みなさん、こんにちは。
皆さんは、水族館や動物園で展示している生き物を、時間をあけて何度も見たことがありますか?
おそらくほとんどの方が、よほどお気に入りの生き物でもない限り、一度見てしまえばその後戻ってもう一度見るということはないと思います。
でも、あえて言いたい!一度見ただけで終わりというのはもったいないかもしれません。
私たち飼育員は、生き物の様子を一日に何度もチェックしていますが、実は、生き物たちの中には時間帯によってとる行動が少し変わるものもいます。
今回はそんな一例をご紹介しましょう。
下の写真は、ある日の午前中に、ウミガメプールで撮影した写真です。
いつもエサやりをする場所なのでウミガメが寄ってくるかと思いきや、人が入ってきてもほぼ無関心です。
そして次は、同じ日の午後(えさやりの少し前)に同じ場所で撮影した写真です。
今度は、ほんの数秒いただけで人をみるとすぐに寄ってきます。
このとき私はエサを持っていたわけではありません。
つまり、ウミガメたちは、エサにつられて寄ってきたわけではなく、おそらくエサの時間をだいたい把握していて、その時間に人が入ってきたらエサをくれると思っているのでしょう。(私たち飼育員だけでなく、エサやりの前には皆さんの方にも寄ってきやすいように思います)
今回はわかりやすい例をあげてみましたが、他の生き物でも時間帯や季節によって違った姿を見せてくれることはよくあります。
みなさんも一度そんな視点で生き物たちを見てみてはいかかがでしょうか。
〔スギハラ〕