「クレジット社会」 その光と影
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クレジットってそんなにいいもの?打ち出の小槌?魔法のポケット?
クレジットを使えば、手元に現金がなくてもサインひとつで買物ができる、さらにキャッシングサービスが付いているカードならATM(現金自動預け払い機)で簡単にお金を引き出せる・・・。
クレジットはみなさんの生活を「豊か」にしてくれる大変便利なものですね。
でも、ちょっと考えてみてください。
事例
「無料のお試しエステに行かない?」と友達に誘われた。
「たいへん!脂肪のまわりに老廃物がたまっている。このまま放っておくと身体によくないよ。効果を促進させるために美容機器と健康食品も併せて使う必要があるわね。」
「クレジットだから楽に払えるわよ。月々いくらなら払える?」
「1万円ぐらいならなんとか。」
契約書にはこんなことが書かれていた。
リラクゼーションコース | 290,000円 |
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美顔器 | 420,000円 |
サプリ | 210,000円 |
分割手数料 | 331,200円 |
合計 | 1,251,200円 |
毎月1回目 | 13,700円 |
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2回目以降(59回) | 12,500円 |
ボーナス加算額(10回) | 50,000円 |
ボーナス加算月 | 7月と12月 |
これって、医師でもない人の本当かどうかわからない言葉を信じたために、毎月毎月5年間もの長期間、合計1,251,200円になるまで払い続けるっていう契約をしてしまったのです。その間、勤務先を退職して無収入になっても、あるいは大けがをして寝たきりになっても支払いは続くのですよ。
あなたはこの中身を理解して契約したの?クレジットは『借金』ということを忘れないで!
クレジットのしくみと危険性
クレジットは便利ですが、ちょっと油断していると思わぬトラブルに巻き込まれる危険性もあります。クレジットを安心して、また有効に利用するためには、その仕組みを理解し、ルールに従った利用を心がけなければなりません。
クレジットとは、「返済する意思」や「返済できる能力」「資産」といった利用者の「信用」を基に、クレジット会社が販売店に商品やサービスの代金を立替払いし、後で利用者がクレジット会社に返済する、というしくみです。
クレジットには、買物ごとにクレジット契約を結ぶものと、クレジットカードを提示するだけで、買物ができるものとがあります。
クレジットは夢のしくみ?
クレジットは、代金が「後払い」なので、ついつい使いすぎてしまいがちですが、要は「借金」です。返済が遅れてしまうと、遅延損害金を支払うだけではなく、その利用者の名前は、信用情報機関のネガティブリストに登録され、以後、何年かはクレジットが使えなくなる場合があります。さらには、多重債務に陥り、ついには自己破産・・・というケースが少なくありません。クレジットは夢のしくみではありません。自分の「信用」を担保にした借金であることを忘れないで。
クレジットトラブルを防ぐには
- クレジットは、「借金」です。他人のお金を借りてまですぐに購入する必要があるのか、現金払いのとき以上に慎重さが必要です。
- クレジットは、「後払い」です。毎月の返済金額だけではなく、手数料や支払い総額、また将来の自分の収入と支出の状況を考えたうえで利用しましょう。
- 申込書の裏面に記載された「規約」や「会員規約」の内容を必ず確認しましょう。
- 「控え」(お申込書面や利用伝票など)として受け取った書類は大切に保管し、後日クレジット会社から送付される明細書と必ず照合しましょう。定期的に通帳も確認しておきましょう。
- 使い過ぎや盗難・紛失での被害防止のため、所有するカードは最小限にし、使わないカードは解約しましょう。また、新しいカードを手にしたら最初に必ず裏の所定欄にサインしましょう。
- 借金返済のための借金は絶対にやめましょう。
「名義貸し」と「カード貸与」
Q 友人から「迷惑はかけないので名前だけかして」と頼まれ、クレジットの申込用紙に名前を書いてしまった。その後、友人と連絡がとれなくなり、クレジット会社から督促がきた。払わないといけないか。
A 契約書に名前を書くということは、「あなたの契約」ということです。支払い義務は免れません。
友人などに頼まれて、あなたの名前でローンやクレジットの契約をすることを「名義貸し」といいます。「絶対に迷惑はかけない」と約束していたとしても、それはあなたとその友人との間の約束にすぎません。万一、トラブルが生じた場合、名義を貸した人がすべての責任を負わなくてはなりません。
クレジットカードを他人に貸す「カード貸与」もまったく同じことです。
どんなに親しい間柄でも、絶対にしてはいけません。
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