11月・12月の園芸作業帳
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緑の相談所相談員からのアドバイス(園芸作業帳)緑の相談所相談員からの、季節の園芸ワンポイントアドバイスです。
もっと知りたい方は緑の相談所に電話してください。

観葉植物

同じ室内でも温度、光線量に差がある!
同じ室内でも、熱は下から上に上がりますから、床面より天井に近いほど暖かく、寒さに弱い植物は棚の上に置くとよいでしょう。床は冷えますが、発泡スチロールなどの断熱材を敷いておけば、緩和されます。窓側は光が十分にありますが、窓際は外気の影響を受けやすいので注意し、窓から最低20センチメートルは離して置くようにします。壁面は光線不足になりがちですので月に1回は、置きかえる(鉢を回す)ようにしましょう。また、暖房機の周辺(とくに温風のあたるところ)には絶対に置かないようにしてください。

けっこう寒さに弱いディジゴセカ(アラレア)

家庭菜園

タマネギとイチゴをプランターでつくろう!
11月にはいると、タマネギとイチゴの苗が店頭に出回ります。最近は少量でも買えるようになったので、ぜひ家庭でプランター栽培にチャレンジしてください。タマネギは、できれば平たいプランター(菜園プランター)を用いて、株間は10センチメートルから12センチメートル程度で植えつけます。
タマネギは通常の60センチメートルくらいのプランターであれば、株間10センチメートル程度で10株から15株が基準です。タマネギの根は比較的浅いので、浅い幅広の菜園プランターのほうがよいでしょう。細い苗でも小さなタマネギになりますが、太すぎる苗(鉛筆より太い)では、春にとうが立ちやすくなります。

タマネギ苗を畑に植える時は、株間12センチメートルから15センチメートルで

家庭果樹

苗木(落葉果樹)の購入、植えつけ適期です。
この時期から園芸店では、さまざまな果樹の苗木がならび始めます。よい苗木の見分け方は、落葉樹では芽がしっかりついていること、病害虫の跡がないこと、常緑樹(植えつけ適期ではないですが・・・)では、葉が元気なこと、根鉢(根の周りについている土)が大きく、しっかりしていることなどです。とくに果樹苗では、品種がちゃんと記入してあるかを確かめて、信頼のできるお店で購入しましょう(受粉が必要な木は雄木や雌木などの確認を!)そして、その品種名を絶対に忘れないことです。果樹の苗木は実がなるのに数年かかりますので、実がなってから、品種名を忘れたということがないように、別に札を作るとか、手帳に記して残しておきましょう。(最近流行のブルーベリーには、たくさん品種があります。)

紅葉も美しいブルーベリー

花壇・鉢植え

買った球根はすぐに植え込むのが鉄則!
スイセンやチューリップなどの秋植え球根(春咲き種)は、低温にあわせることで花芽が動き出すので、暖かい室内に置きっぱなしにすると葉ばかり伸びて花が咲かないことがあります。スイセンは11月中に、チューリップは12月の初旬までには花壇かプランターへ植え込みましょう。また、1月になっても芽は伸びていませんが、土の中の根はけっこう動いているので、水やりを忘れてあまりに乾燥させてしまうと、せっかくの花芽がつぶれてしまい、よい花が咲かなくなってしまいます。とくにプランターの場合は、適度に水やりをしてあげてください。パンジーやビオラなどの間に球根を植え込んでおくのもよいでしょう。チューリップはけっこう深植えですので、各球根の植え込む深さにも注意が必要です。

冬の花壇の代表、ビオラ。株間にチューリップやスイセンの球根を埋め込むと春には驚きの花壇に!

サギソウ

球根の保存方法
11月半ばを過ぎてくると地上部が枯れてきます。土中の地下部では新しい球根もできあがっているはずです(ふつうは一株に2~4球の球根をつけます)。球根の保存方法ですが、2つの方法があります。ひとつは12月に掘り起こして、球根を湿らしたミズゴケか鹿沼土といっしょにビニール袋に入れて冷蔵庫で保存する方法と、掘り起こさずに鉢のまま屋外で保存する方法があります。後者の場合、鉢の地上部が何もない状態になりますが、忘れずに適度(最低10日おき)に水やりを行い、土を乾燥させないよう注意してください。冬でも水をやるような花苗のプランターのそばに置くのもよいでしょう。

地上部は枯れますが、地中には子球ができています。
(このままでの冬越しの場合、鉢土を乾燥させないように!)