皆さん、こんにちは。
春も本番になりました。
暖かくなると、魚たちに産卵の季節がやってきます。
今回は、淡水魚のオヤニラミの産卵について、ご紹介したいと思います!
オヤニラミは川にすむ淡水魚ですが、近年は環境の悪化などで数が少なくなり、絶滅のおそれが心配されています。
ひめすいでは、そんな数が少なくなった希少な淡水魚について、水槽内で産卵させたり、人工授精させたりして繁殖に取り組んでいます。
オヤニラミは今年の3月にバックヤードの水槽で産卵が始まりました。
こちらは、産卵中のオスとメスのペアです。
水中に立てかけた塩ビパイプに小さな卵が見えますね。
手前の色鮮やかな個体がオス、奥がメスです。
オヤニラミは野外では水中に沈んだ流木や植物の茎などに産卵します。
水族館では、産卵後の卵を別の水槽に移動しやすいように、写真のような塩ビパイプを産卵床としています。
たて1列に並んだ卵の大きさは、直径約2ミリメートルほど。
よーく見てみると、卵の中に黒い眼ができているのが確認できますね。
こちらの卵では、卵の中の赤ちゃんの様子がよく見えますね。
今にも赤ちゃんがふ化しそうです。
赤ちゃんのふ化は、産卵してから約10日前後で始まります。
そして、これがふ化したオヤニラミの赤ちゃんたちです。
全長はせいぜい3ミリ程度でしょうか。
そても小さくてかわいいですね。
ふ化した赤ちゃんは、次の日には小さな餌を食べるようになります。
みんな無事に大きく育ってほしいですね。
オヤニラミの赤ちゃんは、今のところ水槽での展示予定はありませんが、オヤニラミの成魚は新館2階の水槽で展示しています。
展示している個体も、ひめすいで生まれ育った個体たちです。
ひめすいの希少淡水魚の繁殖の取り組みについて、機会があればまたご紹介していきたいと思います。
ご期待くださいね。
(タケダ)