姫路の海にすむウミウシの調査
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突然ですが、みなさんは「ウミウシ」という生き物をご存じでしょうか?

簡単に言うと、ウミウシはサザエと同じ巻貝の仲間です。
色鮮やかで美しい見た目をした種類も多いことから「海の宝石」と呼ばれ、ダイバーなどに人気な生きものの一つとなっています。また、驚くべきはその種類の多さで、世界中の海には3000種類を超えるウミウシがいるとも言われています。
そんなウミウシたちは、姫路の海にも暮らしています。これまでの調査で確認できたウミウシの種類は、40種以上にのぼります。
下の画像は、姫路の海で確認できたウミウシの一部です。

ヤマトウミウシ
エダウミウシ

ミドリアマモウミウシ

シラユキウミウシ
ご覧のように、姿かたち、色が異なるさまざまなウミウシがいます。お気づきの方も多いと思いますが、すべてのウミウシがカラフルな色をしているわけではありません。ヤマトウミウシのように少し地味目な色をしているウミウシもいます(姫路の海には地味目な色のウミウシの方が多い印象です)。
2020年の夏ごろから約4年間、毎月同じ海へ行き、同じ方法で調査を行ってきたのですが、面白いことに毎年姫路の海で新たに確認する種類のウミウシが見つかります。
そして、ちょうど先月(2024年12月)、姫路の海で新たに確認できたウミウシがいました。
それが、こちらの「コノハミドリガイ(の一種)」というウミウシです。
このウミウシは、比較的温暖な海域で多く見られる種類です。今回確認することができたのは、温暖化の影響で南の海に多く生息している本種が、姫路の海にも定着できるようになったからではないかと個人的には感じています。
もしかすると、数十年後には姫路の海でも、沖縄の海に棲むような色鮮やかなウミウシが確認されるかもしれませんね。
最後に宣伝となりますが、どんなウミウシが姫路の海で確認されたのかについては、現在館内でお配りしている「山のうえの魚たち(機関紙)」に記事を載せましたので、ご興味のある方はぜひ確認してみてくださいね!
館内にて無料でお配りしています
(カノ)