麻しんは、一般的には「はしか」と呼ばれている急な発熱、上気道症状、発疹を主な症状とする感染力が極めて強い感染症です。平成19年は10代、20代を中心とした麻しんの集団発生がありました。麻しんは通常、毎年4月から6月にピークがあります。
麻しんは、一般的には「はしか」と呼ばれている急な発熱、上気道症状、発疹を主な症状とする感染力が極めて強い感染症です。麻しんの潜伏期間は約10日から12日といわれており、一旦発症すると、中耳炎、気管支炎、肺炎、脳炎等を合併し重症化することがあります。稀ではありますが、重症の場合は肺炎や脳炎で死亡することもあるといわれています。
普段、外出から帰ったら、うがい、手洗いを励行することは大切です。また、人混みに出る場合には、マスクを着用することも効果があります。
麻しんワクチン未接種者で麻しんにかかったことがない方は、麻しんの予防接種を、任意接種(費用は自己負担)で受けることができます。接種については、主治医にご相談くだい。
なお、1歳児と、小学校入学前年度の1年間(4年1月~3月31日)のお子さまは定期接種として麻しん風しん混合(MR)ワクチン(風しん罹患者は麻しん単抗ワクチン)の接種があります。対象の方は早めに受けましょう。
麻しん(はしか)について、よくあるご質問とその答えをQ&A形式でお知らせします。
始めの3日から4日(カタル期)は38度前後の発熱、咳、鼻水、結膜充血などで、<かぜ>と区別がつきません。その後いったん熱が下がり、4~5日(発疹期)後、再び高熱が出て、赤い小さな発疹が、耳の後ろから顔面に出はじめて次第に手足などに広がります。乳幼児では、下痢、腹痛等の消化器症状を伴うことが多くあります。
空気感染や飛沫感染します。
季節的な傾向としては、初春から初夏にかけて患者が多く発生します。今後の流行拡大に注意が必要です。
成人麻しんが特に多い原因として、近年麻しんの発生が少なくなったために、二次性ワクチン効果不全(※)(secondary vaccine failure, SVF)の者が蓄積され、集団全体としての免疫が低くなっていた可能性が考えられます。また、10代後半の年齢層でワクチン接種率が比較的低いことも原因の一つかもしれません。国立感染症研究所感染症情報センター提供の年齢別麻しん、風しん、MMRワクチン接種率を参照ください。別ウィンドウで開く
二次性ワクチン効果不全とは、麻しんの流行が減少して野生ウイルスに接触する機会が少ないため、麻しんワクチン接種による免疫が低下すること。
いくつかの学校等における発生事例の調査では、入院患者が複数出ていることがわかっています。死亡患者の報告はありません。
現在のところ、遺伝子学的検査でも疫学的データ(感染症サーベイランスや集団発生調査等)でも、感染力や病原性が従来と異なることを示唆するような所見はありません。もともと麻しんウイルスは非常に感染力が強いものです。
2003年以前は、今回と同等かそれ以上の流行がほぼ毎年のようにありましたが、その後、1歳児のワクチン接種率の向上等により、急速に麻しんの発生が少なくなっています。そのような中での2008年の流行は大きいものといえます。
過去、麻しんがまん延していた時期にも流行の周期性はありました。その頃はワクチン接種率が低く、患者は乳幼児がほとんどでした。大規模な流行があると免疫を獲得する人が増え、しばらく流行は収まるのですが、乳幼児を中心に免疫のない人が増えてくると、また大規模な流行が発生するという繰り返しです。
今年の流行では、患者の中で10代以上の占める割合が多く、ワクチン接種歴のある人も半数程度含まれています。この理由として、麻しんの発生が少なくなったために、二次性ワクチン効果不全の者が数年の間に蓄積され、集団全体としての免疫が低くなっていた可能性が考えられます。
現在小学2年生以上の人は1回接種の人がほとんどですので、現状だと今後も数年の周期で流行が繰り返される可能性があります。(海外の状況等から推測すると、ワクチン接種率が低い状態に比べれば、流行規模は小さく、周期は長くなると予想されます。)
早めに医療機関を受診することをお勧めします。特に麻しんの予防接種を受けていない場合や過去に麻しんに感染したことがない場合(特に乳幼児や高齢者の方)は、重症化することがあります。重症化すると、肺炎、腸炎、中耳炎、脳炎などの症状が現れます。脳炎症状が出た患者では、麻痺などの後遺症を残す場合があると言われています。
学校保健安全法第19条では「校長は、伝染病にかかっており、かかっておる疑があり、またはかかるおそれのある児童、生徒、学生または幼児があるときは、政令で定めるところにより、出席を停止させることができる。」となっています。(学校教育法第1条に定められている法定学校とは小、中、高校、大学、高専、盲・聾・養護学校、幼稚園等を指します。)
学校における麻しんの出席停止の基準は「発しんに伴う発熱が解熱した後3日を経過するまで」となっています。出席停止の決定を行うのは校長ですので、個別のケースについては学校等にご相談ください。
予防接種を受けていない場合や過去に麻しんに感染したことがない場合は、予防接種を受けることをお勧めします。外出から帰ったら、うがい、手洗いを励行することは重要です。また、人混みにでる場合にはマスクを着用することも効果があります。
定期予防接種の対象者(注)は無料で接種を受けることができますので、詳細については、姫路市で受けることができる定期予防接種一覧のページをご覧ください。
定期予防接種の対象者以外でも、接種を希望する場合には自費で受けることができますが、医療機関によって費用が異なりますので、医療機関に問い合わせてください。
(注)予防接種法の一部が改正され、平成18年4月1日から施行されました。この改正により、麻しんの定期予防接種は、麻しん風しん混合ワクチンによる2回接種となり、定期予防接種対象者は次のとおりとなりました。
麻しんの予防接種を受けていない場合や過去に麻しんに感染したことがない場合には、麻しんの予防接種を受けることをお勧めします。
なお、定期の予防接種の対象者であれば、費用は無料となります。定期の予防接種の対象者以外でも、希望すれば自費で予防接種が受けられますので、医療機関にご相談ください。
麻しんの潜伏期間は一般的に10日前後と言われています。この間に風邪様の症状がでた場合には、早めに医療機関を受診してください。
予防接種を受けていても感染する場合があります。しかし、感染しても予防接種を受けたことがない人に比べ、一般的に症状は軽く済むと言われています。
麻しんの定期予防接種は1978年(昭和53年)10月から始まりました。このため、1978年以降に定期予防接種の対象者に該当しない人は、麻しんの予防接種を受けていない可能性があります。
(ご留意)このQ&Aは、東京都を参考に作成しております。
姫路市役所健康福祉局保健所保健所防疫課
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