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アカウミガメが産卵しました!

  • 更新日:
  • ID:28852

みなさんこんにちは。
ブログでの報告が遅くなりましたが、6月10日、当館のアカウミガメ(アイオイ)が産卵しました!このとき実に138個もの卵が産まれました。そして、その後6月17日にも砂浜の別の場所で産卵がありました。
今回は少しですが1回目の産卵の模様をお伝えしたいと思います。

産卵されたウミガメの卵
産卵されたウミガメの卵を並べたもの

ウミガメプールの砂場で産卵に至ったのは、実に6年ぶりのことです。ここで、あえて「砂場で」と書いたのは意味があります。実はここ数年、水槽の底、すなわち水中に卵を産み落としたことは毎年のようにありました。ですが、水中に産み落とされた場合、ガス交換ができずに短時間で窒息してしまうため、見つけても手遅れになってしまうことがほとんどです。

産卵しているウミガメの画像

産卵が行われるのは夜の間です。
設置しているカメラを確認すると、1回目の産卵では午前1時から砂場に上陸があり、1時間30分もの間、陸上に居続けていました。とは言ってもその間ずっと産卵をしているわけではなく、まずは産卵に適した場所を探すところからはじまり、見つかったら後ろ足で穴を掘って卵を産み落とします。そして、産んだら埋め戻して終わり…ではありません!さらにそのあと、前足を使って産んだ場所を隠してしまいます。このカモフラージュはかなり上手なもので、見慣れていないと砂場の様子だけでは産んだかどうかよくわからないほどです。
下の写真の中に、産卵した場所が写っているのですが、さてどこで産卵したのかわかるでしょうか…。

ウミガメが上陸した砂場

このようにして生まれた卵は、当館ではバックヤードで管理して孵化させています。今年は久々の産卵だったため、私たち飼育員もうまくいくか心配ではありましたが、無事に86卵がふ化しました。ふ化が始まったのは産卵から48日後のことです。

孵化したウミガメ

そして現在ではふ化して50日程経過しました。大半の個体は和歌山沖にて放流したのですが、一部の個体のみ本館で展示しています。また子ガメたちの成長については、このブログで紹介できればと考えています。〔スギハラ〕