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令和5年11月17日市長記者会見

  • 更新日:
  • ID:25968

会見事項

  1. 株式会社リクルートとの連携協定の締結について
  2. 世界遺産登録30周年記念 姫路フィルムコミッション・トーク&シアターの開催について
  3. 円教寺摩尼殿における国の重要文化財(建造物)指定について

報告事項

なし

市長会見内容

市政記者クラブの皆さま方には、お忙しいところご出席をいただきまして、ありがとうございます。
さて、11月も半ばを過ぎ、紅葉の美しい季節となりました。昨年、旅行情報誌の「じゃらん」が実施した「一度は見たい「圧巻の絶景紅葉」ランキング」で1位に輝いた好古園では、本日より紅葉会を開催しております。期間中、開園時間を午後8時まで延長して、園内の紅葉した木々を日暮れとともにライトアップし、幽玄の世界へと誘います。
また、来週の22日からは「Himeji大手前通りイルミネーション」と姫路城の「鏡花水月」も始まります。仕事や買い物帰りに、思わず寄り道したり、出掛けたりしたくなるような「まちなかの賑わい」の創出を図ってまいりますので、ぜひ多くの皆さまに足を運んでいただき、幻想的な夜のまちを楽しんでいただきたいと思っております。
それでは、本日の会見事項について、発表をさせていただきます。

株式会社リクルートとの連携協定の締結について

まずは、株式会社リクルートとの連携協定の締結についてでございます。
昨今、マッチングアプリによる出会いをきっかけに結婚するカップルが増加しており、婚活市場での急速な台頭ぶりが伺えます。特に、新型コロナウィルスの感染拡大以降、リアルな出会いが減少し、マッチングアプリが新たな出会いのカタチとして定着しつつあります。
そこで、婚活サイト・婚活アプリなどの「インターネット型結婚相手紹介サービス業認証制度」において、適正な事業所の証である「IМS認証マーク」を取得している事業者の中から、このたび、株式会社リクルートと結婚支援に関する連携協定を締結するに至りました。
その協定内容でございますが、「独身男女の出会い促進に関すること」「結婚に対する機運の醸成に向けた取組に関すること」「結婚支援に関する情報交換に関すること」「その他結婚支援事業に関すること」の4項目となっており、協定の期間は、来週の「いい夫婦の日」である11月22日から2025年3月31日まででございます。
連携事業の第1弾として、本市に住民登録のある20歳から39歳の独身の方を対象に、11月22日から来年3月31日までの間、特別キャンペーンを実施いたします。
その内容でございますが、まずマッチングアプリの「ゼクシィ縁結び」におきまして、リクルート側で、3ケ月プランを1カ月分無料で提供いただき、残りの料金を本市が後日最大2か月分補助することで、実質20代はゼロ円、30代は3,160円で3ケ月プランを利用することができます。
次に結婚相談所の「ゼクシィ縁結びエージェント」におきまして、リクルート側で、スタンダードプランの入会金33,000円を全額無料にしていただき、本市は月会費を後日補助することで、実質20代はゼロ円、30代は14,080円で2カ月間活動することができます。
今回の特別キャンペーンをきっかけに、新たな出会いを見つけ、1組でも多くのカップルが誕生することを期待するとともに、これからも少子化の要因の一つである未婚化・晩婚化の進行に歯止めがかかるよう、若者の出会い支援に取り組んでまいります。

世界遺産登録30周年記念 姫路フィルムコミッション・トーク&シアターの開催について

続きまして、「姫路フィルムコミッション・トーク&シアター」の開催についてでございます。
姫路フィルムコミッションでは、市民啓発事業としまして、映画やドラマの支援作品の上映会やトークショーイベントを毎年開催しております。
そこで今回は、姫路城世界遺産登録30周年記念事業としまして、本市での代表的な支援作品で全国に姫路の認知度を上げた、大河ドラマ「軍師官兵衛」から、当時の“ドラマ制作統括”を担当された中村高志さんと竹中半兵衛役でご出演されました俳優の谷原章介さんをお招きし、トーク&シアターを開催いたします。
開催日は、来年1月27日で、アクリエひめじの中ホールで開催いたします。参加は無料ですが、事前の申し込みが必要となります。申し込み方法など、詳細な情報につきましては、決まり次第お知らせいたします。
大河ドラマ放送から10年、撮影現場でのフィルムコミッションとしての取り組みや裏話などを振り返り、市民のわがまち意識の醸成と、新たな大河ドラマなどの姫路を題材にした作品誘致による地域活性化、姫路の知名度向上へとつなげるイベントとなることを期待しております。

円教寺摩尼殿における国の重要文化財(建造物)指定について

最後に「円教寺摩尼殿の国重要文化財建造物の指定」についてでございます。
この度、県の指定文化財であった摩尼殿が、国の重要文化財建造物に指定されることとなりました。摩尼殿は、観音信仰の中心的仏堂で、西国三十三所霊場の一つとして数えられる、円教寺の象徴的な建造物です。大正時代に焼失後、昭和8年に再建されました。設計は京都大学教授で、「関西建築界の父」とも呼ばれる武田五一、大工棟梁は、出雲大社拝殿などを手掛けた伊藤平左衛門でございます。昭和初期に再建された寺院建築の中でも規模が大きく、斜面地に建つ豪快な佇まい、大きく反らせた軒のバランス、植物文様の彫刻など、みどころが多く、質が高い均整のとれた傑作として意匠的に優れていると評価されました。
今回の指定により、円教寺境内建造物の文化財指定は、国指定9件14棟、県指定4件8棟、市指定1件1棟の計14件23棟となる予定です。
本日より重要文化財の特別公開や夜間に紅葉ライトアップを行う「書写山もみじまつり」を開催しておりますが、この度の指定により、1,000年以上の歴史をもつ、書写山円教寺のさらなる活性化へとつながることを期待しております。

質疑応答(要旨)

記者:
リクルートとの連携協定における特別キャンペーンについてですが、人数の上限等ございますか。

こども未来局長:
現時点においては、マッチングアプリ(ゼクシィ縁結び)については先着75名、相談所(ゼクシィ縁結びエージェント)につきましては先着5名を予定しております。

市長:
あくまでも予定ですので、人気ですぐに上限に達するようでしたら補正予算等も検討していきます。

記者:
20代と30代で助成額が違うのはなぜでしょうか。

こども未来局長:
ひょうご出会いサポートセンターが運営する「はばタン会員」の登録料の一部補助に準じた設定としました。

記者:
連携協定にあたっては、IMS認証マークを取得している事業者から選んでおられますが、利用者の安全安心が守られるという意味でしょうか。

市長:
そうですね。我々も縁結びをしていくことは大事なことですが、不正利用とか、成り済まし等で不幸な事件が発生しないよう基準を設けました。

記者:
周辺自治体などで同様の協定を締結している例はございますか。

市長:
この事業は、大河ドラマ「千姫」誘致の会で一緒に活動している三重県桑名市さんが、桑名市に拠点を置くマッチングアプリの企業と連携協定を締結して、「出会いのまち桑名」として取り組んでいることをお伺いして、とても良いアイデアだと本市でも2年ほど前から調査をしておりました。
リクルートと自治体の連携実績で言いますと、マッチングアプリについては三重県や佐賀県、広島県が、相談所については群馬県片品村、婚活イベントとしては大阪市がされています。

こども未来局長:
リクルート以外のIMS認証マークを持っている事業者さんとも、順次連携の検討を行っていきたいと思っております。

記者:
桑名市と同じように「縁結びのまちづくり」を進めていかれるのでしょうか。

市長:
そうですね。先ほどもお話ししましたが、現在、市では大河ドラマ「千姫」の誘致を進めておりますが、千姫さんと本田忠刻さんは、お見合い結婚や政略結婚が主流の時代において、当時では珍しい恋愛結婚です。千姫さんは豊臣秀頼と死別した後、忠刻と桑名で出会い、当時歴史的にも報告もないような恋愛結婚をして、そして新婚生活を姫路で送っていました。こうした千姫さんのことも知っていただき、我々は400年前から恋愛結婚にとてもポジティブなまちですといった形でも発信できたらなと思っております。
ちなみに、以前の会見でも話しましたが、ここ数年間で婚姻届の届出件数が一番多かった日は、毎年11月22日、いい夫婦の日でした。今回の連携協定の締結日や大手前イルミネーション等の合同点灯式を11月22日にしたのも「いい夫婦」になっていただこうという本市の願いからです。
昨今、「結婚は負担」とか「子育ては辛い」とか、SNS上で非常にネガティブな話題が多くみられます。我々先輩の方から「結婚はいいことですよ」「子供ができるって楽しいことですよ」というようなメッセージを送っていかなくてはならないと思っております。

記者:
来月11日に、姫路城が世界遺産登録されて30年となります。時期尚早かもしれませんが、その受けとめについてお聞かせください。

市長:
世界遺産に登録された12月11日は、我々姫路市民にとって忘れがたい日です。
姫路城がここまで姫路の観光産業の核となるコンテンツとして成長できたのは、まさに日本で最初に世界遺産に登録されたからであり、それが市民の皆さんの誇りに繋がっていると思います。城下町に暮らす市民の皆さんには、この30年間世界遺産のまちづくりに本当に協力していただきました。

記者:
姫路城が観光産業の一つの大きな要素とのことですが、今後の展望等にお聞かせください。

市長:
姫路城については、文化庁と常に協議しておりますが、できるところはなるべく史実に基づいた復元等を進めていきたいと思っております。
また、先日のお城まつりでは、残念ながら雨により薪能が市民会館での開催になってしましましたが、幽玄な薪能を当時の人たちが見ていた形で再現していくというような、有形のものだけでなく無形なものについても重視していきたいです。さらにお城まつりで言いますと、お城の前で披露された獅子舞などの郷土芸能は、多くの外国人観光客がSNSなどで発信していただきましたのでこうしたところも力を入れていきたいです。
また、駅を出たところで世界遺産がパッと目に入ってくるのは、姫路城とケルン大聖堂だけだと思いますが、こうした付加価値をさらに発信していくっていうことも大事かなと思っております。

記者:
先日ヴァヴェル城との姉妹城提携に向け、ポーランドのクラクフ市に行かれましたが、やはりクラクフと言いますシンドラーのリストを思い浮かべて、非常に平和とも繋がりが深い土地なのかなと思いますが、姫路も慰霊塔があるところとして、特に平和外交とか平和の取り組みを何か考えておられますか。

市長:
皆さんにも報道いただきましたが、先日平和首長会議国内加盟都市会議総会をアクリエひめじで開催しました。クラクフ市との事前協議の中でも、太平洋戦全国戦災都市空爆死没者慰霊塔をもって、51万人余の民間人の空爆犠牲者を毎年慰霊している平和都市であることについては、非常に興味を持っていただいておりました。
隣国三国に分割され、国が120数年なくなるなど、近隣諸国からの侵略を受け続けたポーランドにあって、クラクフだけは奇跡的に破壊を免れ、ヴァヴェル城が世界遺産に登録されております。姫路城も戦災を免れた奇跡のお城です。こうした同じ価値観を持つ城として、この度歴史文化を守り、そして未来へ繋いでいくために、相互の文化の尊重と理解を深めるための交流を進めていきましょうと基本合意をしてきましたが、来年ヴァヴェル城からの使節団を受け入れて、本提携となります。
今から約100年前にシベリアで苦しむポーランド孤児を日本が救ったことから、ポーランドの皆さんは非常に親日家で、本当に日本を愛してくれているのだなと改めて確認する場になりました。この度はワルシャワを入れて4日しか滞在しておりませんが、大変有意義な訪問になりました。

記者:
市民文化祭について参加団体の方に取材をすると、今回の廃止の方針の進め方が唐突だとか、一方的だとか、そうした声が上がっています。これについて市長の受けとめを改めてお願いします。

市長:
廃止というよりも白紙、見直していくことを、数年前から参加団体に申し上げていましたが、コロナ禍もあり、会議等でコミュニケーションをとるのが非常に難しかった。
本件については、先月の会見でも私の思いを述べさせていただきましたが、戦後GHQ占領下において、文化が荒廃すれば、日本という国が滅びるということで、いろんな団体が声を上げて文化祭が始まった。これは本当にすばらしいことだと思います。
ところが、戦後から75年以上経って、多くのまちでは文化祭を芸術祭に変えています。例えば芸術祭になっているところは、プロの方をお呼びして、その前座で市民の皆さんも参加するとか、すそ野が広がり、頂点も上がっていますが、今の市民文化祭では参加団体が固定化するなど、すそ野の部分も広がることを止められているので、頂点も上がっていません。
市の市民文化振興にかかる予算は、平成27年の2.1億円から令和5年では4.5億円と倍増しています。ありがたいことに先日の日経新聞でも住民一人当たりの芸術文化事業費が多い市として取り上げていただきました。今後も、文化芸術を積極的に振興し、その一環として、姫路でも芸術祭を開催することで、夢ある人たちが頂点を目指していけるのではと考えております。
現在、市民文化祭に参加されている皆さんは反対されていることが多いのですが、新たに参加できるのですねと好意的に言っていただく団体も非常に多いのも事実です。
私たちは文化を否定するわけではありません。例えばプロ野球のオールスターを見たら、野球少年が増えるのと同じように、裾野を広げつつ、頂点も高いものを見せて、姫路を文化都市にしたい。人口が減少する中においては、播磨の文化芸術の拠点という姫路で頂点も上げていく必要があると考えております。

記者:
市長の思いは分かりますが、当初から文化祭を芸術祭に変えることを案内してれば、参加団体の方から困惑の声は上がらなかったと思いますがいかがでしょうか。

市長:
大変申し訳ないですけど、私が直接説明に行けばよかったなと思います。
説明会では、担当者は文化芸術の場は考えていきますとしか言いようがなく、まだ決まっていないことについて、大きなことは言えませんでした。文化活動を芸術へ昇華するために白紙で再構築させていただきます。その白紙から作り上げますとしか言えなかったところを廃止と捉えられてしまうのは、大変難しいことだったのかなと思います。

記者:
今回はやはり市民文化祭の廃止だけが先走ってそうですね。

市長:
私も就任以来、スポーツと文化芸術を核に観光をしていきたいというのが、先ほど示した予算に表れています。決して参加団体が不利益になるとは、私は到底思わないです。

記者:
参加団体に来年度の日程を内々に伝えておられたので、来年度までは実施してはと思う気持ちもありますがいかがでしょうか。

記者:
私が就任してから、文化のあり方を見直して、こういう形に変えていこうと内部でも話をして、また会議等でも言っていましたが、皆さんピンときていなかったのだと思います。
しかし、非常に申し訳ないのですが、現在では、大阪・関西万博との連携を考えており、来年のこの時期はとても重要になってきます。市民文化祭で会場を占有されてしまうと、芸術の頂点の高い人が来られなくなってしまう問題があります。
今回市民文化祭が大きな話題になりましたが、今まさに姫路を付加価値の高い芸術のまちにするための、胎動の苦しみというような状況かなと、市民の皆さん全体で共有してもらえればと思っております。

記者:
今、市民文化祭に参加されている方で不安な方もおられますが、芸術祭になっても参加できる場はまだあるということでしょうか。

市長:
何かの発表の場は必要だと思いますが、2000人のホールで100人しかこないような自己満足で発表するのはどうかと思います。ただ、メインの方の前座での参加はありえます。
私が芸術祭にしたいのは、お金を出しても見に行きたいぐらいの芸術祭になって、メインと前座といった、みんなで作っていく芸術祭にすれば、すべての人が幸せになるのではないかと思います。

記者:
今後の概要の発表やスケジュールはいかがでしょうか

市長:
先ほど申しましたように2025年大阪・関西万博との連携を考えると、1年間かけてやらざるをえないので、来年は白紙になります。芸術祭自体の時期や出演者はこれからです。関西全体を盛り上げるために、我々も一生懸命苦心しながら、やれることを探していく。これが万博開催に向けての応援だと思っています。2025年には芸術祭の元年になるような形で計画していきたいと思っております。