人影が見えてくる。
霧の中で遊ぶ子どもたちが見え隠れする・・・。
子どもたちが生まれたての地球のように自由奔放に生きていけるような夢を描きたい。
午前10時00分から午後5時00分の間、1時間に2回霧が発生します。
【和文】中谷芙二子《白い風景―原初の地球》霧の彫刻 #47769、姫路市立美術館前庭、2023年●月●日
©Fujiko
Nakaya 2023 ©Himeji City Museum of Art
【英文】Fujiko Nakaya, White Landscape/ Primal Earth, Fog Sculpture #47769, Himeji City Museum of Art, ●.●, 2023
©Fujiko Nakaya 2023 ©Himeji City Museum of Art
*「●月●日」には撮影日をご記載ください。
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