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第13回姫路市都市景観賞(令和6年度)

  • 更新日:
  • ID:29078

第13回姫路市都市景観賞受賞作品についてご紹介します。

募集について

募集期間

令和6年4月15日から5月31日まで

募集部門

  • 建造物部門
  • 広告物部門
  • 景観まちづくり活動部門

建造物部門・広告物部門については、原則として、新築、増築、改築、修繕等の完了後おおむね6年以内。関係法令等、所定の手続きを完了したものとします。
景観まちづくり活動部門については、長年にわたって、継続して活動を行っているものとします。

選考基準

建造物部門

市内にある建造物(注1)で次のいずれかに該当するもの。

  • デザインや外観に工夫があり、周辺の景観及びまちなみと調和し、地域の景観形成に寄与しているもの
  • 地域の景観をリードし、市民が誇りにするようなシンボル的なもの

(注1:住宅、商業施設などの建築物および橋梁、煙突などの工作物)

広告物部門

市内にある広告物(注2)で次に該当するもの。

  • デザインや材料等に工夫があり、設置する建築物や周辺の景観及びまちなみと調和し、地域の景観形成に寄与しているもの

(注2:屋上、壁面、突出広告物、独立して設置されている建植広告物など(簡易広告物を除く))

景観まちづくり活動部門

次のような市内にあるまちなみづくりに資する活動

  • 景観に配慮したまちなみをつくる活動
  • 植栽等によるうるおいあるまちなみを作る活動
  • 景観に対する意識の高揚・醸成に貢献する活動

受賞作品

合計47件(重複等を含む)の応募の中から、選考会議(安枝 兵庫県立大学教授以下、8名)により選考されました。

都市景観賞

COROHIMEPARK(カロひめパーク)(建造物部門)

アクリエひめじの写真
  • 所在地
    姫路市砥堀995-1
  • 施主
    トヨタカローラ姫路 株式会社
  • 設計
    株式会社庄司圭介アトリエ一級建築士事務所
  • 施工
    株式会社ファニチャーハウス
  • 作品評

    幹線道路沿いに建つ自動車展示場と地域住民に開放された私設広場とで構成される複合施設である。
    商業施設の建ち並ぶ幹線道路に向けて、柔らかなアーチで構成される展示場は、近未来的なファサードを持つゲートのようにも映る。その近未来的なフォルムに、ある種の高揚感を抱きながら展示場を抜けると、ドーム型のイベントスペースを点在させた緑地広場へとつながり、さらに奥に住宅地が広がっている。
    緑地広場は、住宅地との緩衝帯であるとともに、企業と地域を景観的かつ社会的につなぐ架け橋となっている。継続的な地域交流により、プラットフォーム化されていけば、住民の認知とともに景観として更に醸成され、企業と地域の新たな在り方を創出する魅力的な空間となっていくであろう。
    商業施設でありながら、一部を公共空間として地域住民に提供するという試みは、企業と地域の新たなニーズマッチングを生み出し、地域社会と都市景観を共創していくためのモデルケースになると期待する。

阿成北公園(景観まちづくり活動部門)

カフェ縁の写真
  • 所在地
    姫路市飾磨区阿成22-5外
  • 管理運営団体
    阿成北公園愛護会
  • 作品評
    本公園は、メタセコイア並木を中心とした特徴的な緑の景観を有しており、地域のシンボルになっている。なにか問題がある度に禁止看板が立つ近年の公園の状況とは異なり、日常的な活用や管理を通じてローカルルールが共有され、地域のコミュニティ形成に資する公園づくりが継続されている。これらの公園づくりは、管理が難しいメタセコイア並木の強剪定を回避する住民合意にも繋がっており、多面的な活用が景観・環境の保全につながる良例と言える。空間の美しさだけでなく、公園を育み楽しむ地域住民の心の美しさも表出した景観まちづくり活動と、高く評価できる。

特別賞

SHINBU STORE 姫路店(建造物部門)

徳栄寺こども園やぎ園舎の写真
  • 所在地
    姫路市花田町勅旨100-1
  • 施主
    信武商事株式会社
  • 設計
    株式会社二神建築事務所
  • 施工
    株式会社立建コーポレーション
  • 作品評
    この剣道具店が立地する市川左岸は、工場や物流施設が集積する重要な生業の場であり、それに相応しい景観づくりが求められる。その中で、視認性の高い交差点に面して平屋を配置し、地域をリードする新たな景観づくりに取り組んでいる。交差点に勾配屋根の頂点を取ることで、アイストップとして強い印象を与え、その形状を強調するように、道路に面した壁面には開口をほとんど設けず、勾配屋根と連続する低明度の縦ハゼ外壁と木調パネル、縦格子、サインをうまく組み合わせている。西側道路から視認できる北側ファサードでは、整形で高さの抑えられた壁面に大きな開口部を確保し、店舗内部がうかがえる温かみのある風景を実現している。

手仕事喫茶『御座候』書写山麓店(建造物部門)

姫路前山児童クラブ
  • 所在地
    姫路市書写1199-3
  • 施主
    株式会社御座候
  • 設計
    一級建築士事務所 源野建築設計工房
  • 施工
    (建築)株式会社ホリエ
    (造園)株式会社大北美松園
  • 作品評
    書写山麓に建つ喫茶店である。古民家風の建物で、藁葺屋根を想起させる勾配屋根が特徴的だが、外部からはほとんど見えない。道路からは低めの石垣や植栽でうまく区切られている。緩やかに上るアプローチ空間には小川が設けられ、耳にも心地よい。店舗には広いテラス席があり、風景を楽しむことができる。サインは立看板型の小ぶりなもので、違和感なく溶け込み、デザインは「手仕事」を感じさせる統一感あるものとなっている。
    書写山を背景とし、控えめだが丁寧なデザインで、周辺環境と共によりよい景観を創出しようとする好例である。

ザッパ村(景観まちづくり活動部門)

磨き座ヘリテージの写真
  • 所在地
    姫路市石倉54-7
  • 管理運営団体
    株式会社ZAPPA
  • 作品評
    石倉地区は自然に囲まれ、農産物や森の恵みの豊かな地域である。ザッパ村は地区を通り抜ける幹線道路沿いに位置し、カフェ、物販店、アトリエなどの集まる村のような場所である。
    おとぎの国にいるようなその空間は、30年前ガーデニングをスタートさせた両親から現在の経営者が引き継ぎ、41名の社員とともに発展させた。敷地に点在する小さな店舗群の間には、四季折々の花を咲かせる樹木や草花が植えられており、社員による毎朝20分の環境整備で整えられた緑は、心をかけられた地域生命エネルギーを感じる。
    植物の手入れや植樹のイベントが年間を通じて開催されており、社員とその家族、地域のこども達が参加し、楽しみながら植物について学び、交流を深めている。
    敷地内の緑化活動を通じて、地域住民が緑の美しさや里山の大切さを学ぶ取り組みであり、今後は周辺地域への広がりに期待したい。

表彰

令和6年11月18日(月曜日)姫路市都市景観フォーラムにおいて施主・設計者・施工者・管理運営団体を表彰します。