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人生の最終段階にあり心肺蘇生等を望まない心肺停止傷病者への救急隊基本的活動プロトコル

  • 更新日:
  • ID:30843

目的

近年、高齢化の進展を背景に、人生の最終段階における医療やケアに関する取り組みが進んできたことから、「人生の最後をどう迎えるか」についての考え方が少しずつ変わってきています。救急現場では、末期がんなどで人生の最後のときを迎えた方のご家族から、「心肺蘇生を行わないでほしい」というご希望を寄せらることが増えています。

これまで姫路市消防局では、心肺が停止している方に対して、できるだけ早く救命処置を行い、医療機関へ搬送することを基本として活動してきました。

しかし、心肺蘇生を望まないというご本人の意思を大切にするため、救急活動の手順の見直しを行うこととしました。

プロトコル運用に至った背景

心肺蘇生を望まない方への救急活動について、「本人の意思を最大限尊重し、意思に沿った活動」を実施することを目的に、医師・弁護士・消防機関で構成する中播磨・西播磨地域メディカルコントロール協議会「人生の最終段階にあり心肺蘇生を望まない心肺停止傷病者への救急隊基本的活動プロトコル」策定部会を立ち上げ、検討を繰り返し行いました。

検討の結果、中播磨・西播磨地域メディカルコントロール協議会として方針を決定し、令和6年4月1日から、人生の最終段階を迎えた方の意思に寄り添った、新たな救急活動の運用を開始しました。

基本的活動

救急現場において、傷病者本人が心肺蘇生を望んでいない意思を書面で確認できる場合や、家族等からの申し出があった場合で、かかりつけ医から心肺蘇生を中止するよう指示があるときには、傷病者の意思を尊重した救急活動を行います。

傷病者本人とかかりつけ医、家族等が事前に話し合い、人生の最終段階を迎えたときに、心肺蘇生を望まない意思をかかりつけ医に確認できていることが前提となります。

DNARとは

DNARとは、Do not attempt resuscitationの略で、「心肺停止時に心肺蘇生を行わないように」という指示のこと。

医師を中心とする医療チームと傷病者とその家族等が十分に話し合いを行い、あくまでも傷病者の意思に基づいて、心肺蘇生を行わないことを医師が指示すること。

活動イメージ

これまで救急隊は、延命処置や病院への搬送を基本として活動していたため、ご本人が「延命処置はしないでほしい」「病院には運ばないでほしい」と希望していてもその意思に沿えないことがありました。しかし、新たな活動手順では、かかりつけ医にご本人の意思が確認できれば、かかりつけ医が自宅に来て病院へ運ばずに、ご自宅での看取りが可能となりました。ご本人の最後の過ごし方についての希望がより大切にされる仕組みです。

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