姫路市立林田中学校
HAYASHIDA JUNIOR HIGH SCHOOL
〒679-4206 姫路市林田町林田33番地 地図
電話番号:079-261-2013
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おはようございます。
皆さんが元気に登校できてよかったです。
2学期の終業式では、「自業自得」の話をしました。
「自業」とは自分がおこなったこと、「自得」とは自分自身で受けること。つまり、自業自得とは「自分のおこないが自分の運命を生む」という意味でしたね。
この冬休みは、克服する学習内容について、計画を立ててから、スタディサプリでしっかりと学びなおしてほしい、とお願いしました。
皆さんは、頑張れましたか?
自分の行いの結果は自分に跳ね返ってきます。すぐには成果が現れないかもしれませんが、3学期も引き続き、タブレットを家に持ち帰って、家庭学習を頑張ってください。
それに加えて3学期は、国語の力を高めるための努力をしてほしいと思います。今年度から「正平調」の書写の提示のやり方を変えました。昨年度までは、新聞を切り抜いたものを印刷して皆さんに渡し、皆さんはその記事をノートに貼ってから写し、要約や感想を書くというやり方でした。読めない漢字や分からない言葉をそのまま写しても面白くないし、理解もできていないかもしれない、と思ったので、漢字にふりがなを打ち、注意すべき語句や専門用語に少し解説を入れたものを提供するようにしました。解説をノートに貼って残してくれている生徒もいるのを見て、嬉しかったです。
実は、提示の仕方を変えたのには、もう一つの理由があります。それは、文章を読むときに、分からない言葉や語句が出てきたら、そのまま読み進めるのではなくて、辞書やインターネットなどで調べてほしい、という思いからです。私が選んだ「正平調」の解説版を作るときに、辞書やインターネットで調べながら何度か記事を読み返すと理解が深まるだけでなく、知らなかったことが分かって解説版を作成するのが楽しくなりました。国語の学習の原点は、分からない言葉の意味を調べ、その言葉を使って表現することだと思います。古いやり方かもしれませんが、私自身が中学生のときに、何度も辞書を引いて、ノートに書き写していた勉強法は、いつまでも大切なやり方だと思っています。
1月5日の「正平調」に伝説の国語教師の話が記事になっていました。少し読んでみます。
神戸の灘中学・高校に、橋本武さんという国語の教師がいた。教科書は使わない。中学校の3年間、中勘助(なかかんすけ)の名著「銀の匙(さじ)」をひたすら読みこむ。読んで文章の中身を考えるだけではない。授業は何度も横道へそれる。たとえば文中に「遊ぶ」という言葉があったら、「ぶ」のつく動詞をみんなで挙げる。凧(たこ)揚げのくだりがあれば、つくって揚げてみる。あるとき生徒が質問をした。1ページに1週間も2週間もかける。こんなに遅かったら、本を最後まで読めないと。答えは「スピードが大事なんじゃない。すぐに役だつものはすぐに役だたなくなる」だった。
橋本先生は、日本で東大合格率がトップクラスの灘中・高等学校で、50年にわたって国語を教えてこられました。中学の3年間は教科書を使わずに岩波文庫の「銀の匙」だけで授業をされてきたそうです。
ここに〈銀の匙〉の国語授業という岩波ジュニア新書があります。その中にどのように授業をしたのかがまとめてあります。もし興味がある人は、一度読んでみてください。
(少し紹介すると)手書きのプリントを作成し授業をされるんですが、本文、注意すべき語句、短文練習、鑑賞の手がかり、内容の整理、二百字要約、雑談ノート、鑑賞ノートという風に4ページの本文に対して、B4版14ページのプリントにそれぞれの生徒が調べたり、授業記録を残したりするような教材です。
自分で調べて、先生の話を聞いて考えて、ゆっくり3年間も時間をかけて学んでいった結果、多くの立派な卒業生を輩出したのでしょう。
公立の中学校では、教科書を使って授業を進めます。橋本先生のように一冊の単行本だけで3年間にわたって授業をするわけにはいきません。本校は、髙垣先生が丁寧に授業をしてくれています。国語の学習をするときには、どうか自分で調べたり、授業中にしっかりと考えたりしながら取り組んでください。
橋本先生曰く、「国語はすべての基本です。“学ぶ力の背骨”なんです」と。
3学期からは、タブレットを毎日持ち帰ることを許可します。その日にやった授業の振り返りを家に帰ってからスタディアプリやミライシードを使って復習してほしいと思います。そして、国語力を高めるために言葉を調べたり、読んだ文章の言いたいことを自分なりに考えたりしてください。
3年生はいよいよ受検が迫ってきました。焦る必要はありません。しっかりと「今、やらなければならないこと、今、やってはいけないこと、今、やる必要のないこと」を考えて、一歩一歩着実に受験勉強に取り組んでください。
それでは、引き続き新型コロナウイルス感染防止対策をしながら元気に3学期を過ごしてください。
以上、式辞とします。
令和5年1月10日 姫路市立林田中学校長 三浦 洋
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