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夏季特別展「夏休み子どもミュージアム−江藤雄造さんと漆であそぼう−」


夏休みの小中学生の皆さんに工芸品を紹介する展覧会、「夏休み子どもミュージアム」シリーズの第11回目となる今回は、「漆」をテーマに選びました。伝統的な蒔絵技術を学び、現代の生活空間を彩る漆の可能性にチャレンジしている姫路市在住作家の江藤雄造さんの作品と、館蔵品のコラボレーション展示をします。
お椀やお箸に塗られる、ウルシの木の樹液を使った塗料の「漆」は、丈夫で艶があり縄文時代の昔から使われています。顔料で色をつけて、絵を描くこともできます。日本が誇る「漆」をつかった地元作家の新作が工芸館のあちこちに出現しますので、家族みなさんで工芸館へ遊びにいらっしゃいませんか。

会期/令和6年(2024年)7月6日(土)〜9月1日(
会場/企画展示室、一般展示室
主催/姫路市書写の里・美術工芸館
企画/公益財団法人姫路市文化国際交流財団

展覧会チラシ A4表裏(PDF形式 1,665KB)

江藤雄造さん略歴

江藤雄造さん_画像
昭和57(1982)年 姫路市生まれ。
平成24(2012)年 香川漆芸研究所 研究院 入所、翌年卒業。
平成26(2014)年 第43回日本伝統工芸近畿展 新人奨励賞
平成26(2014)年 第52回兵庫工芸展 公募の部 大賞
平成27(2015)年 2015播磨・工芸ビエンナーレ 播磨工芸会賞
平成30(2018)年 LEXUS NEW TAKUMI PROJECT2018 兵庫県代表に選出
令和2(2020)年 姫路市芸術文化奨励賞受賞
10代から父・江藤國雄に師事し、全国各地の重要文化財などの修復に携わる。国内外での個展開催、アートフェア多数出品

主な出品作品

(1)「円相」江藤雄造 令和6年制作 個人蔵

円相_画像
撮影場所・姫路市書写の里・美術工芸館
江藤雄造さんの代表的な表現が、アクリル板に金魚や植物を描く作品群です。漆黒と云われるように「黒」を連想しがちな漆の表現において、透明な素材に鮮やかな色漆で描く試みが新鮮です。円を描くように泳ぐ金魚は、欠けることのない無限の象徴である「円相」を表すともいえるでしょう。漆絵に当たる光線の向きによって形を変える影が、豊かな表情を生み出すのが特徴です。アクリル板を設置する場所によって無限の可能性を演出できる、一期一会の作品です。

(2)「蒔絵螺鈿花札(まきえ らでん はなふだ)」江藤雄造 令和6年制作 個人蔵

蒔絵螺鈿花札_画像
蒔絵は、文様を描いた漆が固まらないうちに金や銀の粉を蒔いて装飾をする、漆工芸の代表的な加飾技法の一つです。また螺鈿は、夜光貝や白蝶貝などを薄くした板を貼り付けて輝きを持たせる技法です。 神社仏閣仏像など重要文化財の修復や仏壇蒔絵などの職人仕事から現代アーティストの活動まで行う江藤雄造さんの、漆芸作家としての力量を味わえる48枚の豪華な花札セットです。

(3)金魚とあそぼう 個人蔵

金魚とあそぼう_画像
江藤雄造さんの代名詞ともいえる画題が、幸運や金運を呼ぶ金魚です。本展では、館内のどこかで金魚が泳ぎまわるような作品を準備しています。開館30周年となる姫路市書写の里・美術工芸館は、建築家の宮脇檀(みやわきまゆみ)が設計しました。この建物と館蔵品、地元作家の新作をあわせて楽しんでいただけると幸いです。

(4)「木地蒔絵秋海棠文一合枡(きじまきえ しゅうかいどうもん いちごうます)」 明治時代 8.8×8.8×5.7cm 当館蔵

木地蒔絵秋海棠文一合枡_画像
これには「新器検」の焼印が押されているので、明治9〜24年までの間に作られた油や酒、醤油などを計量する枡とわかります。明治24年以降は近代的規格の枡が製造されるようになったため、本来ならば捨てられるものですが、秋海棠の文様を蒔絵で施してお茶席などに使ったものとみられます。「玉哉」という蒔絵師の名前も記されていますが、この人物の詳細は不明です。底面の「姫路製」の焼印から、かつて地元で用いられていたものと推測されます。

会期中の関連イベント

(1)漆のおはなし会

内容 漆という素材と表現方法についてのお話です。
日時 令和6年7月15日(月祝) 午後2時00分から午後3時30分まで
講師 江藤國雄さん(蒔絵師、漆芸作家)
会場 展示室内の2階ラウンジ
定員 当日先着50人(午後1時00分から整理券配布)
備考 参加は無料ですが入館料が必要です。

(2)雄造さんとお絵かきしよう

内容 手のひらサイズの豆皿に、自由に絵を描きます。
日時 令和6年8月18日(
 (1)午前10時00分から午前11時00分まで (2)午後1時00分から午後2時00分まで (3)午後3時00分から午後4時00分まで
講師 江藤雄造さん(展覧会出品作家)
参加費 1,000円
会場 竹林工房
定員 各回10人(小学生以上)
8月6日(火)までに往復はがきか応募専用サイトで申し込み、応募多数の時は抽選。
雄造さんとお絵かきしよう見本_画像
かぶれ対策のために本ウルシは使いません。

(3)子どもたんけんツアー

内容 担当学芸員と展示室とバックヤードをめぐります。
日時 令和6年7月13日(土)、24日(水)、28日()、8月11日(日)、14日(水)、24日(土)
 (1)午前10時00分から午前10時40分まで (2)午後1時00分から午後1時40分まで
講師 担当学芸員
定員 20人(当日各回1時間前から整理券配布)
備考 参加は無料ですが入館料が必要です。

姫路市書写の里・美術工芸館
〒671-2201 姫路市書写1223番地  [ 地図 ]
電話 079-267-0301 ファックス 079-267-0304

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