皆さん、こんにちは。
企画展「昆虫ってすごい!」の昆虫たちを紹介するシリーズ。
今回は『セミ』を紹介します。
セミというと、夏の暑い盛りのイメージがありますね。
朝から「ミーン、ミーン・・・」と鳴き声を聞くと、「あ~夏や~、暑い~(汗)」となりますよね。
セミは私たちにいちばん身近な昆虫なのかもしれません。
ところが、今回、企画展でセミを紹介するにあたり、
水族館周辺の手柄山中央公園で、いったいどんな種類のセミがいるのか、
またセミの羽化ってどんな様子なのか、
意外と観察したことがなかったのです。
そこで、私たちは、まず手柄山中央公園にどんな種類のセミがいるのか、7月~8月にかけて、抜け殻を採集することにしました。
とにかく歩いて木に付いている抜け殻、地面に落ちている抜け殻を集めました!
その数、なんと2000個以上にもなりました!
その抜け殻を種類ごとに分類します・・・。
次に、抜け殻を種類ごとに展示するのですが、壁一面に「セミの抜け殻グラフ」として展示することにしました。
これがなかなかいい展示になりました。
どんな種類がどれだけ見つかったかが、すぐに分かります!
会場に入られたら、ぜひ観察していただきたいと思います。
さて、セミの生態というと、土の中で何年も幼虫の時期を過ごし、成虫になったかと思うとわずか数週間で一生を終えることがよく知られていますね。
セミって何だか「はかない昆虫」というイメージもありますね。
でも、今回私たちがセミの羽化の様子などを観察してみて分かったことは、
セミは「たくましい昆虫!」ということでした。
セミの羽化を観察するにあたり、まず幼虫を探さないといけません。
セミの幼虫探しなんて、水族館の飼育員でも経験がありませんでした・・・。
どこにいつ頃土の中から出てくるのかな・・・?
懐中ライトを持ちながら木の根元を照らしながら探してみると、これが意外にも簡単に幼虫がいるではありませんか!
セミの幼虫が地面を歩いて木の幹を登っているだけで、テンションが上がってしまいました!
幼虫から成虫になる「羽化」の様子を間近で観察したい。
そう思って、幼虫を屋内に持ち帰り、羽化の様子を観察することにしました。
セミの羽化も、意外とすぐに観察することができました。
中には、持ち帰る途中に虫かごの中で羽化し始める幼虫もいました(苦笑)。
背中が割れ始める瞬間はドキドキです。
しばらくして仰向けの状態になると、お腹を引き抜いて体勢を変えて、あとはみるみる羽が伸びていきました。
その変身ぶりに、セミのたくましさを感じました。
セミをこんなにも身近に感じたことはなかったので、本当にいい経験になりました。
会場では、その羽化の様子を約1分に編集した映像をご覧いただくことができます。
ぜひその様子もご覧ください!
次回はカマキリについて、ご紹介したいと思います。
お楽しみに!
(タケダ)