食中毒の主な病因物質
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食中毒を起こす病因物質である、食中毒菌やウイルスについて説明します。

主な病因物質

サルモネラ
牛、鶏、ペットなどあらゆる動物が保菌しており、主な原因食品は鶏卵、食肉とその加工品です。少ない菌量で発症し、症状は激しい下痢、腹痛、発熱で、潜伏時間は6時間~72時間です。

予防方法
- 卵は、冷蔵庫で保管し、短期間で消費しましょう。
- 卵の割り置きはやめ、できるかぎり加熱して食べましょう。
- 食肉の生食は避け、十分に加熱しましょう。

腸炎ビブリオ
海水や海泥の中に生息しており、主な原因食品は夏期の海産魚介類です。塩水を好み、真水に弱い菌です。菌の増殖速度が速く、短時間のうちに発症菌量に達します。症状は激しい腹痛、下痢、発熱で、潜伏時間は8時間~24時間です。

予防方法
- 魚介類は、冷蔵庫で保管しましょう。
- 魚介類は、調理前に真水の流水でよく洗い、特に夏場の生食を避けましょう。

カンピロバクター
鶏、牛、ペットなどあらゆる動物が保菌しており、特に鶏の保菌率が高くなっています。主な原因食品は生や加熱不十分の鶏肉料理です。少ない菌量で発症し、症状は腹痛、激しい下痢、発熱で、潜伏時間は2日~7日です。

予防方法
- 食肉、特に鶏肉の生食は避け、十分に加熱しましょう。

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腸管出血性大腸菌
病原大腸菌のうち、ベロ毒素を産生する大腸菌を腸管出血性大腸菌といい、この菌は牛などの家畜が保菌しており、その糞便がさまざまな経路で食品や水を汚染することがあります。主な原因食品は生や加熱不十分の牛肉料理です。感染力が非常に強く、症状は下痢、腹痛で、血便や激しい腹痛を伴う場合もあり、潜伏時間は3日~8日です。

予防方法
- 食肉の生食は避け、十分に加熱しましょう。
- 井戸水は殺菌して使用しましょう。

黄色ブドウ球菌
人の皮膚や鼻粘膜に広く生息しており、特に化膿巣などには存在しています。熱に強いエンテロトキシンという毒素を産生します。主な原因食品はおにぎりや弁当です。症状は吐き気、嘔吐、腹痛で、潜伏時間は30分~6時間です。

予防方法
- 手指に傷があるときは調理をひかえましょう。
- 手洗いをしっかりしましょう。
- 調理後の食品は早く食べましょう。

セレウス
土壌などの環境中に広く生息しており、主な原因食品はチャーハンなどの穀類加工品です。熱に強い芽胞を形成するため、加熱調理でも生残することがあります。症状は嘔吐型と下痢型があり、潜伏時間は嘔吐型で30分~6時間、下痢型で8時間~16時間です。

予防方法
- 食品の作りおきをしないようにしましょう。
- 調理後の食品は長時間常温放置せず、早く食べましょう。

ノロウイルス
冬期に集中して発生しています。カキなどの二枚貝に濃縮されており、その二枚貝を生や加熱不十分で食べると感染し食中毒を起こすことがあります。感染力が非常に強く、少量のウイルス量で発症するため、ノロウイルスに感染した人が手洗い不十分のまま調理し、感染が広がることが多く見られます。症状は吐き気、嘔吐、下痢、発熱で、潜伏時間は24時間~48時間です。

予防方法
- 食品は十分に加熱しましょう。
- 手洗いをしっかりしましょう。特に調理をするとき、トイレのあと、嘔吐物などの処理をしたあとはしっかり手洗いしましょう。
- 嘔吐や下痢などの症状のあるときは調理をひかえましょう。

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